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【コラム】お詫びのそれぞれ

謝罪・お詫び・クレーム対応…できれば避けたいのは、みんな一緒。
いくつになっても、叱られる・怒られるのは嫌なもの。
ビジネスシーンだと、叱られもせずに、ただ関係を切られるということの方が多いですが、その方がもっとツラい😓

学生までは「ごめんなさい」や「すいません」で済ませていたことも、
社会人となるとその二言は使えません。
ほんの些細なことであれば、「失礼しました」。
それ以外は基本、「申し訳ございません」と謝罪します。

けれど、これも日本語特有の多様なニュアンスが込められていて、
それが外国人にとっては難しかったり、伝わらなかったりもします。

逆に、日本人にとっても、英語の謝罪表現を瞬時に使い分けるのは難しい。
"Excuse me" "I'm so sorry" "I apologize" "I regret" … 

しかも、それが「クレーム対応中」のように、緊迫している状況では、
なおさら頭が真っ白になりそうになります😭

実際のアンケート調査でも結果が出ていますが、お客様の満足度を最も
上げることができるのは、クレームに対していかに迅速に、誠実に、
適切に、そして期待を上回る対応がなされたかが大きな鍵になります。

お客様が不快に感じた根本原因をいかに早く突き止めるかが重要で、
その為にはお客様のお話を十分に「傾聴」し、「共感」することが大切です。

むやみやたらに「申し訳ございません」と連呼するのも逆効果。
「謝ればいいと思ってるのか💢?」と、お怒りを増幅させる可能性が高まります。

けれど、それが難しいんです。
特に、外国人スタッフや、日本人でも経験の浅い若手スタッフにとっては。

反対に、その「お客様」が外国人だった場合は?
これも同様です。
「きっとこうだったんだろうな」と憶測で対応するのではなく、
お話を伺うことが重要!

なぜなら、日本人以上に、後腐れなく、ダイレクトに
「〇〇が嫌だった」と言ってくださる方が多いからです。

現役CAの時に感じたこと。
それは、日本人以上に外国人の方は「差別」に対して敏感です。
これこそ、「単一民族・単一言語・島国」の中で生きてきた、我々日本人の
「平和ボケ」のひとつだと感じました。

実際にそうでなくても、そのように感じたときには、明らかな反応を示されます。
このようなお言葉を頂戴したことがあります。

《機内食サービス中/エコノミークラス》
2種類(和食・洋食)のチョイスが用意されていましたが、
どちらかの人気が偏ってくると、ご家族やペアでご搭乗のお客様に、
「おひとつずつのご協力を頂けませか?」と
お願いしていました。

これは、日本人のお客様にも、外国人のお客様にも同じようにお願いをしていたのですが、ある外国人のお客様に、
「私たちが日本人じゃないからそう言ってるの?」
と言われてしまったのです。

もちろん、それに対して、そのようなことはない旨と、状況を隠さずにお伝えしたところ、納得して下さり、その後もサービスを受けてくださったのですが、そのようなダイレクトなご質問に、最初は私も戸惑ってしまいました。

インバウンドの旅行者に対しては、どのような形であれ、コミュニケーションを諦めずに図ることが非常に重要です。
外国語がわからない時には、翻訳アプリや「ポケトーク」のようなツールを使うのも良いと思います。

驚かれるかもしれませんが、実はCA達もそのようなツールを使用しているんですよ!
それぞれに貸与されているタブレット端末に、翻訳アプリがインストールされていて、知識のない言語に対しては、そのアプリを使用することを推奨されていました。

いずれにせよ、「聴く」を諦めるよりは、何倍も良いですよね!

一方、外国人スタッフと一緒に働く環境では、日本式の「お詫び」や
「クレーム対応」を、わかりやすく教えて差し上げる必要があります。
そして、無理に全てをやらせるのではなく、しっかりと日本人スタッフが
そのサポートをすることも大切です。

そうなると…それ以前に、日本人スタッフの方も、適切な「クレーム対応」のスキルを身につけることが重要!
本当に多いのが、「言い訳」とも取れるような「理由」を永遠、つらつらと述べるパターン。

そもそも「すいません!」と言ってしまう店員さんも多い。

仕事柄、そのような対応を見てしまうと、
「あぁ…。残念だなぁ。教えてもらってないんだろうな、きっと。」
と思い込み全開になります。笑

子供の時には、
「ごめんね」
「うん。いいよー」
で済んでいたのに、ホント大人になると大変ですよね😅笑

謝るスキルもそうですが…
本当に重要なのは、「受け入れる(受容)」スキルなのかも💦

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