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3年ぶりのGoogleplex

先週、3年ぶりに、サンノゼのGoogleplexに行ってみた。面白い話としては、彼らの指向するHeuristic(発見的手法とは、必ず正しい答えを導けるわけではないが、ある程度のレベルで正解に近い解を得ることができる方法)を使い、「URLがない世界」、つまり、サイトを識別する方法を変え、ユーザーがどのサイトを見ているのかを明確にわかるようにできる仕組みを作ろうとしている。

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それから、Googleは、サステナビリティへの革新にも積極的だ。今年5月、「コペンハーゲン・ファッション・サミット」で、サステナビリティに関して妥協なき挑戦を続けるステラ マッカートニーとファッションコンサルタント企業のカレントグローバル(Current Global)とともに、新しいクラウドツールの開発に取り組むことを発表した。その目的は、衣料用素材のサステナビリティを「見える化」すること。このプロジェクトのゴールは、デザインや素材調達のときに判断材料にできる「インサイト」を生み出すこと。温室効果ガスの排出量、水の使用量、汚染物質の量、土壌への影響といった指標を立てて、どこの素材を使うとどのくらいの環境負荷があるのかをわかりやすく示して、それをステラ マッカートニーだけでなく、ファッション業界全体が役立てられるようにするという。

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年間5,300万トンの繊維を生産し、そのうち73%が廃棄・焼却に終わるとも言われている世界最悪の環境破壊業界であるファッション産業。エレン・マッカーサー財団が発表した報告書「A New Textiles Economy: Redesigning fashion’s future」を見ると、繊維産業は2015年時点で年間12億トンの温室効果ガスを排出していた。これは国際線フライトと海運を合わせた排出量よりも多い。2050年には、何と、地球上の炭素予算の4分の1以上を繊維産業が占めるようになるだろうと、同報告書は予想している。Googleは、ITの革新技術によって、ファッション業界のサステナビリティ変革にメスを入れようとしている。何とも興味深い取組みだ。Googleは、本当に面白い企業だ。

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幸せを呼ぶそよ風チャリダー/サステナビリティイノベーティブコンサルタント。「感謝感動を世界に地球に」のカングロ代表、ザッポス研究会、イノベーションサロンZ、システムD研究会、サステナ塾、セブメディ創設者