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会社が無くなって、会社を辞めて、会社を始めました。

ご報告しなきゃと思いながら、気づいたら年末になってしまいました。。

今年の振り返りとともに、小口が取り組んでいる仕事のことを書かせていただきます。

「あいつ、どんな仕事してるの?」
「全国行っているけど普段どんなことしてるの?」
「ふるさと納税のサービス無くなってどうしてるの?」

そんな皆さん、5分だけ時間をください。

ぜひお読みいただけると嬉しいです。

とりあえず、簡単に言うと…

会社がなくなったので、会社をやめて、会社を作りました!


今までの活動

小口の略歴を言葉にするとこんな感じ。

・長野県の富士見町で生まれる
・諏訪清陵高校を卒業(野球部)
・上京し慶應義塾大学の薬学部(6年制)へ
・色々あって4年制へ転学部、コーヒーの研究をする
・研究からマーケティングを知った就職活動
・広告代理店へ入社しマーケティングの道へ
・グループ起業制度で子会社として(株ROOTs)を創業
・ふるさと納税のサービスをローンチ
・2021年9月、サービス終了

一見どんなキャリア?と思われますが、自分には一貫した時系列があり、きちんと道筋が明確なんです。

・薬を勉強するうちに、対処療法以外で病気を治すことに興味を持つ。
・コーヒーで病気予防ができる研究をし、コーヒーが持つ新しい価値に気づく
・コーヒー以外も、既存にはない新しい価値を作る活動に興味を持つ
・商品やサービスの新しい価値作り=マーケティングと理解する
・価値を作るだけではなく、発信までにコミットしたいと代理店マーケ
・さまざま商材に関わったのちに、自分の故郷という商材に興味を持つ
・地元だけではなく全国の地域の課題を知り、ふるさと納税という手段で解決に挑戦する

こんな思考。

軸は少しズレているかもしれないけれど、道筋は1本。

そもそも軸って固定する必要はないと思っているので、僕は自分のこの道筋が自分の誇りでもあります。

詳細はこちら。

<学生時代〜就活〜広告代理店〜ROOTsの軌跡>

そんな中、2019年9月に立ち上げた自分たちのサービスを、2021年9月に終了することになりました。

自分の力不足も、世の中の動きも、様々な事情も。

いろんな想いがあるけれど、それをまとめたnoteを書いているので、ぜひこちらもご覧ください。

<サービス起案〜会社設立〜グロース〜クローズ>

サービスが無くなって

作ったサービスがなくなる=会社がなくなるということ。

自分がこの後どうやって生きていこうか、何をしたいのかを振り返るいい機会だったと思います。

僕は広告代理店からの出向扱いで子会社を作っていたので、広告の世界へと戻ることができる。
でも、やはり3年間0から作りあげて、広げてきた地域の仕事を続けたい、という気持ちは決して消えることがなかった。

ふるさと納税のプラットフォームを運営しているうちに、多くの行政と繋がりを持てた。
そして、ふるさと納税はもちろん色々な事業で声をかけてもらう機会が増えた。

これは立場が変わっても広げていける事業だと思ったのです。

<プロポーザルによる受託事業 一部抜粋>

山梨県
 ・グリーンゾーン認証首都圏PR / 広報事業
 ・二拠点居住・テストベッド誘致PR事業
 ・農畜水産物やまなしブランド制作事業
長野県
 ・信州リゾートテレワーク事務局&広報事業
島根県
 ・しまね県民向け定住意向醸成ドラマ制作事業

自分の会社が無くなっても、地域での事業作りは広告代理店の立場でできると思ったのは素直な気持ち。

ただ、ここで会社(というか部署)とは対立することになる。


<大手企業にとってのデメリット>

・通常クライアントと比較すると売上が大きくはない
・書類作成や報告業務など細かい業務で工数が多い
・全国を相手にすると移動が多く、時間。コストともに非効率
・地元企業しか勝てない、出来レースがあるなどの偏見 など

これはこれで理解できるし、部署としての方針で大きく展開できな事情もわかる。

そうなった時に自分は、会社方針と、自分のやりたいことの落とし所を見つけようと4ヶ月くらい対話し悩みましたが、
結論、元の部署に戻るよりも、新しい環境でチャレンジした方が地域の事業にコミットできる、と思って退職を決意しました。


追伸。

YOMIKOの人たちは本当に素敵な方々で、最後いろんな方に背中を押していただきました。
何度か挨拶で号泣もした。本当に今でも大好きな会社なので、今後は仕事で恩返しができるように頑張ります。 
本当にありがとうございました!

