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復帰か、休職か⑤ 〜学校に行った日〜

9月から休職が続いているわたし。
1月下旬、実に4ヶ月ぶりに学校に行きました。

学校の最寄駅に着くと、前日の夜にすがる思いで「学校に行くので助けてください」と連絡した事務員さんが、最寄駅まで迎えに来てくれました。
姿が見えた瞬間、お互い走っていって、ぎゅーっと抱きしめあいました。
涙が出ました。

「よく来たねぇ〜〜〜〜!!!頼ってくれてうれしいよ〜!学校に1人じゃ入りづらいでしょ、一緒に行こう😊
あ、これ!カイロとインスタントのスープ。よかったら食べて!寒い日続くから、あったかくしてね」

わたしが学校でせんせいをしていたときと変わらない笑顔で接してくれて、おみやげまでくれて、本当にありがたくて…
嬉し涙をこらえながら、学校までぽてぽて一緒に歩きました。

「実はねぇ…私のとこの娘もね、あ、同じくらいの歳なんだけどね、ついこの間適応障害で仕事を退職したのよ〜。
今は家でゆったり過ごしているんだけど、やっぱり職場の近くを通るのは無理だし、上司と同じくらいのおじさんとか見ると、拒否反応が出るんだって。
ご飯も食べられなくてね…最近やっと元気になってきたかなぁってところなのよ。
だから、他人事には思えなくてね、ずっと心配だったの」

日頃事務員さんから、よく娘さんの話を聞いていました。
職場の待遇や環境が良くなくて、よく愚痴をこぼしていたようだったので、「苦しい中で、限界まで頑張ったんだ…私だけじゃなく、みんな精一杯生きているんだ…」と、心がギュッとなりました。

「お互い元気になったら、会ってみたいです。きっと分かり合えること、たくさんあると思うから…」
そう事務員さんに伝えると、「もちろんぜひ!」と笑顔で応えてくださいました。



学校に呼ばれた日はちょうど、わたしが担当していた1年生は、校外学習の関係で生徒も先生もいませんでした。
他の先生たちに会って声をかけられたら、嬉し涙や申し訳涙(…申し訳涙ってなんだ?笑)が溢れてしまうと思ったので、全員出払っている給食の時間を狙って、学校に行きました。

前日までは「学校に行けたとしても、職員室に入って副校長を呼ぶのはさすがに難しいかな…」と思っていたのですが、
ちゃんと自分の足で職員室に入って、副校長を呼べました。



副校長との面談は、事務員さんにも同席してもらいました。

「最近の状態はどうですか?」
と聞かれ、自作の資料(ノート5ページ分)を使って説明しました。


もともとはうつ病と診断されたけれど、12月に双極性障害Ⅱ型に診断が変わって、今増薬している最中だということ。
双極性障害Ⅱ型がどんな病気か。
躁とうつで、自分がどんな状態になるか…


必死に涙を堪えて、笑いながら話しました。
「いや〜これ話している今もなんか涙が出そうなんですよね〜なんでですかね〜!ハハハ😂」
とか言いながら…笑


自分の現状を話し、最後に今の自分の気持ちを話さなきゃと思った時、
副校長が言いました。


「…やっぱり、もうちょっとゆっくり休んだらどう?
今まで教員をしてきた中で、万全でないのに無理して復職して、心がぽっきり折れてしまう人をたくさん見てきたから…。

今までだったら耐えられていたこと、つらいことが積み重なってもふんばれていたことが、
万全でないと、なにか1つのきっかけで心が折れてしまうと思うんです。

学校としての一番の思いはただ「万全な状態で戻ってきて欲しい」ということです。
無理してまた心が折れてしまったら、回復にさらに時間がかかってしまいます。
焦らず、少しずつ復職訓練をしていくのがベストなんじゃないかな」




副校長の方から先に提案をしてくれたおかげで、自分の気持ちが素直に出てきて…

「…わたしも、同じことを思っていました。
4月の復帰はまだ早すぎるんじゃないかって。
教員専用の病院での復職訓練プログラムが気になっていて、まずはそこから頑張りたいと思っているんです…」

事務員さんも「うんうん、焦らずでいいよ〜!お給料だってゼロになるわけじゃないもの〜。元気に戻ってくるのが1番だよ!
あっ、この先どのくらいお給料が入るのか、計算しておくよ!」と言ってくれて、

副校長も、過去の資料を出してくれました。
「復職訓練関係の申請が来たら、すぐ連絡しますね。来年度初めの復帰なら、11月から学校で復職訓練が始まることになります。
復帰した際の人員配置も、社会科の教員として戻ることは普通にできます。
あと何年この学校で勤務できるか(公立学校は上限6年で異動)は、教育委員会に問い合わせておきます。
不安に思わなくて大丈夫ですよ。まずはしっかり身体を休めてください。」



こうして、一年休職を延長するということで、話がまとまりました。

帰りに、事務補助さんが抱きしめてくれたり、用務員さんが車で送ってくれたりしました。

本当に嬉しくて…頑張って学校に来てよかったと思いました。



学校での面談の後、カウンセリングを入れていました。
用務員さんはそこまで送ってくれて、「また一緒にギター弾こうね」と約束して別れました。


カウンセリングが始まった途端、ポロポロ涙が出てきました。
学校でこらえていた涙が、溢れて止まりませんでした。

カウンセラーさんに
「不安や恐怖を押し殺して学校に行った反動が、今来ているんだと思います。本当によく頑張りましたね」と言われて、我慢していた涙を出すだけ出しました。

「自分の気持ちに気づいてあげたり、素直に出すことも今後ゆっくり練習していきましょう。
でも今週は、今日頑張った分ちゃんと休んでください!☺️」
カウンセラーさんは、来週も待ってますよ〜と手を振って見送ってくれました。

いろんな人に支えられていることに改めて気づいて、心からありがたいなぁと思いました。




学校に行けたからこそ、わたしの気持ちははっきりしました。

復帰はまだ早いということ。

副校長に「お互い様だからいいんだよ。あなたの次は、また誰かが同じ悩みを抱えるかもしれない。というか、この業界はそうなってしまうのが現状です。
そういう時、今度はあなたが助けてあげればいいんだから。
そのために、万全になって帰っておいで」
と言われて…本当にその通りだなぁと。


そうだよ。
誰かの役に立ちたくて、せんせいになったんだもの。
そのための力をたくさんたくわえて、笑顔で戻ってこよう。
今日はきっと、復帰への第一歩だよ。



長くなってすみません!というわけで、休職延長です!(結論を先に言えばよかった…!😭)
これからも自分らしさを求めて、ぽてぽて歩きます。
みなさんといっしょに!
改めて、よろしくお願いします!😊


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