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とある看護師のひとり言

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記事一覧

ヒロシマ 消えたかぞく

今年も行くことは叶わなかった。そう思いながらページをめくった。そして再会を果たす。 いつ…

kaka.
2年前
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会いたい人がいて、待っている人がいる

「お墓参り、行きたいと思っているの。 お葬式には…行けないから。」 その夜、友人Yちゃんは…

kaka.
2年前
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Let's go to the mountain #3

以前、五月の連休に近所の山に登った話を書いた。 Let's go to the mountain と称して。 これ…

kaka.
2年前
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できるかできないか、じゃなくて、できることをできるかぎりやる

コロナ禍においてZoom研修が主流の中、久々に対面での研修を受講した。 「喀痰吸引等研修実施…

kaka.
2年前
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その空気の行方

救えたはずの命が救えなかった。 コロナ感染症にて自宅療養中の妊婦が自宅で出産、 救えなか…

kaka.
2年前
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kakashi

新米の季節である。 近隣の田んぼでは稲刈りが終わり、 黄金色の海は消え、はぜかけされた稲の…

kaka.
2年前
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その覚悟、

小室圭氏と眞子内親王のご結婚について一個人として思うこと。 賛否両論、あれこれ言われているが、 結局は両性の合意にのみ基づくもの、である。 自身は調停という名の紛争を経て、両性の合意の下にひとりとなった。 ひとつどころではないバツがたくさんある自分が語るのもどうかと思うが、 帰国した小室氏の姿を見て好感を抱いたのはなぜだろうか… ノーネクタイにロン毛ポニーテール姿を見てびっくりしたが、 これ、本気だな、と感じた。普通の人じゃない。 王女を救うためにやってきた王子の様

詩のチカラ

たった一言 たった一行 時にそれが何千、何万と費やした文章より胸に響くことがある。 そんな…

kaka.
2年前
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さかさまさかさ

思えば小学生の頃から紙を斜めにしないと文字が書けなかった。 そうしないと文字がまっすぐ書…

kaka.
2年前
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10月のサクラ

「サクラ、見てるのかい?」 「やっぱりサクラ、ですよね。  秋に咲くんですか?」 「毎…

kaka.
2年前
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ルックバック

新聞の書評で見かけて読んでみたいと思ったマンガ、「ルックバック」 学年新聞に毎回4コマ漫…

kaka.
2年前
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アラーキーのこと

まずはじめに、エッチいおじさん写真家、と思っていたことを謝りたい。 御年81歳、おじさん、…

kaka.
2年前
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人の短篇集

その言葉に惹かれて手に取った。 一篇は大体5ページ、長くても10ページ サラッとあっという…

kaka.
2年前
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ただの黄昏時の話

「今日は遅くなるな。最後の人、さっき採血とったばっかりだから、あと30分はかかる。まぁ、座れよ。」 17:00過ぎ 外は暗い。雨降りでいつもよりいっそう暗さが増している。 2階の診察室からは通りの景色が良く見える。 私は患者用の椅子に腰掛け、連なる車のヘッドライトの明かりをぼんやり眺めていた。 先生はガイドラインとパソコンを見ながらぶつぶつとつぶやき、カルテを記載している。 「今日はもう7時には寝れないな。駅まで歩いて帰る気力もないな。 やっぱり69と70は違うん