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『武道論考』批判5

中林氏は「武道における実践を普通「修行」とか「稽古」と呼ぶ」といい、「修行や稽古という言葉の概念に近いものとして、「練習」あるいは「トレーニング」という言葉がある」とする。「練習、トレーニングには、ある目標を定めて、それに到達するための動作の繰り返しと、その繰り返しによる動作の進歩とが含まれ、そしてその進歩は量的に示される場合が多い」とのことである。
一方「武道や芸道における修行は、定められた型を繰り返す内容とともに、日常生活における実践的規律としての心構えを自律的決意にもとづいて守り、その過程において、人間自体の内面的な方向を目指す実践であるといえる」のである。

稽古も練習も変わらない、現代科学的な測定方法を用いて進歩を量的に示すことが、出来たかどうかであろう。修行という概念を持ち出して、また、芸道のことを意識して、型を超えた何か、稽古をより良くするための事前準備など強調しているが、スポーツでも一流選手は同じようなものであろう。

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