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【バレエ(映画館)】ドン・キホーテ

 2024年1月28日(日)、映画館で、バレエ『ドン・キホーテ』を観ました。「英国ロイヤル・オペラ・ハウス シネマシーズン」で、時々上映しているものです。同作の上映期間は、2024年1月26日(金)〜2月1日(木)です。
 記録を残したいと思います。

■はじめに

 私は『ドン・キホーテ』の原作は未読です。バレエとして観るのも初めてでした。
 ただ、学生時代に聞いた話や読んだ漫画から、ドン・キホーテが、サンチョ・パンサとともに、風車に向かっていく場面や、キトリという踊り子が出てくることだけは知っていました。
 今回、原作のストーリーがどうかは別にして、バレエとしては断片的だった話が繋がりました。
 そして、何より「バレエ」の面白さ・楽しさに気付くことが出来たように思います。(「オペラ」は、まだその面白さがよく分かりません。)
 そのため、今回は、割とすらすら文章が書けるのではないかと思います。

■バレエ『ドン・キホーテ』について

 原作は、17世紀の初頭、スペインの作家ミゲル・デ・セルバンテスによって書かれた小説です。Amazonで調べると、岩波文庫で全6冊でした。結構長い物語のようです。ストーリーも異なるでしょうから、今回は、バレエに絞って記載していきたいと思います。

(1)演出等

 バレエは、マリウス・プティバの振付により、1869年12月、モスクワのボリショイ劇場で上演されたのが初演です。今回は、2013年にカルロス・コスタが振付をしたバージョンでした。バレエに詳しい人からすると当たり前かもしれませんが、振付のバージョンよって、変わる部分も大きいようです。

(2)簡単なあらすじ

 老紳士ドン・キホーテは、読みふけっていた本に登場する美しい姫ドルシネアを夢に見て恋する。ドルシネア姫との出会いを夢見て、従者サンチョ・パンサを引き連れて騎士を気どり冒険の旅に出る。
 陽光あふれるバルセロナの街角。町娘キトリは床屋のバジルと恋仲だが、父ロレンツォは娘を金持ちの貴族ガマーシュに嫁がせようと目論み、二人の仲には反対だ。街にドン・キホーテとサンチョ・パンサが現れ、キトリこそ夢の姫君ドルシネアだと思いこむ。<以下、省略>

英国ロイヤル・オペラ・ハウス シネマシーズンHPより

(3)見どころ

 全3幕です。スペイン・バルセロナの広場、ジプシー(ロマ)の野営地、ドン・キホーテの夢の中など、舞台は変わっていきます。
 キトリとバジルという1組のカップルを囲む形で、第1幕から、町の人々、闘牛士、踊り子たちの楽しいダンスが繰り広げられます。カスタネットの伴奏に合わせて、スペインの情緒もたっぷりでした。
 他方、第2幕の森の場面は「白いバレエ」です。女性ダンサーたちが白い コスチューム を着用して踊る古典的なクラシック・バレエを観ることが出来ます。
 最後に第3幕では、男性ダンサーのダイナミックな跳躍や、キトリの32回転のグラン・フェッテなどの華やかな見せ場がありました。
 第1・3幕と第2幕の対比というのも、本作の見どころの一つのようです。

■感想

(1)踊ることの楽しさ

 基本的に、恋人たちを祝福するという背景のもと、ダンサーたちの楽しい踊りを観ることが出来ます。「なぜ踊るのか」ということを問いを立てたとして、「楽しいから」「楽しくて踊りたくなるから」といったストレートな答え(気持ち)が返ってくるような舞台でした。
 また、幕あいに上映される「解説・インタビュー」にも話が出て来ましたが、キトリ役のマヤラ・マグリさんと、バジル役のマシュー・ボールさんの息もぴったりでした。2人が「ソロ」や「パ・ド・ドゥ(男女2人による踊り)」で、きれいに見えるポーズを決めていきます。歌舞伎でいうと「見得」のようなものでしょうか。全体を通して、ストーリーの面白さのみならず、身体表現の美しさを感じることが出来ました。

(2)ドン・キホーテという人物

 そして私は本作を通じて「ドン・キホーテ」という老紳士の面白さも感じることが出来ました。ドン・キホーテは空想癖があるのか、少し時代や周囲の人たちとズレた雰囲気を持っている人物でした。
 昨今、時代の変化が早くなってきていることもあり、私も「時代について行けるかな。」と感じることがあります。時代は違いますが、ドン・キホーテのような人物なら、尚更ではないかと考えたりしました。
 彼が自分の経験や信念をもとに、対象物に突進していく姿もなんとなくわかるような気がします。そして、親友の「サンチョ・パンサ」というコミカルな親友と共に行動する設定も、楽しく感じました。

■最後に

 今回の演目、そして今回のダンサーで、バレエの面白さ・楽しさを感じることが出来ましたが、他の演目で同じように感じられるかは、まだ分かりません。今後また観てみたい演目があったときは、映画館ででも観てみたいと思います。

 まとめてみて、本作の面白さを上手く伝えられたか少し不安ですが、本日は以上です。最後までお読み頂き、ありがとうございました。
 また、冒頭の画像は、ドン・キホーテが突進していくのが「風車」であることから、writer1623kitaさんの画像を使用させて頂きました。こちらもありがとうございました。

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