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【聖地巡り】村上春樹がいた学生寮とホテルの蛍。

『スプートニクの恋人』
『国境の南太陽の西』 
『アフターダーク』
 
これは、村上春樹の中編代表作。
中でも、
『スプートニクの恋人』は
タイトルが、
犬を乗せて宇宙に放たれた
ロケットの名前だから、
欧米人に親しまれやすいのか、
海外ではよく知られてるそう。

また『国境の南…』は
変なジンクスがありました。
ほの暗い気配を漂わせた
この作品は、テーマが
誰でも食いつきやすい訳ではない。 
一度も規範を破ったりしなかった
主人公が、ついつい不倫していく
心理がリアルに描かれている。

テーマは、
愛に関する様々なカタチ、
という感じでしたね。

私はこの作品を読む時、
なぜか、無性に欲情していました。
性的な描写とは関係なく、、、。
あれは愛のカタチを読んでいたからか?

それから、
誰か村上ファンと出会って
一番好きな作品を言い合う時は、
『国境の南…』というのがいい、
なぜなら、かぶりにくいし、
相手が「おぬし、やるな?」的な
空気になるから、
国境の南がベスト1といえば間違いない、
そんなおそまつな話が
出回っていたものです(笑)。

そういえば、
もう少ししたら、蛍が飛び交う季節。
村上春樹『蛍』は
誰もが読んでいるでしょう。

あの蛍は、主人公が住んでた
学生寮の近くにある
ホテル椿山荘、
いまはフォーシーズンズ?の庭から、
訪問客のために
7月の一時期にだけ、毎晩、
たくさん蛍が放たれるんですよね?

作品「蛍」では、
このホテルから
学生寮・和敬塾の屋上に
一匹の蛍が飛んでいく訳ですね。

私も一度だけ、
夜、漫画家さんと
ホテル椿山荘で打ち合わせに行った時、
庭を流れる小川の左右に
蛍がふわふわっと飛んでいて
とても感激しました。

そうなれば、
学生寮の方も見たくなりますね。

目白と早稲田の間にある、
右翼的な政治家が建立した学生寮
といえば、
和敬塾、しかない。

『蛍』の主人公が
彼女からの電話を待ち続けた
応接間なども、そのままあるかな?

後日、一人で、ふらっと
和敬塾にいってきました。

門をはいると大木が立ちはだかり、 
歩道は左右にわかれて…、
という辺りは、
『蛍』の描写と同じでした。

何棟もの建物が立ち並びます。
あのヘンテコリンな
ルームメートみたいな人もいるかな?
と、建物の窓を見ながら、
歩道を一周して、帰ってきました。

そうか、
和敬塾ってこんなところかあ?
村上春樹も一年間は
ここにいたのかあ?

ただのワンルームマンションに
暮らすのとは、明らかにちがう
個性的な一年間になったでしょう。

私は団体行動ができないので、
和敬塾は無理だと思いますが、
あれ、村上春樹も
団体行動は苦手だったはず。
相当くるしかったろうなあ(笑)。

また見に行きたくなってきました。

友人に用があってやってきました、
くらいの、とぼけた顔して、
構内をぷらぷらと歩けるかなあ。

あれ、私は不法侵入者だったかな?
(汗)。

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