見出し画像

ボディメイクのための回数設定

トレーニングの回数設定でよくある10回3セット。

なんとなくそのままやってるという人もいるかもしれません。

ですが、回数やセット数の設定には意味があります。

今回は

  • トレーニングの回数、セット数の設定の仕方がわからない

  • 自分なりにやってるけど身体が変わらない

という人に向けて、回数設定について解説します。


身体を変化させるには?

回数、セット数の話に入る前に身体を変えるためのポイントを解説します。

ボリュームが大事

ボリュームとは、「重量×回数×セット数」のこと。

このボリュームをある程度確保することが身体を変化させるために重要になります。

その理由は、人の身体は与えられた負荷に対して適応するから。

トレーニングにおける原理原則にも

・特異性の原理〜与えられた負荷の種類に応じて適応する。

例)腕のトレーニングをすると腕の筋肉がつく、マラソンをすると心肺機能が高まる

・過負荷の原理〜これまでより大きな負荷をかけることで成長する。

例)ベンチプレスが50kgだったのを60kgに増やす
→50kgできる筋力、筋肉量だったのが60kgできる筋力、筋肉量へ変化した

の2つがあります。

そのため、伸ばしたい能力に合わせてボリュームを確保することが身体を変化させる上で最も重要なポイントです。

やればやるほどいいわけではない

「ボリュームが大事だからとにかくたくさんトレーニングしよう!」と思ってしまうかもしれませんが、そんなことはありません。

なぜなら、やりすぎると回復が追いつかないから。

筋肉がつく仕組みを簡単に言うと

トレーニング刺激で筋肉が破壊される
→これまでより強くなろうと指令が出る
→栄養、休養を取ることで回復
→以前より強くなる

という流れです。

そのため、たくさん刺激を入れてもそれに見合う栄養や休養を取れていないと成長しません。

それどころか怪我につながったり、弱くなってしまうこともあります。

このあたりの話をより詳しく知りたい場合は、こちらのブログがおすすめです。

アスリートへの指導をメインにされている河森さんという方のブログで、やや難しい内容ですがわかりやすく解説されています。

回数、セット数の考え方

それでは回数、セット数の考え方について解説していきます。

回数

一般的に回数の設定は目的に応じて変化します。

基本的には

第2版NSCAパーソナルトレーナーのための基礎知識より

という設定がベース。

より筋肉を大きくしたい(筋肥大)場合は6~12回、より身体が発揮できる力を大きくしたい(筋力)場合は6回以下というように設定を決めるのが基本です。

そして、ボディメイクの目的は筋肉量を増やすことがメイン。

そのため、6~12回という設定を使うことが多くなります。

また、特に初心者の場合は多めの回数設定(8~15回など)にするのがおすすめです。

その理由は動作自体の練習になるから。

初心者の場合だとまだフォームが定まってないことが多く、狙っている動きで十分な刺激を入れることが難しくなりやすいです。

そのため、やや多めの回数設定にすることでトレーニングの動きの練習につながり、筋肉を強くするための十分な刺激を入れやすくなります。

セット数

セット数は各部位ごとに週10~20セットにするのが目安。

また、各種目2~5セットほどで構成するのが基本です。

先ほどやればやるほどいいわけではないことは説明しました。

あくまで目安ですが、各部位あたり週に10~20セットほどのボリュームにするとうまくいくことが多いです。

ただあくまで目安なので、これ以上やっても回復が追いついているなら増やすのもありですし、少なくても回復が追いついていないなら増やすべきではありません。

そして、各種目のセット数ですが、2~5セットで構成することが多いです。

セット数を決めるときは、十分な刺激を入れることができるかが1つのポイントになります。

そのため、初心者の場合だと各種目で3セット以上にするのがおすすめです。

こちらも回数設定と同様で、セット数を多めにすることで動作自体の練習になり、十分な刺激を入れやすくなります。

具体例

胸のトレーニングで具体的な設定の例を紹介します。

・週一回

ベンチプレス       5回 5セット
インクラインベンチプレス 8回 3セット
ディップス        6回 3セット
ダンベルフライ      10回 3セット
ケーブルクロスオーバー  12回 3セット

週合計 17セット

・週二回

day1

ベンチプレス        5回 3セット
ダンベルインクラインプレス 8回 3セット
ケーブルクロスオーバー   12回 3セット

day2

ダンベルベンチプレス   6回 3セット
ディップス        8回 3セット
インクラインベンチプレス 10回 3セット

週合計 18セット

どちらのプログラムも高重量を扱える種目を一種目めにしてやや低回数で筋力アップ狙い、そこから回数を増やして筋肥大をメインで狙う構成です。

長い目で成長していくことを考えると筋力を高めないと頭打ちになってしまうため、一種目めは筋力アップに比重を置いています。

また、週ごとのセット数も10~20セットの範囲内としています。

実践上の注意

実際に身体を変化させるには徐々に負荷を高めていくことがポイントです。

そのためには前回のトレーニングより

  • 1kgでも重さを増やす

  • 1回でも回数を増やす

ことが必要になります。

この時に注意してほしいことは
「筋肉に負荷がしっかり乗っているか?」
ということ。

少しでも負荷を高めることは重要です。

しかし、そこに意識を持ちすぎるあまり無理して負荷を増やして反動ばかり使う動きになってしまうと本末転倒。

結果、筋肉への負荷は増えてないということはよくあります…

意図を持って反動を使うのはありですが、基本的には筋肉に乗せれている負荷を高められているかを意識することが大事です。

また、今回は取り上げませんが負荷を高め続けられるだけの身体の状態を保つこともポイント。

具体的には栄養や睡眠、アライメント調整などです。

まとめ

今回の内容は

  • 身体を変化させるためにはボリュームが大事

  • でもやればやるほどいいわけではない

  • 回数設定は目的によって変わる。筋肥大なら6~12回が基本

  • セット数は各部位で週10~20。各種目で2~5セットが基本

  • 初心者は多めの回数、セット数にするのがおすすめ

  • 負荷を増やすときは筋肉への負荷が増えているかに注意する

でした。

適切な回数、セット数の設定にすることでより効果を高められます。

意図を持って設定を決められるようになりましょう!


参考文献
・第2版NSCAパーソナルトレーナーのための基礎知識
・肉体改造のピラミッド トレーニング編


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?