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日記

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日記という形式の器の大きさに存分に頼る
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2019年11月の記事一覧

2019年11月28日(木)

弁当に焼き饂飩を持っていった。普通に美味くて安上がりなので生活を実感した。夜は雑多なパスタを作って食べた。麺類に生活を支配されている人間としては、小麦粉を摂取しすぎると糖尿病に近づいていく人体の仕組みに不満を持たざるを得なかった。書き物をするために入ったカフェで隣席になった高校生の男女の番いが微笑ましかった。推薦入試における履歴書? みたいなものを書いていた。高校卒業直後に同棲を想定しているような

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2019年11月29日(金)

職場で行われる謎の新春パーティの運営部隊に選ばれてしまっていてそのキックオフが今日だった。この手の明らかに面倒で少なくとも二年前の私なら確実に忌避していた催し、に相対するに際して最近は、この手の明らかに面倒で少なくとも二年前の私なら確実に忌避していた催しをやっている自分の気持ちを相対化して捉えよう、みたいな、捩れた積極性を獲得しつつあって、それではこの手の明らかに面倒で少なくとも二年前の私なら確実

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2019年11月27日(水)

計算上一時間半かかって十分の道を走ったと言うべきか。もっと簡単に、一時間半かかって十分間走ったと言うべきか。
保坂和志【未明の闘争】(講談社)p62

私も八時間かかって一時間労働したと言うべき一日だった。二十四時間かかって三時間生きた、と言うべきかもしれなかった。
#日記 #エッセイ #コラム #小説 #創作

2019年11月26日(火)

宝物工場の形式、というのが日本語訳になるブランド古着的な店で二週間くらいまえに買った八千円くらいのパンツを結局一度も履かずにここまで生きてきて、そうなるとこれからもこれが履かれることは多分ないというか、かなり意識して、「せっかく買ったんだし履いておくか~」みたいな消極的かつ義務的な選択がなされないと履かれないことが予想されるので同じ店にふたたび売った。阿呆とはこのことだった。二百円くらいだった。こ

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2019年11月25日(月)

「参考にする」という意味合いの言葉を「まねっこする」と言うことが日本で唯一許されている三十代後半の女性、というのが職場にいて、その彼女がお茶をこぼしていた。扇風機でPCを乾かそうと努めるという珍妙な光景を見ることができた。

夜はスマートフォンを買い換えた。今まではiPhone6Sでもう四年以上使っており、USBの部分がバカになっているため寝ているあいだに充電が正しく行われるかどうか毎日が綱渡りで

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2019年11月24日(日)

浜松町駅のエレベータの扉の閉まる速度がやたら遅くて、閉まり行く扉を外からボタンが押すことでふたたび開けて自らの身を滑り込ませる、ということがとても容易になっていて、それが断続的に五回くらい繰り返されて、具体的な時間を計測していないけれども、とりわけ初期からいた人間がはっきりと苛立ちを覚える程度には、長い時間ホーム階に留まることになった。文フリは売行きは芳しくなく、前回の謎の売行を無根拠にデフォルト

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2019年11月23日(土)

新宿駅の中央西口の、元々は広場であるけれども、人間が常時ひしめいているため広いという印象をまるで与えない場所に、馬がいた。ジャパンカップの宣伝だった。本物の馬かと思いきや、十秒程度やや遠目から眺めているとそれが本物ではなく精巧な機械であることがわかって、その瞬間に落胆がやってきた。しかしどうして落胆するのだろうか? 本物の馬を見たいという期待なんてまるで持っていなかったし、本物の馬と見紛う精巧な機

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2019年11月22日(金)

文学フリマに出ますよという告知を書いた、という昨日の日記を書いた、という11/22(金)の日記を11/23(土)に書くことによって告知を重ねた。なりふりは構われないようだった。

十五時ごろに予防接種のために会社を辞退出することになっていたから嬉しかった。予防接種をしてくれた医者は、スツールの座面に対する身体の角度が垂直からはだいぶ離れている、藤子・F・不二雄の漫画に出てきそうな典型的な藪という風

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2019年11月21日(木)

文学フリマの告知を書いた。昨日の日記を今日書くことで、無駄なく二度宣伝しようという魂胆が賢いね。

ある程度の作品の質が担保されている(と錯覚できる)それなりのキャリアやフォロワーを持つ人間がやる告知は基本的にポジティブな意味合いが強いだろうが、私みたいな凡骨が告知をする場合、この告知を見て足を運んでくれるようになる人間の数が、告知それ自体やその他のnoteに載せている私の文章を目にして、あ、これ

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2019年11月20日(水)

伊藤亜紗【目の見えない人は世界をどう見ているのか】を読み始める。空間に置かれた身体の使い方、という領域に、最近とても興味を惹かれているから。「どう見えている」ではなく「どう見ている」という能動の姿勢が頼もしい。

いわば、人は多かれ少なかれ環境に振り付けられながら行動している、と言えるのではないでしょうか。
伊藤亜紗【目の見えない人は世界をどう見ているのか】(光文社)p53

「振り付け」という単

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2019年11月19日(火)

11月は無条件で「いい○○の日」になってしまうから強い。来月の私を信用してカードをアホみたいに切っている。クリスマスに備えての支出も少なくない。ボーナス月に生まれてきてくれたキリストは神。

人間が本気で嘆いている場面を久々に目の当たりにした。(面倒かつ自分本位な)ユーザに対する怒りが、ゆっくりとピークに達していたのだった。瞬間瞬沸かし器の逆だよ砂浜ァ! というかもめんたるの砂浜店長のコントを思

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2019年11月18日(月)

何と会社に行った。月曜日の朝の時点で今週はそれなりに元気に脅威の五連勤をこなすことができそうだった、というのはとても珍しいことだった。一日を終えてもその気持ちはあまり萎えなかった。すごい。もう五年はいる職場の人間の革靴がとてもよく磨かれていることに、今日初めて気がついた。たしかにサスペンダーを着用するくらいお洒落な人だと思ったが、よく見るとサスペンダーはしていなかった。阿笠博士に似ているから勘違い

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2019年11月17日(日)

洗濯をしていると【三枝夕夏 IN db】のことがふいに思い出されてきた。名探偵コナンの主題歌を一時期盛んに唄っていた。その瞬間頭の中で【三枝夕夏 IN db】を思い浮かべている人間が、私以外にこの宇宙に存在しいたのだろうか? 【三枝夕夏 IN db】についてはこうして何の脈絡もなく思い出すことが偶然できたが、もう思い出されないまま、記憶の奥底に眠ったまま浮かび上がってこない幾多の人物や事柄があるの

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2019年11月16日(土)

午前中にいくらか書き物をしたのちは、レイソル戦⇒ポケモンに没頭するというすばらしい予定が待っていて、それに相応しい準備というものを、近所のコンビニにて備える。寝癖隠しの目深な帽子、毛玉が目立つジャージとスウェットにサンダルという、近所のコンビニに行く格好選手権優勝の格好で、近所のコンビニで買われるべきものを買った。わずか七百円程度で、とても豊かな気持ちになった。レイソルは強かった。ただしJ1で優勝

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