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【姿勢改善レベル3.0】本気で姿勢を改善する為に必要な思考方法

「姿勢を良くしたい!」

これは私が二子玉川に自らのスタジオを構えてからの約5年間で、最も多い要望の内の一つです。

今や姿勢の問題は子供の世代にまで蔓延し、現代病の筆頭であることに意義を唱える専門家は少ないことでしょう。

ではここまで一般社会に問題意識が浸透し、専門家が警鐘を鳴らしているにもかかわらず、姿勢の問題が根本解決していかない理由は何なのでしょうか?

そこで私は、姿勢改善へ介入するにあたって、3つの階層にレベル分けすることを提案したいと思います。

ここでは、姿勢改善3つの階層を解説し、姿勢の問題の根本的解決に向けた正しい道筋を大枠で示していきます。

姿勢改善レベル1.0|リダクショニズム的アプローチ法

[ターゲット:筋・骨格系]

姿勢とは、専門用語で言うとアライメント。

これは骨同士の位置関係のことを指します。

このように姿勢を静止画的にとらえると、ズレた骨の位置を元に戻せば良い、あるいは骨の位置や動きに関係する筋肉を鍛えたりほぐしたりすれば良いと、単純に考えてしまいがちですよね。

もちろんこういったアプローチも、姿勢を改善していくためには必要でしょう。

しかし重要なのは、筋骨格系へのアプローチだけでは全くもって不十分だという事実です。

これは要素還元主義(リダクショニズム)的な方法で、基本的には根本改善へは行き着けません。

よって姿勢改善の階層では、一番浅いレベルに位置付けられます。

さてこのままレベル2.0へ行きたいのですが、少々寄り道をしていくことには大きな価値があるでしょう。

それはレベル1.0とレベル2.0の間にある階層、つまりレベル1.5、呼吸です。

実は姿勢の維持に最も重要な要素は筋力の有無ではなく、空気圧にあると考えられていることは注目に値します。

この概念から考えるに、姿勢を改善する為にといって、体幹を闇雲に鍛えることにはあまり意味がないことに気が付けます。

それよりも、人が片時も止めることのない呼吸のやり方にアプローチすることの方が、優先度は高いと言えるんですね。

したがって、筋骨格系へのアプローチよりも半階層踏み込んで、息の吸い方や吐き方に介入していくことは、姿勢を改善していく上でより重要、むしろ必須と言えるでしょう。

姿勢改善レベル2.0|ネットワーク的アプローチ法

[ターゲット:脳神経感覚系]

では、なぜ筋骨格系や呼吸は、不適切な状態に固定してしまうのでしょう?

その原因・要因は何なのでしょうか?

それを考えていくのがこちらの階層。

すると脳神経感覚系へのアプローチが必要なことに気が付くことができます。

私たちは理解すべきなのです。

姿勢も動きも呼吸の仕方も、脳神経系によってコントロールされていることを。

また脳神経系は、感覚情報を頼りにして正しい機能を果たすことができます。

出力である姿勢を改善するには、入力である感覚と、それらを統合する脳と神経を最適化していかなければなりません。

まさにネットワーク。

とても複雑な考え方ですが、人体とは複雑なのです。

故に姿勢改善も単純明快に、とはいきません。

姿勢改善レベル3.0|ホーリズム的アプローチ法

[ターゲット:ライフスタイル全般]

ではでは、なぜ私たちの脳神経感覚系は不適切な機能を身に着けてしまうのでしょうか?

そこまで原因を深掘りしていくのが、最深部であるここのレベル3の階層です。

ここで重要となる考え方は、進化と文化のミスマッチという概念。

現代社会モデルを生きる現代人は、私たちの祖先が生活していた環境とはかけ離れた様式で生活しています。

しかし私たちの脳や体の設計図は、いまだにサバンナで生活するように描かれています。

だから、たかだか姿勢の問題とはいえ、自身のライフスタイルを全体的に顧みなければ、根本改善は難しいと言えるんですね。

追加で、もう少し具体的な解説を加えていきましょう。

現代社会モデルが、祖先たちの生活環境とマッチしないことは、私たちの脳神経系を過緊張状態に固定する傾向にあります。

結果的に、末端部の筋肉は無駄に力が入る一方で、インナーマッスルは不活動になっていることが考えられます。

また、呼吸は浅くなり、回数も増加します。

このどれもが姿勢を正しく保つのを阻害しているのは一目瞭然ですね。

ということで最後に、具体例をいくつか挙げておきますので参考にして下さい!

・運動不足による身体マップの欠損
・近くのものに視点を固定し過ぎ
・自然環境との触れ合い不足
・評価社会/人間関係の希薄さ
・腸内環境を悪化させる現代食生活
・睡眠、概日リズムに悪影響な照明

………ETC

まとめ&ラストメッセージ

いかがでしたでしょう?

今回の内容は、「じゃ実際に、姿勢を改善したい私は、明日から何をやればいいの?」に対して、具体的にお答えする実践的なものではありませんでした。

むしろその答えを、いかにして導き出していけば良いのか?を提示したと考えて下さい。

今、町中を行き交う人たちを見渡せば、パターンは色々あるにせよ、不良姿勢に定着した人ばかりだと(専門家視点からは)言わざるを得ない状況でしょう。

そしてこれはどう考えても“異常”です。

この社会問題が、どこか単一の筋肉が弱かったり、硬かったりしただけで引き起こされてるとは到底思えませんよね!?

では、姿勢が悪くなる究極の原因はどこにあるのか?

より包括的で、なおかつ深い視点を持って、姿勢の問題の根本的解決に向かっていきましょう!

ちなみに今回解説した姿勢改善の階層はレベル3.0まででしたが、私の頭の中にはさらに深い階層、レベル4.0が存在しています

こちらについては、またいずれどこかで発信しますね!w

(もし質問や相談、あと反論などがあれば気軽にコメ欄に打ち込んで下さいね!(^^)!)


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