【であい】

4年前、大好きだった大学のM先輩が亡くなった。

そんな信じられない知らせがきた。

M先輩と最後に会ったのは、誰かの結婚式の二次会の帰りの東海道線。
「じゃきこ!またね!」
って言われた。その笑顔が今も忘れられない。

最後に会った時、私もM先輩も教師としてがんばっていた。

M先輩がどうして亡くなったのか。
葬儀に行けず弔電しか送れなかった私には分からない。

でも、そんなM先輩の故郷に行くことを決めたのは年末。
折しも、M先輩と1番仲が良かったHさんと他愛もないことで連絡を取り合っていた。

Hさんに「実はM先輩に会いに行く予定を立てています。」
と伝えると
Hさんから「え?いつ?」
と返ってきた。
私「4月29日から2泊の予定です。」
Hさん「ちょっと待って!私も同じ日に行く予定を立てていたところ」

…不思議。

私「M先輩が呼んでくれたのかもしれませんね。」
Hさん「そうかもしれないね。Mちゃんが呼んでくれたのかも。」

…不思議。

15年前もそうだった。

電車と飛行機を乗り継いで6時間の故郷で友人の結婚式があった。
就活で忙しかった。
結婚式は欠席で出すつもりだった。
でも何故か出席する運びになった。

結婚式の翌日、父が急に亡くなった。

…不思議。

横浜で常連だった店があった。
オーナーは頑固で、好みの客と苦手な客がはっきりしている人だった。
「その考えは分かるよ」とか「うーん…どうだろう」
なんて私の人生相談に乗ってくれた。

横浜を去る夜、薔薇が綺麗に咲いた公園で、私と奥さんの写真をたくさん撮ってくれて、初めて家まで車で送ってくれた。

でもその2か月後、オーナーの急逝の知らせが奥さんから届いた。

…不思議。

親しい人、特別な人、大切な人。
その別れは、どれも忘れられない。

その時は最後だなんて思わないけど、振り返ると色んな出逢いの繋がりが「最期」の瞬間に巡り会わせてくれているように思ってしまう。

亡くなった人に2度と会えない辛さを知っている。
心から理解している。

だから会いたい人に、会えるときに。

会いに行きます。

そして今も私の周りにいる、支えてくれている大切な人とのかけがえのない日々を大事に生きたい。

そう思います。

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