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【まだ株】10/3週の市場はどうなる?噂のクレディスイスの破綻疑惑について

まずは今週のイベント情報です。投資の参考にどうぞ。

難しい相場が続きますね🥺
休むも相場、入るにしてもタイミングにご注意を!

さてイベントですが、
日本は3日の日銀短観で先行きとレートを確認です。あとは7日の景気動向指数ですね。

米国はなんと言っても7日の雇用統計ですね。相場の急変に注意です。あとは3日の製造業、5日の非製造業のISM指数くらいです。

欧州は経済指標も確認ですが、日々の情報に耳を傾けておきたいですね。イギリスの金利上昇等、最近の欧州は特に不安定に感じてます。前から言ってますが、私は欧州を心配しています。米国も重要ですが、今は欧州にも注目です。

中国は国慶節ど7日まで休場です。

あと今週はノーベル賞ウィークですね。日本人が受賞する明るいニュースが出ると良いですね。

では、不安定な相場が続きますが、今週も頑張っていきましょう!

おまけコラム:噂のクレディスイスの破綻疑惑について

一つ断っておくと、自分はクレジットアナリストではなくここから書くことは全て市場のプライスアクションを整理したものである点に留意していただきたい。

まずはレベル感の話から。
キャピタルマーケットの主要参加者5年物CDSの推移から考察する。

※CDSが何か簡単に説明すると、発行体が資金調達のためにベース金利(例えば国債金利)に対して上乗せする金利(クレジットスプレッド所謂CS)の平均値だと考えてもらえばいい。
平均値と書いたのは、金融債であれば資本性が組み入れられているか等発行条件によって上乗せ金利に散らばりがあるためである。

つまりベース金利が3%で発行体CDSが2.5%ならその発行体の平均的な調達金利は5.5%程度ということになる。

残念ながらリーマンのCDSが引っ張って来れなかったのだがだいたい破綻直前でCDSは30%を超えていたと思う。破綻の瀬戸際を三菱に救われたモルスタ(MS)が比較的近く10%超。これはミッドである。

というわけで渦中(?)のクレディスイス(CS)のCDS直近値を見てみると、確かに同業者対比で突出しておりリーマンショック時震源地から遠かった当時水準に近いがリーマンはおろか危機時モルスタの1/4のスプレッドである。
※ちなみに今クレディスイスの比較対象は、2016年時のドイツ銀行実質的解体である。

ただ一つ誤解のないように付け加えておくと、CDSの動き方はステップファンクションに近く突如飛ぶ。ただ大手金融機関はリーマンショック時の反省により導入された、先ほど言及した、資本プロテクション付き債券を発行しておりこのステップファンクションがマイルド化される仕組みが導入されている。

クレディスイスが「業界をトップティアの投資銀行か?」という点について。

投資銀行IBDといえば米系の独壇場だった。マーケット部門では「プライベートがなしを厭わず稼ぎたいなら米系」「日系と米系の中間を希望の緩さがいいなら欧州系」で当時ドイツ銀行が米国市場に食い込もうと無茶な拡大戦略を展開していた。
これが後に命取りになったのは誰の目からも明らかだったと思う。

UBSとクレディスイス(CS)はプライベートバンクが中核で、当時流行だったフルラインナップに舵を切っていたもののドイツ銀行対比やり方は上品。リーグテーブル順位にもそれが反映された。

現状米国でのクレディスイスプレゼンスはプロダクトにもよるがティア1.5という印象。株は東京でのイメージに反して意外に強い。 話を本筋に戻す。どうやらクレディスイスの件は現状、過去のクレジットスプレッド推移対比でイデオシンクラティックリスクの領域を出ていない。では英国発の波紋はどうか?

これについては30日金曜ニューヨークで開催された会議でブレイナード副議長のスピーチ“Global Financial Stability Considerations for Monetary Policy in a High-Inflation Environment”の中でいくグローバル金融システムの脆弱性(暗に英国)についてFedの見解を示している。

federalreserve.gov
Speech by Vice Chair Brainard on global financial stability considerations for monetary policy in a...
I want to start by thanking Anna Kovner, Rochelle Edge, and Bill Bassett for organizing this conference. The current global environment highlights the importan

ちゃんと英国国債のリスクプレミアム拡大がディレバレッジに繋がり、足元の薄い市場流動性(金融引き締め効果による)がそのインパクトを増幅させないか注視していますよと。加えて自国金融政策の金融システムへの影響及び、他国中銀のそれについても相互連携しリスクシナリオと進捗を共有していますと。

今回の噂の参考になると幸いです。


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