最高の同期(一部)、送別会してくれて大号泣後の一枚。

自分の価値と肩書き

退職を決意してからは、自分がどんなスキルセットがあって、どんなことをしたいのかを考えることに。

<自分がやってきたこと>
・広告代理店としての広報事業
・ふるさと納税関連事業
・行政の事業構築・実施
・地域関連の新規事業
 ↓
共通点>
”毎回オーダーメイドの事業作りをしていた”ということ。

つまり、自分のビジネスにおける価値は”事業の設計力”と判断をしました。


広告代理店としての広報事業
 └  商材ごとにクライアントの条件(予算や時期など)の枠の中で広報事業を設計する

ふるさと納税関連事業
 └  自社サービスとして、サービスの全てを設計する

行政の事業構築・実施
 └  事業目的と予算の出どころが決まった中で、どう事業を作るかを設計する

地域関連の新規事業
 └  企業や地域のリソースを洗い出した掛け合わせで、効果が生まれるものを設計する。


何か枠ないし条件が決まっている中で、事業の全体像を構想して、仲間を集めて、その枠を組んで実施をしていく。

そんなことが僕のスキルセットだと思ったし、今後やっていきたいことも一緒だと気づいた。

小さい頃に、「ホリエモンになりたい!」と良く言っていた記憶があるけれど、それは”連続的に事業を生み出す人になりたい”ということだったんだ、と。


改めて、この自分のやりたいことって肩書きがない。

地域を中心に、企業と連携して、
連続的に事業を設計し、世に出していくこと。

コンサルも、マーケティングも、PRも、財務も、きっといろんな職種をちょっとずつ摘んでいく必要があると思う。

ただ、やっぱり人に伝えるには肩書きが必要だということで、考えました。


Local Founder (仮)

©️JunOguchi.2021

事業を作った人をFounderと最近は言うけれど、僕の場合は自分の事業というよりも主に地域(ないし企業)の事業作りをしているので、地域で事業を作る人、というニュアンスです。

こういうことを言うと、「東京では活動しないの?」と言われますが、港区だって僕が生まれた富士見町だって同じ1つの地域なので、僕にとっては変わりません。
なので、東京という地域でも事業を作りたいと思います。

 

やりたいを実現する場所作り

さて、そんな働き方をすると決めた時に、どこで実現する?となる訳です。

僕は経営者になりたいわけでも、偉くなりたい訳でもないです。
「自分がやりたい、やるべきだ」と思ったことを実現できる環境を探したいという気持ちだった。

そんな話をいろんな企業や人に話していきました。

お仕事をご一緒していたパートナー企業、出版やイベント行う会社、飲食のプラットフォームを持つ会社、決済のシステムを開発している会社、放送局のリソースを使いながら地域事業を行う会社、空飛ぶ会社、アウトドアの会社、などなど数え切れない。。

出会った人全てにこんな話をすると、ありがたいことに本当に面白がっていただいた。
(こんなニッチな感覚の人間があまりいないので、レアだったんだと思う。)

こんなことをやりたいと思っていたとか、これ面白くない?とか、これ手伝ってよとか。

多くの温かい言葉をいただいて気づいたのは、小口は”心が動いたことは全部やりたくなっちゃう人間”だと言うこと。

つまり、選べない。

領域も選べないし、何かのサービスに属すると他と被るし。1つに決められないんです。
やりたいことなのに、制約があって請けられないことはROOTsの時に一番苦しかったこと。

