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【本の読み方】要点を手早くとらえる『超速読力』

筆者の”一番の主張”を読み取る力を得よう。

おすすめ度・読書対象

対象年齢:大学生~
おすすめ度:★★☆☆☆
読みやすさ:★★★☆☆

・どうしてもいろんな書類や本に目を通さなくちゃならない人
・要点をまとめることが苦手な人
短い時間で著者=本を書いた人の意図をくみ取る方法が知りたい人に。
特にビジネス書なら毎日5冊は超速読ができそうです。(当社比・少し盛りがち)

概要

短い時間で本の要点をつかむ方法とその練習方法を主に解説しています。

日本の書籍・文章が論点=本の結論を最後に持っていきがちであることを指摘。
この本では、それをもとに一番初めの章にすべての要点を目止めているのも特徴的です。
読むなら第1章にみでも十分でしょう。
残りの章は、書籍のジャンル別に、詳しい速読方法の解説、または速読方法を身に着ける鍛え方や読むポイントを解説しています。

好きな言葉・この本が教えてくれたこと

「超速読」というと、猛スピードで活字を目で追っていくことだと誤解する人がいますが、そうではありません。(中略)
大量の情報をざーっと流し込んで、それに対してコメントが言える能力、すなわち「超速読力」という新しい力が必要です。

『超速読力』斎藤孝/著(ちくま新書)

この本にはとにかく「どうしたら要点を手早く見つけられるか/理解できるか」に特化して、いろいろな方法が書いてあります。
作者の意図を汲んでから本を読めば要点をつまんで読める、というのも目からうろこ。
作者の意図=”はじめに”と”おわりに”を先に読んでしまうということです。
新書などにはすぐにでも取り入れられる手法でしょう。

タイトルを見ただけで中身が明白で、読みたくなるものがあります。こんなふうに、中身も立場性もわかるタイトルがついていると、内容が薄くても、タイトルで中身の薄さを補えるメリットがあります。

『超速読力』斎藤孝/著(ちくま新書)

人に話すときも、そのすうじだけ記憶しておけばいいわけです。背景や問題点は推測にすぎません。重要なのは結果、すなわち「何がどうした」という事実だけ。
数字や数字の変化に注意しておくと、そこを早くつかんで、コメントに変えることができます。

『超速読力』斎藤孝/著(ちくま新書)

読んだ背景・あなたが読むなら

「超速読」はともすれば、「いい加減によみとばしたな」「ちゃんと読んでないな」と誤解されることがありますので、資料や論文をつくった人がいちばん苦労したところをちゃんと見つけてあげて、ほめコメントを言う点が大切です。

『超速読力』斎藤孝/著(ちくま新書)

速読法の一環として、また斎藤孝さんの本は易しく、また著者も有名なので手に取ってみました。

さて、速読はズルい、邪道と思われる人は多いでしょう。
ハッキリ言いますが、やっぱり邪道です。
でもじゃあ”普通の読書”って何なんだろうと考えたときに、人によっていろいろあると思います。
いろいろとは、つまり読書の目的を指します。
それが「本の要点を掴むことだけ」なら、速読だって別に構わないんじゃないかと思います。あくまで目的のための手段ですから。

要点を掴むだけの読み方と、漫然と読んで何も得られない読み方なら、どちらがコスパとしても、また著者としても、好まれると思いますか?
明らか後者ですよね。だからいいんです。

本のみにならず、なにか文章(それは文章題から、会社のペラいち企画書でもなんでも)を読むときに、要点をとらえる必要があるならぜひ何か取り入れてみてほしいと思います、
noteなどを書いてアウトプットしている人は十分ですが、読むときに誰かにこの本を紹介するぞ!という気持ちで読むだけでも違うそうです。
ぜひお試しあれ。

注意点

少し極端です。(いろいろいいところはまとめましたが)
それから慣れるまでは要点を絞るのは難しいかもしれません。的外れの誤解をしてしまうかもしれません。練習はいるでしょう。

また、概要を先に調べてみるというのも推奨されていましたが、さてここで質問です。
みなさんは調べものをするとき、検索をしてヒットしたページをいくつ見てみますか?

1つ?2つ? 多くて2つでしょうと思いますが、いかが。

ネット検索はどんな検索を使っても必ず偏りが存在します。それでとらえた概要と著者の趣旨が根本的にずれていたら、誤解を生みかねないだろうと私は思いました。

そして、この本は書き込むことが3割条件として話が進みます。
デジタルの書籍ならば話は別ですが、紙の書籍は自分で購入したとしてもいささか抵抗があります。

そして、主張を読むのではなく、全体を把握しなくてはならないときには使えません。これは著者も言っています。
なので、私がこのnoteを書くときには使えないというわけですね。

1つの参考程度に、一つの技術(パソコンのショートカットキーのようなもの)として知って損はない技術だと思います。
ビジネスで急を要するときや、大学の論文で仕方なく、というときには使ってみてはいかがでしょう。

余談

速読の本はよく読んでみるけれど、速読は好きじゃない。
なんとも天邪鬼な性格をしている私です。

どうしても冊数をこなす必要がある時は1冊5分程度で要点を摘まみ読みしますが、明らかに読めていない気がします。
速読は本当に練習ありきの技術です

また、本を読むのは好きじゃないけど、読んでみたいという人は、あまりしない方がいいと思います。
なぜなら「読書を楽しむ」醍醐味は、要点を見つけること、ではなく、著者のコソコソ話や、味をきかせた癖どころだったりするからです。
それがなかったらたとえ新聞記事でも面白くないでしょう。

さて、しばらく更新が滞ってしまってすみません。
体調を崩し、コロナではない完全なストレスで寝込み、復帰しました。

そんな中、最近kindleを買いました。
なぜかというと、あまりに仕事が夜まであって図書館に行けなくなってしまったからです。
いろんな本を摘まみ読みするのが好きなのですが、試しにunlimitedに入って気になる本を片端から摘まみ読む生活をしています。楽しい。

kindle生活はまたぼちぼちお知らせしていきます。
それでは。

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