【街登山】「桐蔭学園山」に登る(川崎市麻生区、横浜市青葉区)
<前説>
なんか、近くに「桐蔭(とういん)学園」というのがあるらしい。
柿生駅(川崎市麻生区)から、よく「桐蔭学園行き」のバスを見る。
「桐蔭学園」って、このあたりで、ブイブイ言わせてるみたいじゃないか。
広いキャンパスに、幼稚園から大学院まであるという。
甲子園の常連だとかーー私は「学園」なんてものと無縁な人生なので、まったく知らなかったのだが。
*
「このあたりの富士山」こと、よみうりランド山を征服したあと、私は虚脱状態にあった。
もう人生で登るべき山はすべて登ったと感じた。街登山的な意味で。
でも、全世界の街登山ファンのために、次の目標を見つけなければいけない。
今年の秋は短いという。このあいだの土曜の朝、天気がよかったので、どっか登りたいと思った。
そこで思い出したのが「桐蔭学園」だ。
「あれも、たしか『山』だったのではないか・・」
横浜上麻生線(県道12号)を自転車で走ったとき、横浜市青葉区に入ったあたりで、山のうえにそびえる白い建物を見た。
それは桐蔭学園の建物だとあとで確認した。
「今日はあの桐蔭学園山に登ろう」
と家を出た。
後述するように、その近くに別の用もあった。
それが、街登山史上、最悪の惨事をひきおこすとは、そのときは知るよしもない・・
<行程>
小田急線柿生駅:川崎市麻生区上麻生5-42-1
↓
桐蔭学園:横浜市青葉区鉄町1614番地
朝8時31分、柿生駅南口を出発(写真下)。
その日はちょうど「柿まつり」で、朝からスタッフが準備をしていた。(写真下)
「柿まつり」には帰りに寄ることにする。
柿生駅から「桐蔭学園山」までの距離は、「よみうりランド山」までの距離とほぼ同じ、約5キロある。
歩いて約1時間はかかるので、あまりぐずぐずできない。
ほんとうは王禅寺のほうから行くのが、坂があって「登山」ぽいのだが、この日は麻生川沿いに歩きたい気分だった。
それに、前半であまり疲れると、最後の「桐蔭学園山」を登れないかもしれない、と思った。
麻生川沿いに歩いて行くと、20分ほどで東京都町田市に入る。
そこには、数年前にニトリ傘下になったホームセンター「島忠」がある。(写真下)
開店していればここでトイレが使えるが、10時開店なのでまだ開いていない。
このあたりは町田市の「三輪」といって、むかし奈良から移住してきた人が、緑山を三輪山になぞらえて付けた地名と言われる。
うまいラーメン屋、白河ラーメンの「竹の助」や、二郎にインスパイアされた「みのわ」も、この辺にある。「登山」の帰りに寄ってもいい。
さらに10分弱歩くと「恩廻(おんまわし)公園」に着く(写真下)。
ここで、麻生川と、町田のほうから流れる鶴見川が合流し、一本の鶴見川になる。
恩廻公園について語るべきことは多いが、それはまた別の機会に。
行程としては、このあたりで半分くらいだ。
道はまた川崎市に入って、下麻生になる。
そして早野の聖地公園周辺は田畑が広がり、上麻生ではあまり見られないスズメがたくさんいる。
柿もたわわになっていた。
ただし、このあたり、町工場も多く、大型トラックが往来するので、轢かれてぺしゃんこにならないように歩かねばならない。
そして、歩くうちに、だんだん不安になってくる。
ずっと平坦、というか、むしろ少し下っているような道がつづく。
これは「登山」なのか?
景色はいいが、全然、運動になってない気がする。
鶴見川沿いから、横浜上麻生線のほうに入り、少し行くと、川崎市と横浜市の市境になる。
もうすぐ「桐蔭学園山」のはずだが、全然「山」要素がない。
しばらく行くと、桐蔭学園のほうへの曲がり角がある。(写真下)
ここから、ようやく少し、上り坂になってくる(写真下)。
おお、やっと「登山」になった、と思っていたら・・
すぐに「桐蔭学園」に着いた。(写真下)
あれ? 全然、「山」ではない。
時計を見ると、9時35分。柿生駅から64分。
時間は予定どおりだが、上り坂だったのは、約1時間の行程の、最後の5分だけ。
これではとても「街登山」とは言えない。
おかしいなあ、「山」だと思ったんだけどなあ・・
大惨事だ。
全世界の「街登山」ファンにお詫び申し上げる次第である。
もっとも、桐蔭学園の敷地は広大で、その中には坂もあり、歩く余地はたくさんある。(下は案内図)
敷地内に神社(鉄=くろがね=神社)まであるのは驚いた。(写真下)
下の写真は、高等学校の特徴的な建物。
もっと敷地内を探索したかったが、この日は土曜で学生は少ないとはいえ、教職員らしき人は多く、部外者がうろうろしているとつまみ出されそうなので、早々に退散することにした。
と思って出口を探していると、うっかり女子部の校舎付近に迷い込んで、「いかん、つかまる」と焦った。
(桐蔭学園は最近「共学」になったのだが、まだ「併学」時代の女子部が残っている)
*
横浜上麻生線に戻って、桐蔭学園のほうを改めてながめた。
田畑の向うの森の上に、桐蔭学園の建物の上部が少しのぞいている(写真下)。
どうも、この風景を見て、私は桐蔭学園が山の上だと勘違いしたらしい。
ちなみに、このあたりは鉄(くろがね)町という。おそらく鍛冶屋の集落があったのだろう。
佐藤春夫が「田園の憂鬱」を書いたところで、近くに文学碑もある。それは、以前ルポしたことがあった。↓
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「街登山」としては成果なしで、がっかりして帰路についた。
これならば、早野聖地公園に行き、虹ヶ丘のほうに抜けるコースのほうが、より「街登山」らしいだろう。
その先に、すすきののスーパー銭湯「湯けむりの里」もある。今度は、そのルートを行ってみよう。
今回については、この近くに別の用もあった。
「はま寿司」川崎下麻生店である。帰りに寄りたかった(写真下)。
私は、「100円皿」を守るはま寿司を応援している。
このあいだ行ったとき、クーポンをもらったので、それを使いたかったのだ(写真下)。*下麻生店は土日祝日のみ10時開店、平日は11時開店
はま寿司で、朝からビールなんぞを飲み、クーポンでただの寿司を食い、いい気分になって、柿生駅前でやってる「柿まつり」に向かったのだった。
(写真はすべて10月14日撮影)
<街登山・街歩きシリーズ>
柳田国男の武蔵野ウォーキング10月21日
街登山のすすめ「細山 香林寺」1月21日
「王禅寺見晴し公園」2月15日
「弘法松公園」2月25日
「さくら公園」「化粧面谷公園」3月30日
川崎市麻生区「長寿日本一」と坂・公園の多さ5月28日
「向原の森公園」6月1日
「美山台公園」6月3日
「むじなが池公園」6月7日
「鶴亀松公園」6月10日
「片平中町遺跡公園」6月18日
「麻生区3大がっかり」ロケーション 6月21日
「百合丘公園」7月3日
「狩野英孝」の足跡をたどる9月12日
「よみうりランド」9月27日
「椙山神社」10月28日
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禅寺丸柿まつり(2023・10・14)
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