だから、少しでも自由に動ける幅を作りたいと思った。

そんな自分がやりたい仕事と、実現する場所とでわがままを行っているとそんな企業はどこにもない!
と言うことで、最終的には自分の会社を作ることにしました。

フリーランスが良かったんだけど、行政の事業は法人格が何かと必要なのです。。初期費用。。


追伸。

本当にこの時期にいろんな会社の方とお話をしたことは、自分の人生の選択において大きかったと思っています。

ご迷惑をかけてしまった会社も少なくはございません。この場を借りて、本当に申し訳ございませんでした。

そして、関わっていただいた皆さん、本当にありがとうございます。


株式会社Connec.t

そんなさまざまな検討の末、11月に株式会社Connec.tを設立しました。

最高の元HDY同期デザイナー熊木くん、いつもありがとう!

僕は多くの事業に関わらせていただく中で、自分は結局何もできません。

最初の絵を描いて、仲間を集めて事業を作っていく。
地域や企業を繋いで、生まれたものを生活者に繋いでいく。

そんな思いから「株式会社Connec.t」という法人名で登記をしました。

最後の"t"は、"+"に見立てて独立した社名に。
繋ぐことによって世の中に新しい価値を”増やしたい”という意図です。

名刺オモテ
名刺ウラ

地域と企業と生活者の繋がりから、新しい社会への価値を作りたいと思います。

<自分が企業名を考えていたときのメモ>

地域と人がつながると、新しいふるさとが生まれる
地域と企業がつながると、新しい事業が生まれる
人と企業がつながると、社会活動が作られる
地域と地域がつながると、日本全土の魅力の底上げになる
人と人がつながると、視野と知見が広がるコミュニティになる
企業と企業がつながると、新しいビジネスが加速する

その3社を繋いで、新しい社会価値を増やす。

社員はしばらく雇いません。

と言うのも基本は受託事業なので、毎回アメーバ的にプロジェクトチームを組成しています。

僕は僕のできることに限界があるので、さまざまな強みを持ったパートナーや企業とプロジェクトごとにご一緒させていただいています。

皆さん、いつも本当にありがとうございます。


ポートフォリオ

かなり一部になりますが、ポートフォリオもこちらに。

簡単な自己紹介シート

▼詳細はこちら▼

ポートフォリオが更新しやすいようにHP作りたいな。


これからの働き方

今後の働き方も最後に。

株式会社Connec.tとして大きく4方向の事業を行っていきます。
(もちろん何でもやりますが、、、)

①上川町東京事務所

もう1年くらい、様々な領域で関わらせていただきましたが、半分町役場の人の立場として町が持つ事業を設計・実施しています。
関わってなかったら今こうなってないな、いい意味で人生を狂わされた町。笑

北海道のど真ん中にある町ですが、「日本一オープンイノベーションな町」を目指して多くの企業と連携しています。

最近は、NewsPicksと自治体連携を作っていくために連携したり、アパレルの上場企業TSIホールディングスと持続可能な町作りを目指していたり。

他にも、JALさんとの国立公園活用や、立教大学観光学部との学生インターンの事業など、観光やふるさと納税以外にも多くの事業を行っています。

企業と地域の連携は、間に入る人間がマストだと考えています。
地域はお金を効果的に使い町をよくすることが仕事、企業はお金を多く稼ぐことが仕事。
単純にマッチングすると、お金が流れるだけの事業が出来上がってしまう。

間に入って双方を翻訳し、事業を作っていくと言う立場は自分の価値になると思っています。

地域事業者の皆さんも自分たちの事業にとても熱があるし、役場も事業をどんどん生み出している。
僕はよく、ベンチャー企業みたいな町と言っています。

ぜひ、皆さんも上川町にご注目ください!
(大雪山国立公園とか、層雲峡温泉とかめっちゃいいので!おすすめ!)

