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【街登山】「桐蔭学園山」に登る(川崎市麻生区、横浜市青葉区)

<前説>


なんか、近くに「桐蔭(とういん)学園」というのがあるらしい。

柿生駅(川崎市麻生区)から、よく「桐蔭学園行き」のバスを見る。

「桐蔭学園」って、このあたりで、ブイブイ言わせてるみたいじゃないか。

広いキャンパスに、幼稚園から大学院まであるという。

甲子園の常連だとかーー私は「学園」なんてものと無縁な人生なので、まったく知らなかったのだが。


「このあたりの富士山」こと、よみうりランド山を征服したあと、私は虚脱状態にあった。

もう人生で登るべき山はすべて登ったと感じた。街登山的な意味で。

でも、全世界の街登山ファンのために、次の目標を見つけなければいけない。


今年の秋は短いという。このあいだの土曜の朝、天気がよかったので、どっか登りたいと思った。

そこで思い出したのが「桐蔭学園」だ。

「あれも、たしか『山』だったのではないか・・」

横浜上麻生線(県道12号)を自転車で走ったとき、横浜市青葉区に入ったあたりで、山のうえにそびえる白い建物を見た。

それは桐蔭学園の建物だとあとで確認した。


「今日はあの桐蔭学園山に登ろう」

と家を出た。

後述するように、その近くに別の用もあった。

それが、街登山史上、最悪の惨事をひきおこすとは、そのときは知るよしもない・・


<行程>


柿生駅から桐蔭学園にいたるルート


小田急線柿生駅:川崎市麻生区上麻生5-42-1

桐蔭学園:横浜市青葉区鉄町1614番地


朝8時31分、柿生駅南口を出発(写真下)。


その日はちょうど「柿まつり」で、朝からスタッフが準備をしていた。(写真下)



「柿まつり」には帰りに寄ることにする。


柿生駅から「桐蔭学園山」までの距離は、「よみうりランド山」までの距離とほぼ同じ、約5キロある。

歩いて約1時間はかかるので、あまりぐずぐずできない。


ほんとうは王禅寺のほうから行くのが、坂があって「登山」ぽいのだが、この日は麻生川沿いに歩きたい気分だった。

それに、前半であまり疲れると、最後の「桐蔭学園山」を登れないかもしれない、と思った。


麻生川沿いに歩いて行くと、20分ほどで東京都町田市に入る。

そこには、数年前にニトリ傘下になったホームセンター「島忠」がある。(写真下)



開店していればここでトイレが使えるが、10時開店なのでまだ開いていない。


このあたりは町田市の「三輪」といって、むかし奈良から移住してきた人が、緑山を三輪山になぞらえて付けた地名と言われる。

うまいラーメン屋、白河ラーメンの「竹の助」や、二郎にインスパイアされた「みのわ」も、この辺にある。「登山」の帰りに寄ってもいい。


さらに10分弱歩くと「恩廻(おんまわし)公園」に着く(写真下)。


ここで、麻生川と、町田のほうから流れる鶴見川が合流し、一本の鶴見川になる。

恩廻公園について語るべきことは多いが、それはまた別の機会に。

行程としては、このあたりで半分くらいだ。


道はまた川崎市に入って、下麻生になる。

そして早野の聖地公園周辺は田畑が広がり、上麻生ではあまり見られないスズメがたくさんいる。

柿もたわわになっていた。


ただし、このあたり、町工場も多く、大型トラックが往来するので、轢かれてぺしゃんこにならないように歩かねばならない。


そして、歩くうちに、だんだん不安になってくる。

ずっと平坦、というか、むしろ少し下っているような道がつづく。

これは「登山」なのか? 

景色はいいが、全然、運動になってない気がする。


鶴見川沿いから、横浜上麻生線のほうに入り、少し行くと、川崎市と横浜市の市境になる。



もうすぐ「桐蔭学園山」のはずだが、全然「山」要素がない。

しばらく行くと、桐蔭学園のほうへの曲がり角がある。(写真下)



ここから、ようやく少し、上り坂になってくる(写真下)。



おお、やっと「登山」になった、と思っていたら・・

すぐに「桐蔭学園」に着いた。(写真下)



あれ? 全然、「山」ではない。

時計を見ると、9時35分。柿生駅から64分。

時間は予定どおりだが、上り坂だったのは、約1時間の行程の、最後の5分だけ。

これではとても「街登山」とは言えない。


おかしいなあ、「山」だと思ったんだけどなあ・・

大惨事だ。

全世界の「街登山」ファンにお詫び申し上げる次第である。


もっとも、桐蔭学園の敷地は広大で、その中には坂もあり、歩く余地はたくさんある。(下は案内図)


敷地内に神社(鉄=くろがね=神社)まであるのは驚いた。(写真下)


下の写真は、高等学校の特徴的な建物。


もっと敷地内を探索したかったが、この日は土曜で学生は少ないとはいえ、教職員らしき人は多く、部外者がうろうろしているとつまみ出されそうなので、早々に退散することにした。

と思って出口を探していると、うっかり女子部の校舎付近に迷い込んで、「いかん、つかまる」と焦った。

(桐蔭学園は最近「共学」になったのだが、まだ「併学」時代の女子部が残っている)



横浜上麻生線に戻って、桐蔭学園のほうを改めてながめた。

田畑の向うの森の上に、桐蔭学園の建物の上部が少しのぞいている(写真下)。


どうも、この風景を見て、私は桐蔭学園が山の上だと勘違いしたらしい。

ちなみに、このあたりは鉄(くろがね)町という。おそらく鍛冶屋の集落があったのだろう。

佐藤春夫が「田園の憂鬱」を書いたところで、近くに文学碑もある。それは、以前ルポしたことがあった。↓



「街登山」としては成果なしで、がっかりして帰路についた。

これならば、早野聖地公園に行き、虹ヶ丘のほうに抜けるコースのほうが、より「街登山」らしいだろう。

その先に、すすきののスーパー銭湯「湯けむりの里」もある。今度は、そのルートを行ってみよう。


今回については、この近くに別の用もあった。

「はま寿司」川崎下麻生店である。帰りに寄りたかった(写真下)。

私は、「100円皿」を守るはま寿司を応援している。

このあいだ行ったとき、クーポンをもらったので、それを使いたかったのだ(写真下)。*下麻生店は土日祝日のみ10時開店、平日は11時開店


はま寿司で、朝からビールなんぞを飲み、クーポンでただの寿司を食い、いい気分になって、柿生駅前でやってる「柿まつり」に向かったのだった。

(写真はすべて10月14日撮影)



<街登山・街歩きシリーズ>

柳田国男の武蔵野ウォーキング10月21日


街登山のすすめ「細山 香林寺」
1月21日

「王禅寺見晴し公園」2月15日

「弘法松公園」2月25日

「さくら公園」「化粧面谷公園」3月30日

川崎市麻生区「長寿日本一」と坂・公園の多さ5月28日

「向原の森公園」6月1日

「美山台公園」6月3日

「むじなが池公園」6月7日

「鶴亀松公園」6月10日

「片平中町遺跡公園」6月18日

「麻生区3大がっかり」ロケーション 6月21日

「百合丘公園」7月3日

「狩野英孝」の足跡をたどる9月12日

「よみうりランド」9月27日

「椙山神社」10月28日

禅寺丸柿まつり(2023・10・14)


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