「フーテンのマハ」原田マハ著
やっと読み終わりました。
アート小説を書く著者の生活ぶりを見ることができます。
生活ぶりと言っても、よく旅にでる著者の旅日記に近いですけど、小説の書き方とか舞台裏を知れますね。
著者は小説を書くにあたり、資料を読み込み、画家の住んでいたところを訪れ、話を膨らませるようですね。
作家になる前はMOMAのキュレーターをしていたそう!
できる人は違いますね。
そんなものだから、作家になる前から世界各国を回っていたそうです。
でも、そんなキュレーターとして世界を回るのと、フリーになってからの旅では明らかに意識が違うそう。
キュレーターの頃は目的を持って、どこそこの美術館に行って、何を観てとかあったようですが、フリーになってからは目的があってもないような感じだそうです。
そんな旅の仕方で処女作「カフ―を待ちわびて」のヒントを得たことが最後に書かれています。
他にもアート小説の下地のヒントをそんなとこから得たのか!と思うものもありました。
「暗幕のゲルニカ」を書くにあたり、ピカソの生家を訪れた際は、生家から見える広場がなかったらピカソの素質は現れなかったかも、なんて想像したりしてます。
他にも著者は「すごい晴れ女だ」とか書いてあったり、ゆるいお話も多数。
面白いですよ。