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日記

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2019年12月の記事一覧

2019年12月29日(日)

朝起きて散髪してドトールに行って大江健三郎【揚げソーセージの食べ方】を角張った文体がとても好きと思いつつ読んでいると読み終えたので高尾山を登った。その頂上の四阿を取り囲む石垣によじ登って俺が今東京で一番高い場所に位置している、スカイツリーの高さは確かに高尾山よりも高いだろうがそれは先端の話であって通常の人間が辿り着ける高度は高尾山山頂のそれを下回るに違いない、と呟いた。しかし同行者の、私より十セン

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2019年12月28日(土)

小説を投稿した。労働をしていた、より正確に言えば労働する場に存在することをしていた。何かと障害が起きがちな年末のこの日が平和に終わってよかった、その平和さを拡張して一年が、と総括するのはまだ早かった、得てして年末年始に何かが起こりがちな仕組みに、先人たちの努力(の放棄)の末なっている。という旨書いていたのが16時ごろで、このセンテンスはそれ以降に書いているのだが、16時半に処理が落ちたので対応しま

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2019年12月27日(金)

最終出勤日だからこそいつも以上に真剣かつ効率的に労働に勤しもう、年末年始前に懸念事項は可能な限り潰して快く長期連休に突入しよう、これを残して休み続けることなんて私には耐えられない、という心構えの人間が、このフロアにもいることにはいた、けれども多くの人間は、明日からのお休み気分を先取りしてしまおう、懸念事項は可能な限り来年の自分に任せてしまおう、という状態にあるのであって、そういう職場で何よりだった

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2019年12月26日(木)

前方からやってきたお婆さんが電話で、チーズケーキを食べたことはあるか、ということを極めて穏やかな口調で尋ねていた。僕は食べたことあります、と言いたかった、しかし最後に食べたのはいつか記憶がなかった、ケーキはまずモンブランだしそうでなければクリームがあってなんぼの世界だと思うまでもなく思っているから、チーズケーキという選択は採られない。家には蕎麦ばかりがちょうど四食分残っているから年内は基本的に蕎麦

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2019年12月25日(水)

この先の指針的な雑記を書いたのですっきりした。目先のすっきりを得るための指針ではないのですっきりしている場合ではないのかもしれなかったがやってきたすっきりをわざわざ拒絶する必要もなかった、ので、すっきりとしたままでいた。すっきりついでに磯崎憲一郎【金太郎飴】と長嶋有【俳句は入門できる】を買って財布もすっきりさせた。入門できる、というセンス。入門するのが難しい、という世に蔓延る暗黙を否が応でも思い起

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2019年12月24日(火)

クリスマス特有の催し、というのは土曜日に済ませていたので普通の日。喫茶店で普段は見向きもしないホットチョコレートを頼んでみるなど。ココアと比較して工夫が足りない味なのにより高価で、何とも言えないなあ、と言った。
#日記 #エッセイ #コラム #小説 #創作

2019年12月23日(月)

朝起きたら昼だったのでびっくりした。でも確かに眠かったので納得でもあった。【ダロウェイ夫人】をしばし読み、心地のいい退屈とでも言えばいいのか、面白さと眠さ(あんなに寝たのに)が交互にというか同時にやってきて、それでこの本は一気に読むべきものではないというのが内容からも分量からも実感されたので一旦やめて、乗代雄介の【未熟な同感者】を読み直す。文学然とした文体の、文学然とした内容なのにどこかユーモアが

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2019年12月22日(日)

ゆっくりとした朝を二人して過ごす。純烈という銭湯集団の履歴紹介番組を見、ラーメンを食べ、近場の丸井で贈答品を選んで解散。私は池袋の東京芸術劇場に向かってワワフラミンゴの【くも行き】を観劇する。早々に理解することを放棄し、脳が解体されるような、それでいて楽しめる不思議空間が展開されていた。夜はM-1。好きな女優の相当上位に位置している伊藤沙莉の兄であるということだけが理由でオズワルドを応援していて、

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2019年12月21日(土)

自分が迂闊な人間であるというか、この局面においてはこの程度の迂闊さは許されるだろうという見積りが世間一般からそれなりにずれているということは薄々自覚しているのであって、それを恥じつつも多少なりとも誇らしいと思っているというか、痛い目を見るまで改善しなくともよいだろう、と思っていた節があったが痛い目をみました。愛想を尽かさないでいてくれることに感謝をしなければならない、という使命の表現を使うまでもな

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2019年12月20日(金)

取引先との忘年会だった。会費は三千五百円だったがそれすら高いと思わせる料理の内容と楽しみ度合いだった。AppleWatchの良さを力説されたところ、そうですかすごいですねでも僕は別に欲しくありません、と思ったので、そうですかすごいですねでも僕は別に欲しくありません、と言った。今週はずっと同じダウンを着ていたから休ませてやる必要があった。
#日記 #エッセイ #コラム #小説 #創作

2019年12月19日(木)

ダッフルコートの紐が千切れたままだった。新たなコートを買わねば、というネガティブな気持ちよりも、これで新たなコートを買うことができる、というポジティブな心持ちになることができていて不思議だった。別にお金を持っているわけではなかった。
#日記 #エッセイ #コラム #小説 #創作

2019年12月17日(火)

祝賀会という名目の立食パーティに参加したのは多分初めてで、あまりにも会社・社会、という感じの会だったので、斜に構えた態度を取る際の傾斜の角度を普段以上に高めることで、何とかその場に自分が存在しているという事実をやり過ごしていた。
#日記 #エッセイ #コラム #小説 #創作

2019年12月16日(月)

入社してから五年半、windows7の保守切れ、という紛れもない外部要因かつ強制力のあるリミットによってようやく、会社用のPCがようやくリプレイスとなった。今使っているPCは使用頻度の高い文字から順番にキーボードから剥離されていて、「ctrl」「z」「c」「s」「f」はまったく押せないというわけではないにしろ打率は十割からは程通り状態で不便で打ち心地がとても悪かったので助かった、と思いきや設定やデ

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