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第44話「ヤマアラシのジレンマ」~「対人援助の現場で使える 聴く・伝える・共感する技術 便利帖」を読んで(5)~訪問介護~【読書感想文】


◼️始めに◼️

皆様、お世話になっております。

 私の住まいの辺りは、梅の花に菜の花と、春の便りが届き始めておりますが、皆様のお住まいの地域は如何でしょうか?
 それでもまだ寒い日々が続きますので、ご自愛下さいませ。

 今回の記事は読書感想文の続き(5)で、「ヤマアラシのジレンマ」です。

◼️基本情報◼️

書名/対人援助の現場で使える 聴く・伝える・共感する技術 便利帖

著者/大谷 佳子氏
発行人/佐々木幹夫氏
発行所/株式会社翔泳社様

全158P

◼️小見出し◼️

「対人援助の現場で使える 聴く・伝える・共感する技術 便利帖」より
コラム「ヤマアラシのジレンマ」

◼️気になるキーワード◼️

・「人間にとっての心の距離」
・「理想的な人間関係のあり方」

◼️「ヤマアラシのジレンマ」とは◼️

アメリカの精神科医ベラック(Bell,L.)は、私たちの人間関係のあり方をショーペンハウエルの寓話に例えて説明しています

P69-L14~15

 寓話の内容は、二匹のヤマアラシが互いに身体を寄せあって温めあおうとするけれど、トゲが刺さるので、くっついたり、離れたりして、一晩かけて最適な距離を見つけた、というものです。

 当書では、この様に考察されています。

ヤマアラシのトゲは、人間にとっての心の距離です。お互いに傷つけ合うこともなく、温かさを共有できる距離が、理想的な人間関係のあり方と言えるのかもしれません。

P69-L20~22

◼️ネット記事のご紹介◼️

 もう少し知りたくて、ネット検索しました。こちら、わかりやすかったです。

お互いが別の人間である以上、気持ちや考え方のすべてを理解し合うことは不可能だと言えるでしょう。

一般社団法人 日本経営心理士協会

まず他人が自分とは違う人間であることを理解することが必要になります。

一般社団法人 日本経営心理士協会

と、文中にありますが、納得しました。
 別の人間だからこそ、様々な手段でコミュニケーションを取る、気持ちを向ける事の大切さを感じます。「すべてを理解するのは不可能」と、腹をくくった方が、私は踏ん切りがつきました。一から積み上げて、やり直し、その繰り返しかもしれませんが、丁寧に関係を作り上げていきたいです。

◼️感想◼️

 ヤマアラシの様に距離を保って。疎んじられない様に、また、親しき仲にも礼儀あり、で。温められたら尚良し。快適な距離感とは?!
難しいです!

 それにしても、ヤマアラシの健気さに心打たれますね。笑顔になっていると良いなぁ〜…。

◼️事例◼️

お客様「お鍋を煮立てて欲しいの」

(簡単な調理もプランに入っているので)

私「承知しました。」

お客様「いつもスミマセン」

謝らせてしまった…言葉が足りないかもしれない。何か一言付け加えるべきか。

私「私こそお料理の勉強をさせて頂いて有り難いです。味付けや固さ等、お好みを教えて下さると嬉しいです」

 そもそも先にそれを言えば良いのでしょう。でも、疎ましい気持ちもしますね。気持ち良くお引き受けする、という意味では直球も悪くないと思うのですが。やはり、場合によりますか。

◼️今回勉強しての展望◼️

 前回の記事で「快適に感じて頂く」という言葉を使いましたが、今回もそれを感じました。私の対人援助のキーワードというわけではありませんが、ヒントにはなっています。

◼️終わりに◼️

 今回は以上です。

 皆様、どうも有り難うございました。
画像はtohshiro様からお借りしました。有り難うございます。

 また、宜しくお願い申し上げます。

訪問介護士のひかり

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