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子どもの目を見て ふと思う

今日もうちの子どもはテレビに夢中。
最近の子ども番組は秀逸で、大人の私が見ていても面白い。
番組中の歌もいい。
なので、一緒に並んで見ていることが多い。

子どもの目線の先にテレビ。
私の目線の先にテレビ。

私は時々子どもを見る。
子どもはずっとテレビを見ている。

私は子どもの表情を見ている。
子どもの表情は番組の内容によって変わる。
楽しそうに笑ったり、一生懸命に集中していたり。

その時ふと、子どもの目を見てみる。
相変わらず子どもの目はキラッキラに輝いている。
もっとよく子どもの目を見てみたくなり、私は顔を近づける。
子どもは近くにある私の顔に全く気づくことなく、テレビに集中している。

私はどこまで近づくと気づいてもらえるのかと興味を持ち、
さらに顔を近づける。
子どもはまだ全く気づくことなく、テレビに集中している。

さらに近づける。
まだ気づくことなく、テレビに集中している。

もうちょっと近づいてみよう。
まだ気づかない。

まだいけるか。
まだいけた。
子どもの集中力はものすごい。

とうとう私の顔が子どもの顔にくっつく。
子どもは、はじめて私に気づき、私を見ながら声を出して笑う。

その瞬間、なんとも言いようのない幸福な、とてもありがたい気持ちが、
心の奥から湧いてくる。

そして私と子どもはまたテレビを見る。

子どもの目線の先にテレビ。
私の目線の先にテレビ…

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