結果の数字を抽象化してみると

前回の資料で、バスケットボールの試合で勝利チームが4ファクターの差分で相手を必ず一つ以上は上回っていることを記載しました。

これは「過去(2022のWC)の結果がそうだった」ということ以上でも以下でもありません。

 

具体的な数値は不明としても、バスケットボールの競技特性上、制限された時間の中で相手チームよりも1点以上多くとることが勝利条件であることは決まっています。

 今回は、過去の傾向からどのようにバスケットボールをとらえれば勝ちに少しでも近づくのか、4ファクターから考えます。

 4ファクターのおさらい

eFG%

ORB%

TOV%

FTr

の4要素です。

 

前回資料で記載したことは結果としての数値としては試合ごとに様々あるが、”相手チームよりも上回っている”ということが、勝利チームの傾向としてある。ということです。

eFG%を40.0%にできたとしても勝てるかどうかはわからないが、その際相手チームのeFG%を39.9%にすることができれば、勝てる可能性が向上するということです。それぞれの要素について、自分たちのチームと相手チームの差分で優位に立つとことが重要となります。

なぜ回りくどい表現になっているかというと、オフェンスの問題点とディフェンスの問題点を切り離して考えることが多くあるからです。それぞれの要素を向上させるといっても、実力が同じくらいの相手ならば、その上限値は決して高くないからです。eFG%が40%のチームがいくらオフェンスの練習をしても、バスケットボールの特性上60%になることは難しいというです。

自分たちのチームのeFG%を41.0%にし相手チームのeFG%を39.0%にするという考え方を持つことが、勝利に近づくのだ。と”過去の結果が表現しているといえます。

 

最終的な差分で上回ればよいという考え方を持つと、ひとつひとつのプレーの結果に一喜一憂しなくてもよいということがわかります。

たとえば、あるシュート1本を外してしまうことそのものに対して過度に反応しなくてもよいということです。

 

抽象化した言葉にすると、

自分たちのシュートを入れて、相手のシュートをじゃまする。

自分たちのシュートが外れたらできる限り取りにいき、相手のシュートが外れたら絶対に相手には取らせない。

自分たちのオフェンスはターンオーバーせずにシュートをし、相手のオフェンスはできるだけミスを誘う。

自分たちのオフェンスはゴールに近いところで身体接触を怖がらずにフリースローをもらい、相手のオフェンスではゴール下でボールを持たせない。

 

言葉にすると至極当然のものとなります。

 

 ここで普段の練習やゲームを振り返る必要が出てきます。動きや形に気をとられて、先ほどのことを忘れてしまっていませんか。目の前の事象に気をとられすぎていませんか。

今している練習がどれにつながっているのか、感じ取ることができているか。

安易な横パスをスティールされワンマン速攻された後ろからシュートファウルをし、カウントワンショットを献上していませんか。

 

時には少し目線をひいてみると、いつもの練習の意味が見えてくるかもしれません。

 

 

 

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