見出し画像

復帰か、休職か③ 〜いろんな人たちがくれた言葉〜

公立中学校教員のわたし。
昨年の9月から休職しています。

「4月から教員として復帰するか」
「もう一年休職するか」
この2択のうちどちらか1つを、1月中に決めることを迫られ、焦ってリハビリをしては自分の身体で実験する日々が続きました。

そんな中、ちょこちょこ信頼できる人と会って、復帰か休職か…悩んでいて決めきれないことを話して、相談しました。
いろんな人に相談できたおかげで、いろんな視点から、大切な言葉をたくさんもらいました。



心療内科を勧めてくれて、たびたび相談にのってくれたスクールカウンセラーの先生は…

「主治医の先生の言葉も、私を含めてみんなが言っていることは「あなたはこうしなさい」ということではなくて、あくまでも"提案"です。
提案されて、「それは違う」と思ったら、そう思った自分の直感を信じて、自分の意見を相手に伝えることはとても大事なことですよ。
特に教員の世界では大事な要素です。先生それぞれに自分の信条があって、正義がありますから。
"自分の思いに自信を持つ力"は、職場復帰するなら持っておきたい力なんじゃないかなぁ…
今急いで復帰する理由がないのなら、ここで焦る必要なんかないですよ。
自分にとってワクワク感があることを、少しずつやってみたらいいと思いますよ!
先生に戻るかどうかとか、ワクワクすることをやってみたその先のこととか…未来のことは、未来に考えればいいんです。自分の理解が進めば、自分が行きたい道もおのずと見えてくるはずですから😊」



わたしが学校で倒れた時、真っ先に駆け寄って支えてくださったベテランの社会の先生(今は支援員さん)は…

「長い教員生活だもの、今無理する必要なんかないよ。休職延ばしたって全然いいじゃない!この一年をフルに使って、一緒に社会科見学しましょう!😊社会科見学仲間が増えて嬉しいわ〜!」




大学からの大親友は…

「"休みすぎて後悔"より"休み足りなくて後悔"の方が、絶対ダメージが大きいよ!わたしも調子が悪くなった時は、休みながら騙し騙し仕事してたけど…今考えると、もっとちゃんと休めばよかったなって後悔してるもん。
自分の状態を見極めて理解することは必要だと思うし、そのためには時間と余裕が必要だと思う。仕事をしながらじゃ難しいと思うよ。
誰になんと言われようと、復帰するかどうかは自分で決めた方がいいよ。
どんな道を選んでも後悔はゼロにはならないけど、「自分で選んだ後悔」じゃないとあきらめがつかないまま一生引きずっちゃうから。
自分が今「いい元気」か「前借りの元気」か「ただの空元気」かを見極めるためにも、休んでいいと思う!休むのは権利だよ!」


などなど…


いろんな人と話す中、自分の中で
「1年休職するかどうかはともかく、4月復帰は早すぎる」
という結論が出ました。
…たぶん主治医の先生から復帰宣告をされた瞬間から、答えはもう決まっていたのかもしれません。


「こうすべき」というしがらみをかきわけて、わたしの心の奥底の思いに気づけたのは、親身になって相談に乗ってくれた人たちのおかげです。

病気のことを理解して寄り添うって、簡単なことではないと思うのです。その人の立場になって考える、言葉を尽くすって、大変なことだと思うのです。
その優しさが本当にありがたくて…支えてもらっている分、これからもこの人たちを大事にして、恩返ししようと思いました。




「復帰時期は延ばそう」という結論が出た後、母に会いました。
わたしの中で出た結論を、一応家族にも伝えておこうと思ったからです。

「復帰するか休職するか迷っていて、今は休職に傾いている」と話すと、
母は「復帰できるならすれば?」とさらっと言いました。
母にはずいぶん前に双極性障害Ⅱ型に診断が変わったことを伝えていましたが、
「双極性障害のこと、何か調べたりした?」と聞いたら、「特に調べていない」と言われました。
たった2つの言葉に、たぶんこの時すごくショックを受けました。


今思えば、幼い頃から母の影響を強く受けていたのだと思います。
"身内とはいえ、母は別の人間"。
頭ではわかっているはずなのに、線引きできない自分が嫌でした。
誰よりも自分の気持ちをわかってほしいと思っていた人からの、その言葉はあまりに衝撃的で…


迷いながら、いろんな人に相談した末に出した結論は、母の言葉で一瞬で崩れて、また振り出しに戻ってしまいました。



「1年延びたらもっと戻りづらくなっちゃうかもしれないし、ここで復帰しておいた方がいいよ」

「いや、今復帰してもまた同じことを繰り返すだけだよ。やっぱり休職して、自己理解を深めてからの方が…」

数時間ごとに結論が変わっていきます。
脳が考えるのを一向にやめないのです。
これが双極性障害なのでしょうか…



もうこれは学校に行って、自分の身体で復帰できるかどうかを確かめてみるしかない。

わたしは意を決して副校長に連絡し、現状を伝えに学校に行くことにしました。


つづく…

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?