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疫学研究 症例対象研究

今回は症例対照研究について見ておきましょう。
既にInstagramでは投稿していますが、前回のコホート研究と比較すると「後ろ向き」過去を見ていくものになります。

疾患に罹患してしまった人たちを対象に疾患の原因を探すといった研究になります。
こちらもコホート研究と同じ、対照となる群も集団としています。


症例対照研究のポイントは、
オッズ比というものが算出できるところです。
オッズ比はコホート研究で算出していた相対危険の近似値として扱われています。
つまり、症例対照研究では相対危険を算出することが不可能なため、出来るだけさらに近い値として使われるものがオッズ比となります。



さて、次の表を見て
コホート研究と症例対照研究の違いを見ていきましょう。

症例対照研究は、罹患した集団を対象として原因を追求するため期間は短く費用や人数も少なくて済みます。
逆にコホート研究は集団に対して、罹患したか、していないかを見るために短期間では終わりません。
10〜20年単位で見るので長期間かつ費用や人数もかなりかかってしまいますね。

症例対照研究はウイルスや菌の潜伏期間の長い疾患でも問題なく使用可能です。
HIVなどは潜伏期間がものすごい長く、5~10年ほどと言われています。
この潜伏している間は無症候機関とされています。
知らず知らずのうちにうつす可能性もあるってことですね。
後ろ向きなので、罹患してからの話になります。
だからこそ、潜伏期間が長い、稀な疾患などにも使用可能なのです。

ここの特徴をしっかり覚えておきましょう。

次回は管理栄養士国家試験を読み解いて見ましょう。

コホート研究と症例対照研究について、国家試験ではいくつも出題されています。

解けるようになっていると思いますよ。

さて、今日はこの辺でおしまい。

★はにわ★


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