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眠る前のがらくた短歌

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最近、眠る前にTwitterに短歌を書く習慣ができた。

きっかけは、フォローさせていただいている何人かの方々が自由律俳句を書かれていたのを目にしたことだ。それがまた素敵で、みるたび、短い言葉のなかに感情をあふれさせることの深さを感じ入っていた。

自分もやってみたい。と思い、ためしにいくつか書いたのだが、どうもしっくりこない。なんだか単なる標語みたいな感じになる。道路の飛び出しには気をつけよう、みたいな。

では、短歌はどうだろうか。でも短歌は当然、五・七・五・七・七の型があるからもっと書けないかな、と思ったら、こちらの方が(一応)それっぽくかたちになった。意外だった。自由律のほうが「自由」なんだから、と思っていたが、やはりそれは素人考え、そんな単純なものではないようだ。

ということで、寝る前の短歌書きをはじめた。

これが意外と楽しい。短歌を勉強したことなど一度もないし、歌集を読んだことも何度あったか(今度読んでみようとは思っている)。小説のようにうまくなろうとも思わず、あくまで自分の慰みものとして気楽に書いているからかもしれない。

そんな短歌が少したまったので、以下にいくつかあげてみたい。完全な素人が作ったがらくたみたいなものなんで、あたたかい目でみてやってください。



酔えぬ酒 さえた目に凍む冬夜空
見えぬ銀河に 祈る幸福


酔いし手で カテを挿れつつ出す尿(いばり)
濁りし黄色と 雪の純白


街に積む 灰の雪夜に閉ざされて
今年最期の 薬咀嚼す


愛す術 知らぬがままの 我がからだ
今日も汚れし 襁褓(むつき)捨て去る


極寒の檻で涙す 無実の子ら
世界の叫び 皆のぬくもりに


厳冬の なかで倒れし 蜘蛛骸(くもむくろ)
許されぬ雪を 見て朽ちたのか


果てぬ雪 寂寥の胸 虚の微笑
いっそ凍てつけ 細き命よ


波遊び ひかりはじける 海景色
永遠の憧憬 生の糧となれ


凍てついた 廊下で気づく 我が粗相
始末の最中に 照る冬日差し


吹きぬける 風にはりつく 窓の雪
溶かすは母と 春のぬくもり


語るべき 言の葉冷気に 凍りつく
久方の酔いも 寂寥に閉ざされし


悲嘆をも 明日へのちからに かえるひと
今だけはせめて 安寧の眠りへ


隣家にて 笑む雪だるまの あどけなさ
灰の寂寥に 束の間の灯火

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