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50代人事屋の智慧袋:上司・部下はいつの時代も悩ましい(前編)

新年早々このお題で良いのかと思いつつ、新年だからこそ、今年一年「ちょっと違った視点」で職場に行ってみて欲しい。意識するのとしないのとでは世界が違うから。

会社で社員は上司のことで悩むのか、部下の事で悩むのか。ふむ。経験上、絶対数が多い方から。こっちから。

「僕の私の上司最悪なんですっ!」
「どうにかしてくださいあの人(←あの人呼ばわり。苦笑)」

社員の方が来て、上のような相談を投げかけてきたら、こう答えると思う。
本音の回答は(※世の中の上司の方すみません!)、上司が(も?)お子様な部分が残っているからです。上司も発展途上だからです。誰かの上司という役割を担てからずっと「私は上司が上手になったぁ、100点!」なんて思っている人は少ないと思います。◯十年人事をしていますが、あんまり遭遇した事ないです。だから許してあげてくださいとは言わないですが・・・。上司の人も頑張るべきな点は確かにある。ただ、質問に対する直接的な回答は「そう、まだ”最悪”って言われちゃう位の上司修行中の身なんので、どうにもなりません!=突然バラ色の上司にはなりません」ということ。そして、そう思っちゃう社員の人もメディアに出るような「理想の上司」のテンプレートをあなたの目の前の上司に投げつけないようにご注意を。上司の人も、それぞれ得意分野がある場合が多いです。ビジネスにたけている人、人脈づくりが上手い人、知識が豊富な人・・・などなど。あなたに「何か少しでも」ヒントをくれる人は長い目で見れば「宝物の出会い(のかけら)」です。「なぜ、僕は・私はこの上司が苦手なのか・・・」「自分の琴の音に触れるのか・・・」「本当に少しも好きなところはないのか・・・」。嫌いでいいんですよ、嫌いなら。でも、なんで嫌なの?どこが困っているの?どうして欲しいの?を怒りじゃなくて、まずは自分に聞いてみる。

「なんであの人マネージャーにしたんですか」と言うのもよくある質問(雄たけび?!)。本音の回答は、実際に企業の中では”大人の事情”も多々あります。他にいなかったから、誰もやりたがらなかったから、雇う予算もないから、、などなど。なので、必ずしも、ユニコーンレベルで有能とか、人格者でもないこともあります。昇進・昇格試験があろうが、マネージャー研修が何回あろうが、それと上司としての「中身=多分、多くの人が期待する力量と人格的な器」は必ずしも比例しないと思います。なので、直接的な回答は「相互的に判断して、今は、◯◯さんにやってもらおうと思っています」が多い。永遠に絶対的エースみたいな人は本当に少ないので、組織が回るかみたいな視点も入ると、社員の方が「好きじゃない人」のこともありますよね。なので、理不尽だ、そんなの会社としておかしい!と怒る人もいると思うけど、「そうなの、理不尽なの、世の中」。少なくとも「あなたが思い描く、想定する、そうあって欲しいと願う力学で動いていない世界がある」ってことを認めないといけない。辛いけどね。。。自分の会社でない以上、「誰か」の力学で動いている。その「誰か」に、「どうして私と同じ考えじゃないんですか」というのも、ちょっと乱暴。なので、「違うんだな・・・私の考えとは」とまずは静かに確認してみることをおススメします。

総じて何を言いたいかと言うと、「上司に過度な期待をしなさんな」ということ。文句いう人に限って、「じゃあ、替わりにあなたマネージャーする?」と言って「イエス」と言った人はあんまりいない(苦笑)。なので、文句言いの評論家にならずに、本当に不満があるレベルを感じたり、または、「ぼ、僕・私だって、で、できます・・・」と思う人へのメッセージはまずは「上司を超えていけ」(るように努力しよう)。同じ土俵でジタバタ、ブツブツ文句を言わない。そのエネルギーがあったら、その上司よりビジネスができるようになる、その上司よりも人脈を広げよう、その上司よりも仲間に慕われよう、その上司よりも頑張った人が報われるような環境を少しでも創ろう、などなど、自分自身でやれることはこといっぱいある。文句や怒りのパワーを無駄遣いせずに、変換して自分の為にに使いましょう。その方法が分からない時は、是非、話しやすい人事の人、メンター、プロのコーチに相談してみてくださいませ。会社の外にリソースがあることもあるので、お忘れなく!

いやいや、むかつきが収まらん!という方は・・・、周囲にまき散らさないで、丁寧に冷静に本人に直接言いましょう。「僕は***という点は納得がいかない。仕事だから今回はやるけど、100%同意したわけじゃない。そして、僕だったらこんな風にやります、とか、今は実力的に全部できないけど、こういう風にやれるように力をつけます」とかね。←若干、キングダムの信っぽいけど。ただ、「おまえのやり方嫌~い」と言って拗ねた態度をとる社員の言う事聞いてくれる上司もいないので、そこはよく考えて策を練るべし。「自分もお子様だった(💦)」にならないように。

ということで、大人になっても成長の旅は続きます。精進、精進。

しかし、大人っていつからだろうねぇ(苦笑)。

じゃ、グッド・ラック!働く仲間達よ!

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