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私の好きなnoteの長期連載小説①

長期連載小説を書かれているnoteのクリエイターさんはたくさんいらっしゃるけれど、私の気力や読む力が続かなくて、読むのを挫折している連載小説も少なくない(申し訳ない)。それでも好きなものは後で追いついてちゃんと読むつもりでいる。そんな中でたまには紹介してみるのもいいかな、と思いポチポチし始めてみる。

長期連載ともなると、一度逃してしまうとしばらく開いてしまって追いつけないのものもある。それはアップの頻度、タイミング、題材、文体の読みやすさ(合う合わないがやはりある)など、様々な要因があるけれど、テレビのドラマと一緒で、どうしても続きが気になってなんとしても、溜めちゃったとしても、後でなんとか読んで追いつきたい小説、というのも少なからずある。

そんな「間が空いて、忘れちゃってて、また読むとしたら頭から読み直しかな……」なんてちょっと思っていたのに、ついつい読んでしまい、追いついて、今や更新が楽しみな小説がある。

森とーまさんの『ゾンビつかいの弟子

がそうなのだ。いつも親切に今までのあらすじも書いてくださっているか、あるいは頭から読みたい人に向けてリンクも貼ってくださっている。

こんな話だよ、という事も出来なくはないけれども、なんとなくひと言では説明しにくい、不思議な小説だ。私がちゃんと理解してないから説明できないのかもしれないが。ちょっと用語の引用をしてみる。

ざっくりと状況がわかる用語集

ゾンビ(?)……人間の身体を持つ謎の生体ロボット。プログラミングで操れるらしい。数年前から日本に大量に入り込んで来て、各地でテロ行為をしていた。現在、いちおうほぼ鎮圧されている。

関所……政府はゾンビによるテロ行為防止のため、県境を越えて移動しようとする者を厳しく取り調べ、「疑わしきは通過させず」を徹底した。約半年間に渡り運用され、多くの帰宅難民を生んだ。

インターネット……関所法施行の間は、国内全域でネットも電話もできなくなっていた。現在は復旧。

用語だけでもなんとなく伝わるか?

どんな設定の話かはわかると思う。でもこの小説はあらすじや設定を読んで「うわっ面白そう!」という感じではなくて、なんというか、いいのだ。おそらくとーまさんの文や文体が好きなのだ、私は。ずっと読んでいられる。そして中のキャラクターもどの人も好きで、私の中で本当に歩いてるし喋ってるし、生きている。どの人もとても好ましいのだ。

もともと私はウェットな感じが苦手だが、さりとてハードボイルドが得意でもなく、ドライなようでいて、ドライじゃない心の揺れのようなものが「垣間見えた」瞬間が好きなのだ。そのタイミングが絶妙。シリアスで緊張感のある場面とそうでないリラックスした場面のゆるさとのバランスも、人と人との会話部分の醸す空気感も、なんというか私好みだ。

神白、という男がなんだか目が離せなくて、主人公の伊東君が神白に翻弄される様もなんだかたまらない。

なんて下手くそな推薦文だろう。
これでは伝わらない。

こんなに面白いのに。

というわけで、よかったら……。
静かにお薦めしてみる。

森とーまさん
ゾンビつかいの弟子』(マガジン)


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