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待宵草|詩


「待宵草」

間違い探しのような人生だった

ぽろり地球に引き寄せられる
瞳のなか欠けゆく月見草
それは呑み込まれることを拒むように
アスファルトを強く蹴りあげた

真っ白な空に向かい手をのばす
ノイズにもぶれていく胸を溶かしたくて

何時ぶりだろうか
こんなふうに誰かと話をしたのは
届かないと知っていながらも
再び伸ばした指のさき
幾つかの雲がその形を変えていった

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