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サラリーマンから養鶏業へ。卵へのこだわりと直売所から切り開く地域の未来【かまびと。 #11 小次郎の里・縄田秀史さん】

🌱かまびと。
嘉麻市のふるさと納税に関わる「ひと」にクローズアップ。こだわり抜いた返礼品を提供している事業者さん、嘉麻市のために頑張る市職員さんなどなどの紹介をしています。

箸でつまめるほど弾力のある黄身と、ほんのり甘い味わい。嘉麻市でつくられる「命水卵」は、ふるさと納税でも多くの注文を集める大人気商品です。直売所兼カフェの「小次郎の里」では、この卵を使った料理やスイーツが楽しめ、ランチタイムにはあっという間に席が埋まってしまいます。

今回の「かまびと。」で紹介するのは、養鶏業を営むかたわら、「小次郎の里」を経営する縄田秀史さん。実はもともとサラリーマンだった縄田さん。会社を辞めて養鶏業に携わるようになった理由や、「命水卵」にかけるこだわり、「小次郎の里」創設への思いを伺いました。

「命水卵」は箸でつまみ上げられるほどの弾力があります。

1. 鶏が「腸活」?! 1匹1匹が育ちやすい環境を整える

ー「命水卵」をつくる際に、縄田さんがこだわっているところを教えてください。

うちでは、鶏のエサにEM(※乳酸菌や酵母、光合成細菌など、人間にとって良い働きをする微生物の総称)を混ぜています。これは人間で言う「腸活」のようなものだと思っています。EMを与えることで、鶏のストレスが減ったり、体内環境が整ったりするんですね。卵は、鶏に与えるエサによって色味や味、食感が大きく左右されるので、これによって品質の良い卵になっていると思います。また、うちの鶏は工業用水ではなく井戸水を使って育っているので、卵を食べた時に若干の甘みを感じられると思います。

また、鶏を育てる環境にも気を遣っています。卵の食感、とくに弾力は、鶏がいる環境でかなり変わるんです。なので、鶏にできるだけストレスを与えないようにすることで、箸でつまめるような卵をつくっています。

こうして育てた鶏のふんを有機肥料として使って、「命水米」というお米を育てています。微生物が含まれているので土壌に良いですし、何より資源が循環するので環境にも優しいかなと思っています。

2. 会社員から養鶏へ、家業承継の理由

ー縄田さんは養鶏を始める前はどんなお仕事をされていたのですか?

僕は30歳まで会社員をしていました。僕が若かった頃は、「勉強して、それなりの大学に行って、ある程度の規模の会社に行けば将来安泰だよね」という考え方をする人が多かったんです。なので、自分が農業に関わることになるとは全く思っていませんでした。でも、仕事をやっている中で「このままでいいのかな」とか、「何かを自分の手でやってみたい」と言う漠然とした思いはありましたね。

ー会社を辞めて養鶏業を継ごうと思った理由を教えてください。

都会でサラリーマンをしていると、なんとなく自分の将来が見えてくるんです。このままサラリーマンとして働き続けて、子どもが育って独立していって、自分は定年退職する、というような。でも、「本当にそれでいいのかな」という気持ちは持っていました。

ちょうど僕が会社を辞めようと思った時は、子どもが小学校に入学するくらいの頃だったんです。僕も妻も嘉穂(※現在は嘉麻市)のあたりの出身なのですが、子どもは小さい頃から他県で育ったので、その土地の言葉を話していたんですね。僕は地元に愛着があったので、それを聞いて、いかに自分たちが地元から離れた暮らしをしているかを実感してモヤモヤしたんです(笑)それがきっかけで「子どもを育てるなら地元に戻ってもいいかな」と思ったんです。

父がこの辺りで養鶏をやっていたので、地元に戻るときはそれを継ぐことしか考えていなかったですね。大学では経営を勉強していたので、もしかしたら自分で事業を持つことに関心があったのかもしれないですね。

ー養鶏や販売の方法についてはどう学ばれたのでしょうか。

うちの養鶏場は家族経営だったので、僕は小学校の低学年くらいの頃から忙しい時期は手伝いに駆り出されていました。仕事はその延長線上にあって、特段何かを勉強したということはなかったですね。

僕はサラリーマン時代は営業をしていて、いろんな人と交渉するという経験は積んでいたと思います。その経験を生かして、失敗を繰り返しながら販売についても学んでいった、という感じですね。

ーでは、この仕事のやりがいを教えてください。

1つだけ言えるのは、この地域の他の人たちよりもいろんな人に会う機会が圧倒的に多いことですね。必ずしも人と交流することが得意なわけではないんですけど(笑)人に会って、その人が何をしているのか、なぜそれに至ったのかを知るのが好きなんですよね。なので、経営をやっていてたくさんの人に会えるのは面白いなと思います。

小次郎の里カフェスペースで食べられる卵かけご飯定食です。440円でなんと「命水卵」がかけ放題!過去には16個もの卵を使った人もいたんだとか。

3. 大人気の直売所、創設に対する思い

ー直売所は縄田さんが創設されたとのことですが、直売所を始めたきっかけを教えてください。

サラリーマンを辞めて帰ってきた時に「一次産業をやっているだけでは経営が厳しいな」と思ったんです。現状のままでは十分に利益が出ず、自分の好きなように農業をすることができない。そこで、自分が思った通りに卵をつくりたい、売りたいと思ったのがきっかけです。

それに加えて、直売所に地域の人が育てた野菜も置けるようにしています。この辺りは近くに直売所がなかったので、昔は農家さんがつくったものを売れる先が農協しかなかったんです。なので、ここに作った野菜を持ってきて、農家さんが自分で売れるようにしたいという思いもありました。

直売所では地域の農家さんがつくった新鮮な野菜も買うことができます。
命水卵を使ったスイーツも売られています。
卵をたっぷり使ったカスタードシューは悶絶するほどの美味しさ…

4. 地域の農家が外とつながるインターフェースづくりを

ー縄田さんのこれからの展望、これからやってみたいことを教えてください。

この地域はどんどん高齢化していて、普段誰かと交流する機会があまりないおじいちゃん、おばあちゃんも増えているんです。その方たちは小さな農地を持っていて、家庭菜園のように自分の楽しみや生き甲斐として農業をやっていることが多い。今は産直サイトのようなもので作った作物を売り、外と繋がっていくという選択肢もありますが、高齢になるとそういったものを使うのも難しい。

小次郎の里には北九州や福岡から来てくれる人もいて、外に開かれた場所になっています。なので、ここを使ってそういったおじいちゃん、おばあちゃんが外と繋がる場所を作っていけたらいいなと思っています。

具体的には、小次郎の里の近くの敷地を貸家庭菜園のようにして、ここに来る人にレンタルする。そして、この辺で農業をやっているおじいちゃんやおばあちゃんが作り方や育て方を教えたり、平日には家庭菜園の面倒を見たりする。取れた野菜のうち家庭で消費しきれないものは直売所で売る、というようなシステムが作れないかなということは考えています。そうしたら、地域の高齢者の生きがいにもなるし、来てくれた人も喜ぶんじゃないかなと。まだそれを行う土台が整っているわけではありませんが、将来はそういうことができたらいいなと思っています。


ここまで読んでくださりありがとうございました!

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