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【防災】簡単・手軽・今すぐ出来る家庭の防災 (003)

(全2,222文字)
家庭でできる防災についての記事3作品目になります。
難しいことや、特殊な事はなるべく避けて、手軽に、かつすぐに取り組める範囲のことを記事にできればと考えて書いています。

今回は非常用の持ち出し袋、リュックサックなどの作り方や、入れておく品物のラインナップについて、やや掘り下げて書きたいと思います。

家に無いモノは100均やホームセンター等で買いそろえる必要があるため、少し手間がかかりますがご了承ください。


1.非常用/すぐ持ち出すもの

すぐ持って逃げるものは、なるべく軽くて機動性に富み、それでいて最初に必要になるものが最低限入っている必要があります。結局は防災グッズって、あれもこれも必要だよね?となると、際限なく品目が出てきてどうしようもなくなってしまいます。
過去の防災関係の仕事の経験や、そこで得た知識から、これだけは入れておいて間違いないかな?というものをいくつか書いておきます。

(1)明り

懐中電灯でもペンライトでもなんでもOK。でも電池は長く使わないと液漏れして錆びが出て肝心な時に使えなくなっている場合も多い。なるべく電池は未使用状態でジップロック等で密閉しておくと良い。定期的な入れ替えも必要。ライト類は最低でも2コ、できれば3コ欲しい。1つだけだと無くしたり壊れた時に困るためです。100均のでも短期間なら問題は無いかも知れませんが、出来ればホームセンターなどで売っている数百円くらいの頑丈なものが1つ、安いのが1つ、保険でサイリウム(ポキッと折ると明るくなるやつ)などがあると安心です。

(2)防寒・防暑

ライフラインが麻痺した環境では季節に応じた温度管理が重要です。最近はウルトラライトダウンのように軽量コンパクトな防寒衣類もあり、ヒートテック等と合わせて使うとかなり有効です。寒さは指先と足のつま先からくるので、使い捨てカイロもあるといいです。使い捨てカイロはレトルト食品の加熱にも使えるので優秀な防災用品です。夏場は停電した状態ではエアコンなんてありません。発汗を拭く冷感シートや、吹き付けると一瞬で冷える冷却スプレーなどがあると熱中症を防ぐのにも役立ちます。タオルを濡らして頸動脈にあてておくことで気化熱を利用して体温を下げることもできます。折り畳みの扇子や小さなファンもあると便利です。暑さや寒さをいかにコンパクトなアイテムで防げるかが肝です。(あくまでも非常用備品と言う観点で)

(3)水分

成人が一日に必要とする水分量は、体重と年齢別の必要水分量参考値から計算で出せます。平均すると2㍑もあれば何とか足りますが、水って結構重たいものです。避難袋で一番スペースと重さを占めるのが、この水分になると思います。携帯式浄水器があると飲用水に適さない水道水でも飲めますが、被災後に水道が使える保証は無いので、当面の水分は持っておきたいです。我が家では2リットルのペットボトル1本と、500ミリリットルのペットボトル2本をリュックに入れています。夏場は直飲みすると口内の雑菌がペットボトル側に移って繁殖し、時間が経過すると水が悪くなるため、すぐ飲める用と水そのものを保管する目的で複数に分けています。

(4)手袋・靴・服装

足場にゴロゴロとガレキが転がっていたり、コンクリートやガラスの破片など危険なものがあちこちにある状況で避難する時、一番それらと接触してけがをする恐れがある部分が、足と手です。最低限『厚手の手袋』があるといいです。ワークマンなどで数百円くらいで合皮やビニール製の丈夫なものがあります。何もない時は布製の軍手でもあるだけマシなので、避難時は出来るだけ手袋を着用すると不意な怪我を防止できます。

(5)その他(簡易トイレなど)

食料も最低限の3日間分くらいは確保したいのは当たり前なのですが、人間は水さえあればある程度何とか生き延びれます。仮に3日間分の保存食は当然確保しているとして、明かり、水、食料、防寒・防暑、手袋の次に、もし準備するとしたら、私は携帯トイレ(本格的なものでなくて良く、ビニールや凝固剤、消毒用の消石灰や消毒液が1つになったものでOK)と答えます。
災害時に直接的な災害によるダメージを受けずに済んだ場合、避難したり救助されたりするまでの間、最も気を付けるべきはトイレです。排泄物の処置の不良に起因する各種感染症を防ぐためです。
1人2人ならまだしも、数十人~百人規模の避難所で水の供給がなければ、トイレはあっという間に汚物で溢れます。

2.追送用/あとで取り出せるようにしておくもの

余裕があれば持ち出すもの。うちは子供がいませんが、小さなお子様や赤ちゃんがいらっしゃる家庭だと、必要な品物の種類も変わってきます。詳しくは各自治体や専門的な機関などが公表している防災サイトで紹介されているので割愛しますが、大切なことは『自分の家庭・家族構成などにフィットしていること』です。

最後に…

市販されている防災グッズや非常用リュックなどは、実際に過去の教訓に基づいて構成されているので優れたものも多いです。

一般的な防災用のパッケージは『最大公約数』に基づいた品目構成になっているので、過不足があるという事は知っておいてください。

(親切な通販サイトだと足りないものは自分で足してくださいと書いてあります。)

家族構成や環境にあわせて必要な品物の種類は変わります。

最後まで読んで頂いてありがとうございました。


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