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君、降る街に|詩


「君、降る街に」

君が僕のもとを去ってから
もう何度めの冬だろう
街には幸せそうな彩が咲いていて
つい夜空を仰ぎみてしまうんだ

サンタさんは何処からくるの
無邪気な声に振りかえる
いつかの君が悪戯に微笑んで
僕のうえに初雪を降らせて逃げた

十二月の風は僕にはまだ冷たくて
また今年もこの街に独り
動けないままで星を数えている

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