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バスケットボール指導用備忘録

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大阪でバスケコーチをしている資料の備忘録
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記事一覧

機能がデザインを支配する

ロバート・A・ハインラインのSF小説“月は無慈悲な夜の女王“に出てくる一文です。

「機能がデザインを支配するのですよ。」



バスケットボールにもよく似た言葉があります。

“個人の良さを戦術が消してはいけない。“



なんとか戦術がよい。
や、
なんとかフォーメーションがよい。
など。



どうしても、デザインやシステムに個人を当てはめようとしてしまいます。練習の指針となりやすい

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バスケットボール技術の動画を見る時のポイント

動画コンテンツでバスケットボール技術をたくさん目にすることができることが、当たり前の時代になりました。ちょっと前(といっても15年位前)からは比較にならないほどの情報量です。以前だと特定のコーチしか知らないような技術戦術も、とても簡単に目にすることができます。



たとえば、ベンチに入れるか入れないかの境目にいているような選手。部員の中でいうと15番目から18番目くらいの選手。おそらく一所懸命

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車いすバスケットボールパリパラリンピック予選を見てきました。

2024パリパラリンピック女子車いすバスケットボール予選を見てきました。2月にも大阪で親善試合をしていたのです。その同じ会場(大阪市立中央体育館:Asue アリーナ大阪)です。

4月20日は予選最終日で対オーストラリア。勝てばパリパラリンピックに出場決定という試合です。

コートの大きさ、リングの大きさ高さ、ボールの大きさすべて立バス(健常者が行うバスケットボールのこと。この文章の中ではあえて

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オフェンスの終わり方

オフェンスの終わり方は2種類あります。
シュートを打って終わるか、ターンオーバーで終わるか。
バスケットボールのルール上、オフェンスが終わる場面はこの2種類しかありません。



①シュートが入る

②シュートが外れてディフェンスリバウンドをとられる

③バイオレーションまたはオフェンスファウル

④ライブターンオーバー

①がよい終わり方になり④が一番よくない終わり方の並びになっています。

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初心者・初級者の時点でミドルシュートが打てることの重要性を覚えておく

オフェンスが終わる場面は大きく分けて二つあります。

シュートを打って終わる。
シュート以外で終わる。

このように書くと当然のように思えます。
シュート以外での終わり方を大まかに分けると、

ひとつ目は、コートサイドの線を踏んでしまう。トラベリングをしてしまう。などの審判に笛を吹かれてゲームクロックが止まり相手ボールで再開する場合。

ふたつ目は、パスをしたら相手ディフェンスにスティールされる。

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サークルムーブ

この動きができればもはや初心者・初級者ではありません。ある程度のバスケットボール個人技術を身に着けている経験者でも、この動きがきちんとできている人は多くはないです。しかしながら、チームプレイを行うのであればとても重要な動きとなります。

サークルムーブ(circle move)という名前の通り、円の動きです。円環です。
ボールマンのドライブが左なら左側へずれて、右なら右側にずれるという動きです。ペ

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バックカット

初心者・初級者は、”どのようにして動くことが正解なのかわからないから、動くことができない”ということがよくあります。ボールをパスしてもらったとしても、もらってしまった位置によっては、どうしようもないからです。シュートができるわけでもなく、ドリブルでディフェンスを抜き去ることができるわけでもなく、より良いチャンスにつながるパスをすることができないからです。

ドリブルやパスを攻撃の成功につなげるた

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バスケットボールがうまくなる方法を、うまくならない方法から考える

たとえばあなたから見て「上手だな」と思う選手がいたとして、質問してみます。「どうやったら上達しますか?」と。

おそらくさまざまな選手から、さまざまな答えがきっと返ってくることでしょう。選手の身長体重性格その他たくさんの要素が、上達するために関わってくる要素となるからです。他人が行っていることをそっくりそのまま練習をしても同じようには上達しない可能性は非常に高くなります。

ではどのようにすれば上

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コーチリフレッシュ研修へ行ってきました。のさらに書きなぐり。

昨日(2/17)のコーチ研修会の件はこちら。

この行以降はほぼ自分用のメモなので他人が読んでもあまりわからないかもしれませんが、あくまでも自分用のメモですからご了承ください。

主体性というコーチ自身だけではどうにもならないことが主題でした。ポイントとしては行える権限の範囲を選手に受け渡ししていくイメージがあります。ゲーム(試合)をイメージしたとき、今おこなっている練習はどれくらいの違いがあ

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コーチリフレッシュ研修へ行ってきました(講師:鈴木 良和氏)

京都バスケットボール連盟が開催するコーチリフレッシュ研修に行ってきました。
講師は女子バスケットボール日本代表アシスタントコーチの鈴木 良和コーチでした。先日ハンガリーから帰国したはずなのにスペイン戦、ハンガリー戦、カナダ戦の貴重な話もありました。

講習の主な内容は「主体性を育てるコーチングについて」とあり、なるほどなぁ。と思う内容がたくさんありました。
1.よく似た言葉の定義を考えて整理する

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1ギャップはパス、2ギャップはドライブ

ギャップとは味方プレイヤーの間のことです。トップとウイングの距離であれば、1ギャップ。トップとコーナーの距離であれば2ギャップ。

1ギャップの距離はおおよそ4~5m程度の距離です。バスケットボールにおけるパスが非常に有効な距離です。これよりも近いとボールの移動距離が物足りなくなり、ディフェンスへの脅威にはなりにくくなります。しかしながら当然お互いにディフェンスがついているので、ドライブでゴールを

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パスでボールラインが下がったら逆サイドからカッティング

大まかに覚えておくとよいことは、ボールラインが下がったらゴールを狙う。ボールラインが上がったら次のチャンスを創造する。という基本概念があるとプレーの選択が行いやすいです。

ボールラインが下がり積極的にオフェンスにゴールを狙われるとディフェンスとしては嫌なものです。

初心者・初級者は、チームでパスが行われボールの位置が移動した際に、どのように動けばよいのか迷いやすいので、ある程度簡単なルール付け

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ボールラインが上がったら逆サイドまで展開する

ボールがリング方向へ近づくことを「ボールラインが下がる(下げる)」、リングから遠ざかることを「ボールランが上がる(上げる)」と表現します。

オフェンスの基本的な目的は、ボールをリングまで運ぶことです。すなわちオフェンスはボールラインを下げたい。対してディフェンスはボールラインを下げさせたくない。というせめぎあいが発生しています。戦術とはどのようにしてボールラインを下げるのか。ともいえます。

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初心者・初級者のための基本的戦術

バスケットボールをプレーし始めてしばらくの間、ボールを持っているときも、ボールを持っていないときも、オフェンスのときも、ディフェンスのときも。どこにいればよいのか。どこに動けばいいのか。よくわからなくなる時があります。

バスケットボールはその状況に合わせてどのように動くのか、基本的に決まっている動きがいくつかあるのですが、その組み合わせは無数にあります。

初心者・初級者にはどのように動けばい

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