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電通とリクルート

を読みましたので簡単にまとめ①。著者は山本直人氏。

 まず電通とリクルートはともに広告、つまり情報を扱う会社ですが、その種類は異なります。
 具体的には、電通は「発散志向広告」、リクルートは「収束志向広告」だというのです。
 発散志向広告とは、商品の情報について大衆へ広く喧伝することが目的であり、テレビ・新聞など大手メディアを媒介として主に日用品など消費者が何度も買う必要があるものを扱う、というイメージです。
 一方収束志向広告は、そのストーリーが当てはまる人をターゲットに、消費行動をガイドすることが目的であり、現在はインターネットを媒介として消費者が選択肢の中から一つを選ぶような商品を扱う、というイメージです。

 確かに、テレビで流れるCMは洗剤とか化粧品とか、何度も買う機会に遭遇するものを扱いますね。化粧品とかは多少差別化はあれど、基本的に売上が知名度ゲーという商品ですね。
 一方リクルートが扱うものは、住宅情報とか結婚式場とか、それぞれに特徴があってその中から1つを選ぶ、というタイプのものと言えるのではないでしょうか。
 先に電通が大手メディアの広告で成長しており、その後リクルートが登場しました。リクルートは大手メディアで流さない部分の情報を拾って、体系化された情報誌等に仕上げて成長したと言えるでしょう。

 電通は四メディア(テレビ・新聞・ラジオ・雑誌)、言い換えれば「元栓」といえるようなものを押さえていました。一方でリクルートは、地元に密着するような形で情報誌を作流、言い換えれば「毛細管」で成長したのです。

 そして興味深いことは、両者が必要としていたスキルの違いです。これを聞いてなるほどと思いました。また明日。

 

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