神楽

そこはかとなく文章を綴る。 こちらには小説に使いたいネタを投稿していく予定。

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書きたいネタ5 魔女の代償と対価の解離

お題は『魔女契約とその代償』  少年は魔女に頼み込む。金に物を言わせて姉を無理やり嫁がせようとする悪代官と継父をこらしめて欲しいと。破滅させて欲しいと。魔女はそれを了承した。 「魔女と契約するには、対価、代償を支払ってもらう必要があるわ。それでも良いのね?」  少年はそれを食いぎみに了承する。姉を苦しめる存在を凝らしめることが出来るなら、自分が持ちうるものを何でも差し出すつもりだった。  ここでひとつ、記しておかなければならない事がある。少年はまだあくまで『子供』だっ

    • 書きたいネタ4 人の肩に疫病神が見える子

       少年は人の肩に厄災を見ることができた。小鳥のような小さい厄災なら、その日のうちに箪笥の角に小指をぶつけるとか、物をなくしてしまうだとか、風を引くだとかそんな程度。人の頭ぐらいの厄災なら、少し先に骨折とか入院とか、大切なものを壊してしまうだとか。  ちいさな厄災ほどよく目にする。おっちょこちょいで有名な人の肩には、ほぼ毎日小さな厄災が乗っていた。自分の肩にも乗っているのを見ることがある。そんな日はたくさん気をつけても、忘れ物をしたり足をぶつけて打撲になったりしてしまうのだけど

      • 書きたいネタ3 サイコパス×サイコパス

        〈主人公〉  女は良心を持たずに生まれついた。後天的に『良心とは何か』『どういう行動を良心的と言うか』を知ることはできたが、自分が生きるために必要なものとは思えなかった。  彼女にとって良心とは、『社会で普遍的に適応するために必要なもの』であった。ならば適応しなくて良いと思うのならば、それを使う必要はない。ただただ周りと揉めたり警察に目をつけられるのが億劫だからという理由で、今日も彼女は『良心道徳』の皮をかぶる。  例えばしつこく売春を持ちかけられたら、“その気”じゃないと

        • 書きたいネタ2 友人の子供に会う話

          友人は、友人の子供が生まれる前に死んでしまう。 男は、それを知っていた。 なぜ知っているのか、どうやって知ったのかは闇に包まれたままではあるが、とにかく、知っていたのだ。 男は未来へいくことにした。 男が息子へ残した手紙を、その息子が成長した時に渡すために。 なぜって、その手紙がこのままでは息子の手には渡らない未来があることも、男は知っていたから。 だから、未来へ渡った。 男にとってそれはただの気まぐれで、でも確かにその友人のために行った行動。 ただの興味でその息子と同じ

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          書きたいネタ1 愛された魔女が死ぬ話

          みんなから愛されて、誰も知らぬ人がいないと言うほどの魔女がいる。 艶やかに煌く白樺の髪、雨上がりの空を映したような虹色の瞳の姫。 そんな魔女が、ある日仲間の前で突然死ぬ話。 それぞれの仲間は嘆き悲しみ涙をこぼした。 泣き崩れる者、殺した人間を探す者、彼女が残した物を守る決意をした者。 そして、彼女の死の真相を察してしまった者、知っている者。 それぞれのものたちが追悼の言葉を送り、彼女を弔う話。 姫様はみんなに愛されて、みんなを愛した。 彼女を嫌う者はいない。彼女を愛さない

          書きたいネタ1 愛された魔女が死ぬ話