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テレビの教科書

 を読みましたので簡単にまとめ。著者は碓井広義氏。
 この本は大きくわけて「テレビの歴史」「テレビのビジネスモデル」「ドキュメンタリーの方法」の3つのパートに分かれていました。特にぼくが勉強になったと感じた「テレビのビジネスモデル」についてまとめたいと思います。

 放送業界のビジネスモデルについて、広告代理店からテレビにお金が入っているおかげで僕たちは無料でテレビが見られる、くらいしか正直理解していませんでした。ここではもう少し詳しく書かれており、それが視聴率至上主義を生み出す理由などに繋がっています。

 まずテレビビジネスにおいて登場するプレーヤーは4つ。スポンサー・広告会社・放送局・制作会社です。

 お金の流れに沿って、まず制作費の流れを順に整理します。まずスポンサー、つまり企業などの、テレビ番組を作りそこで広告を打ち出したい者たちが広告会社へお金を渡します。例えば1000万円が広告会社に渡ったとします。
 広告会社はそこから例えば20%抜いて、残りを放送局に渡します。この例だと800万円が放送局へ行くことになります。抜く割合は企業秘密ですが、20%前後が相場のようです。
 そして放送局は番組を作成してもらうため、自分たちもお金を抜いたあと残りを制作会社に渡します。ここでも20%抜くとすると、160万円抜いて残りの640万円が制作会社に行くことになります。以上の流れは単純化されたもので、実際にはより複雑ではあるでしょう。例えば放送局が制作に関わることもあるはずです。

 さて、さらにこの制作費の流れとは別に電波料の流れがあります。これも基本は上記と同じで、スポンサーから広告会社へ、さらに広告会社から放送局へお金が行き着くという流れです。

 ではこれが視聴率至上主義にどう繋がるのか?
 それは次に書きたいと思います。

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