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レアンドロ・エルリッヒ展@森美術館

土曜日は友人とレアンドロエルリッヒ展に行ってきました。金沢21世紀美術館にスイミング・プールという有名な作品があるのだけれど(プールに見えるけれど、実はプールの中はガラス張りの空洞になっていて、服のままプールの中に入ったり、上から覗いたりできる。プールの表面はガラスの上に水が数センチ入っており、まるでプールそのもののように見えるという参加型の大きな作品)その作家がアルゼンチン生まれのレアンドロエルリッヒ。スイミング・プールのように、体感型の作品がとても多い、純粋に楽しい展示でした!

私の一番の感動ポイントは、入ってすぐの作品「反射する港」。これスゴイの。大都市六本木の建物の中に突如、港が現れるという感動。それも夜の港。HPにもチラシにも写真は載っているんだけど、使われている写真は韓国国立現代美術館での展示の際のもののようで、今回の展示とはライティングも港の柵も違う。写真撮ったのだけど、写真では暗くなってしまって綺麗さが伝わらない…!

いわゆるインスタ映えする作品が多い展覧会なので、来たお客さんはバシャバシャ写真を撮って、どんどんSNSにあげていく(実際にそれを森美術館も推奨している)ので、きっと行かずとも写真を見たら分かったような気持ちにもなれる部分も多いだろう展覧会なのだけれど、この作品はインスタ映えしないぶん(ちゃんとしたカメラで撮ったら映えるのかもしれないけれど)実際に生で見る感動があると思う。時間も空間もトリップしたような感覚に陥ることができました。視覚って意外と簡単に騙されちゃうのね〜というカラクリを知った時の感嘆=レアンドロ作品の軸となるポイントもしっかり出ている作品。

いい意味で堅苦しくない、遊べる、敷居の低い展覧会。トリックアート美術館のようなレジャースポットとして考えて間違いない。友人と行くのを強く推奨します。作品を見て、参加して、写真撮るところまで込みでの作品!普段は美術館行かない人でも楽しめるはず。私もとても楽しんだけれど、じっくり作品を通じて己と向き合う、とか作家に思いを馳せる、とかそういう美術館像とは全く違うし、至る所で自撮りとシャッター音の嵐だし(作品を目で見る前に携帯のカメラ越しで見ている人も沢山いそうだった)、「うーむアートとは一体?」なんてことも少し考えたりしてしまった。普段、美術館に沢山通っている人はどう思うのか、いろんな意見を聞いてみたいところでもあります。でもきっと難しいことは考えず、行くからには、しっかり体験して、ビックリして、笑顔になるところまで楽しんだものが勝ちだと思います!皆で建物にぶら下がったり、ホーンテッドマンションの幽霊になったりして遊ぼうぜ!

(これはホーンテッドマンションと同じような仕掛けだよねぇ?)

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