観た映画を上手に
ネタバレもなく説明できるかどうか？

これは映画評論家に限った
才能でもありません。

映画好きな友人でも、
説明？紹介？が
上手い人、下手な人はいますね(笑)。

あらすじや特色を、
映画のパンフレットから
読み上げるみたいなのも
ダメですね。
聴いてる側はワクワクしない。

俳優のキャスティングの絶妙さ、
その映画監督の特徴やメッセージ、
それから、どんな部分が
他の人にもこれを見て欲しいと
思えるポイントか？

たぶん、こうした話を
ゆっくり気を惹きつつ、
見どころはたたみかけるよう
スピーディーに話せれば
いいんでしょうね。

中身を忠実に説明するのは、
映画紹介が下手な人ですかね。

学生時代から20代前半までに、
たぶん人生に必要な映画を
ほとんど観た気がします。
『ゴッドファーザー』
『天井桟敷の人々』
『ニューシネマパラダイス』
『８と２分の１』
『気狂いピエロ』
『ノスタルジア』
『薔薇の名前』
『アマデウス』
『シャイニング』
『七人の侍』
『東京物語』『麦秋』
『眺めのいい部屋』
『ガンジー』
『恋する惑星』などなど。

ただ、今はもう、これらを、
人に退屈させずに紹介する
度胸も自信もありませんが。

でも、ひとつ思い出があります。
まだ25歳くらいでした。
わたしは漫画家さん３~４人と
喫茶店でお茶をしていました。

途中で映画の話になった時のこと。
ある漫画家が
私に何か最近観た映画で
オススメはないか？と
訊いてきたのです。　　
私は何も疑わず、素直に話しました。

10分？15分？20分？
それは結構、長く感じました。
だってストーリーテーラーの
プロ達に、不出来なトークを
する訳にはいきませんからね。

話し終わると、
漫画家さんたちが顔を
見あわせたのを覚えてます。

すると「まあ、なんとか
ぎりセーフだね」と言われたので
私はビックリしました。

漫画家たちは、
私が客観的な視野があるか？
面白く関心を惹き続けられるか？
そのテストだったのです。
まあ、意地が悪い人たちだなあ。汗。

でも、コンビを組む以上、
映画の説明もできない奴とは
組みたくないでしょうから。

映画を誰かにオススメする時は、
必ずその時の喫茶店の内装を
今も思い出してしまいます。

たしかに、思えば、
腕利きの作家や編集者は
映画の説明が凄く上手い。
しかも、ネタバレはしない。
ワクワクさせて、最後には
観に行きたくさせる力。

客観的な視野があるか。
監督の狙いをどう解釈したか！
ダラダラと話すかしないか？
それから、一つ位は
自分はあの場面はこうしたかな？
という独自性も追加するか。

映画のおすすめをすると、
こうしたスキルが必要ですものね。