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空から鳩のフリをした鷲が飛んできた〜現在進行形の神話〜与論編

〜地域活性化の根っこの根〜

旧暦新年

今年の旧暦の新年は、与論島で迎えることができました。
あけましておめでとうございます!!

こちらのお正月は旧暦で祝われるのでこの日は神社で御神事があり、境内の広場ではフリーマーケットが行われました。

僕もアフリカンダンスの演奏で参加!

地元の方々と交流させてもらいました。

古代を知ることで未来を作る

僕は今、この島の活性化、そして伝統文化と新しい未来像について島の方々と色々な方面から地域活性化の仕事をさせてもらっています。
その中で欠かせないのが、その土地の古い歴史や、そこに暮らしてきた祖先の想いや祈りを感じとり、それに立脚して未来を提案していくという事です。本当に大切だと痛感しています。

島の謎を解き明かし祖先の想いを知る

この島には仏教がありません。
全て神道です。
その代わりではないんですが、神道より古いシニグ祭とウンジャミ祭というものがありました。
今回は島にある高千穂神社の裏にある神社より古くから人々がシニグ祭の時に集い祀ろってきた岩があるというのでそこに行ってきました。
今はもう何もない荒地になっています。

「シニ」とは稲の事
「グク」とは穀物の事

シニグ祭は、遠い昔、与論島でシニとグクを持ってきた男をシニグとして神格化して祀ったと言われています。

島の長老によるとこの祭りは縄文以前からずっと続いているそうです。
新米で御神酒をつくり行うこのお祭りには、もともと「ヌル」といわれるこの島の宗家の女性が、カミタタリをし、吉凶豊年に関する儀式をしたものです。「ヌル」は沖縄の「ノロ」より古い与論島固有のものだそう。

そんなシニグ祭も琉球王国ができるとその影響が入り、男性系の宗家のものが祭司ヌルになるようになり、各サークラ(本土でいう「結」や「講」のようなもの)で行われるようになったそうです。

それも後継者がおらぬようになり、シニグ祭りを続ける事が難しくなってきているそうです。

空から鳩のフリをした鷲が飛んできた
〜現在進行形の神話〜


毎回、島の人々の証言を元に謎解きをしている僕は、今回は島の方の見た夢の啓示の意味を解明すべく島を周り、古文書を漁ってその意味を解明していました。


この古いシニグの祭りが行われていた磐座に、空から鳩のフリをした鷲が飛んできたという事で、僕は現場でその方向を確認してみると伊平屋島と伊是名島のあるポイントを指していることがわかりました。

その昔、祭りをとり行う男衆は、祭りの最後にこの地に集い、神々より受け取った意味をここで解釈、共有していたわけです。

それが明治四年、古くからの磐座にあった拝所(ウガン)の80〜100近くが、島の琴平神社の辺境合(ぴぐち)拝所を祀されたようです。

調べてくるとこの伊平屋島からきた「祈りの本質」を毎年受け取り各集落に持ち帰る思想は、宮古島の「弥勒」(沖縄ではミルクと言います)信仰が、姿を隠して伝わったものらしいことがわかりました。

宮古島の弥勒の教えがその名前を隠して、この島には祈りの本質として伝わったのではないかとわかってきたのです。

郷土史を調べていくと、その後もシヌグ祭は地域コミニティの結束を固め、歌や踊りを行う人々の楽しみとして続いていましたが、飢饉や財政的な問題が持ち上がるたびに途絶えて、そして再び復活を遂げてきた、そんな様子が記録がわかってきました。

時代に合わせて祖先の思いを復活させる

現在は経済的な問題ではなく、高齢化と人口の減少が原因なわけで、シヌグ祭りの復活はドンドン不可能になってくるものと思われます。

今回のフリーマーケットも島の人々の親睦と交流のために行われているわけですが、祖先が行ってきた、人社会と自然を結びつける「祈りの本質」みたいなものを毎年ダウンロードして大自然の動向を人々が肌で感じ、ある意味世界情勢を超える「地球情勢」を地域に反映させる…といった行為は行われていません。

これでは、世界情勢や地球情勢はスマホで検索するしかなくなり、島人の野生の感性はますます麻痺してしまいます。
きっとご先祖様も寂しく思っているでしょう。 

これが今は祀られなくなった拝所に飛んできた鳩のフリをした鷲の意味なのかもしれません。 

つまり、本当に大切な力を持った祈りの力が勘違いされて忘れ去られてしまった事を島の神々が憂いているのかもしれない…。

島おこしとは何おこし?

島おこしや地域活性化…
それは確かに素晴らしい事ですが、地球環境と共に生きてきた祖先の想いや伝統は、その根底の部分で生かされ続けるべきだというのが僕の持論です。

それこそが、新しい文明が地方から変わる事であるし、人々がその地域地域でその土地の自然と調和して生きる事になると思うからです。
これは、島おこし、地域活性化、全てにおいて言える事ではないでしょうか?

これからもご縁のあった与論島で、旅んちゅ(島外から来た人)だからこそできる島への貢献をコツコツとやっていけたらと思っています。(了)

【Jun Amanto】

幼少より武道武術を嗜みスタントマン、大道芸人を経てパフォーマーに…。
環太平洋の身体感から傾舞(かぶくまい)を創始。そこから生まれた独自のコンセプトEART(天然芸術)を使い願望達成から必然達成の時代を提唱。
空家再生パフォーマンスなどで通りすがりの人1127人を巻き込み「Salon de AManTo 天人」スタート。現在、大阪中崎町を拠点に地域活性化を成功、天人グループとして複数店舗を運営、アートエコビレッジ「Area AManTo」と呼ばれる。被災地支援や国際交流、国内難民の受け入れなど天然芸術家として仕事とボランティアを分けないライフスタイル「天人」を世界に文化発信している。

天響ノ道

Jun Amantoが身体哲学構築のため環太平洋を旅し、先住民やその民族に伝わる伝統や古代の叡智をまとめた奥義秘技が開示される「天響ノ道(あまゆらのみち)」24年から始まる年間コースへの参加者募集中です!
大阪校・東京校・与論島校同時開催

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