②慶應義塾大学 岸博幸研究室 地域みらいプロジェクト

情報番組や脱力タイムズでお馴染みの岸教授の研究室は地域のブランド化や経済の研究をしています。

研究室初の事業で「地域みらいプロジェクト」なるものがあり、小口もメンバーとして参加しています。

沖縄県やんばるの地域に作る道の駅は、特産品のパイナップルを6次産業化する研究の意味や、都市部ベンチャーの実証実験の場所になるように(2022年3月開業予定)。

熊本県のあか牛という牛肉のブランディングは、完全なトレーサビリティを活用したサステナブルビーフへの研究、都市部でのブランディング事業(松屋銀座でエプロンつけて売り子しました)も。

最近は地域の課題と企業がマッチングできるプラットフォームを開発しています。

③日本全国の地域における事業作り

その他関わっている代表的な地域。

青森県、青森市、福島県、南会津町、富岡町、埼玉県、秦野市、長野県、茅野市、富士見町、塩尻市、山梨県、宮津市、島根県、東大阪市、大分県、大津町、国頭村などなど。

それぞれ補助金事業を行なったり、地域の事業を一緒に設計したり、と幅広く事業を行っています。

地域の企業とも最近は接点が多く、こんなことも。

山陰中央新報&山陰中央テレビとは島根県内の連ドラ作り
     「しまねがドラマになるなんて」最高視聴率は19%超!
山梨放送(YBS)社内リソースを活用した新規事業作り
JALのふるさと応援隊を活用した事業作り、国立公園ツーリズムの振興
サウナ特化メディアのイベント企画・事業コンサル 
滋賀県のジュエリーショップのTwitter運用コンサル   などなど

何でもやってますね。笑

④自社事業

来年は、自社事業も少しずつ始めたいな、と。

事業というと投資が必要なこともあるけれど、スモールスタートでできる経済活動も僕にとっては事業です。

1つ、新年から始めるのは「テントサウナの共同オーナー事業」

これは自分のペインから考えた事業ですが、大それたものでもないので簡単に紹介。

今年サウナに激ハマりして、20万かけてマイテントサウナ(ワンタッチかつキルトで100℃超えます)&マイストーブ(ストーンなしでロウリュが楽しめる新作)を購入!

念願のマイテントはNoppasauna

月1回使ったって年間350日は有休資産になるので、これをどうにかできないかと考えたのが共同オーナー制度。(だって20万て高いから。。)

・30000円払ってオーナーになれば、僕のテントサウナは使い放題(レンタルだと相場は1泊2万くらいなので、2回使えば元取れる)

・使わない時は一般客にレンタルで貸し出し(2万弱で相場より若干安値を検討中)

・レンタルで出た売上は小口+オーナー全員で分配(事務局費抜いた後に10万売上でオーナーが5人なら2万ずつ還元する)

これだけ。でもこれも立派な経済活動、立派な事業。
利益とかではなく、自分の原価を下げたいがための、、笑
年明けから始める予定なので、興味ある方は小口までご連絡を!

あと2つくらいは来年のうちに事業を作れるように頑張るつもりです。

自分のやりたいことを実現するのが何やかんや一番楽しいので。

来年もよろしくお願いします!


以上、小口の下半期から今の仕事に関する変遷です。

お付き合いいただきありがとうございました。
(想像より長くなりましたが、、、)

改めて、本当に色々な人に助けていただいて今があると思った一年でした。

サービスがなくなり、立ち上げた会社がなくなり、元の会社を退職して、新しい会社を立ちあげた。

そんな激動の一年に小口と関わっていただいた皆さん、本当にありがとうございました。


今年は体調もずっと悪くて無理していた1年でしたので、来年は無理ぜずヘルシーな1年にします。

皆さんと地域や企業を繋いで新しいことができるように作った会社なので、皆さんも僕と繋がってくださいね。


本年も大変お世話になりました。
来年も、何卒よろしくお願いいたします。

良いお年をお迎えください!


株式会社Connec.t
代表取締役社長 /     Chief Connect Officer
Local Founder

小口潤

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