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感想文が好きじゃなかった私へ

どちらかというと私は「感想文は好きじゃなかった」と言っています。

どうしてだったのか、小学生のころの自分を思い出すと

①感想文を書こうかなと思える、読みたいと思う本に出合えるまで時間がかかる。

②自分が思ったことを、思うように文章で表現できない。

③感想文がどう評価されるかおびえてた。

④他にもやることがあって、本選び→読む→感想をまとめる→下書き→作文用紙に書く、という一連の作業時間がかかるから

だったからかなと思います。本を読めても、そこから時間がかかってしまって・・・読んだ本について先生とお話しできればオッケーになればいいのにと何度思ったことか。

そうして「読書感想文の書き方」の本をまた別に読んで、書き方のスタイルに合わせて、最初は「どうしてこの本を読んだのか」から、あらすじ、もりあがったところ、自分の似たような経験談・・・Etc でなんだか形になった(ような気がする)からこれでいいか。 という感じで毎年何とか終えていました。

今は読書感想文が、絶対やらないといけない夏休みの課題ではないところもあるようです。今は感想文を書く意味も、強制しなくなった理由もわかります。が、自分がどんな本を読んで、どんなことを思ったのかを記録しておくことは、自分のものの考え方や感じ方が見えてくるのでお勧めしたいと思っています。

そのうえで、大人になった私が小学生の私に読書感想文についてアドバイスするとしたら・・・を考えてみました。

①感想文を書こうかなと思える、読みたいと思う本に出合えるまで時間がかかる。


今まで読んだ本の中で、お気に入りがあればもう一度読み返してみる。「この本だと感想文が書きにくいな」と思うなら別の本を探してみよう。

闇雲に探しても見つけられないから、図書館や書店に行くと、児童書コーナーやテーマ展示のところで感想文むけの本が紹介されているはず。

図書館なら司書の人に聞くのもおススメ!司書の人は本を探すお手伝いをしてくれるので、自分がどんな本を読みたいのか、好き・苦手な本など相談してみるといいかも。何冊か借りることができるので、候補の本を数冊読んで書けそうな本を決めるのもいい。

あと、感想文=「物語(小説)」の本だと思われがちですが物語が苦手だったら好きな人の伝記とか、歴史や社会問題などの本でもいいのではと個人的には思っています。今は伝記ってあまり読まれなくなったと聞きますけど・・・

②自分が思ったことを、思うように文章で表現できない。


なんにも思わなかった・・・ら仕方ないけれど、好きな一行とかこの場面は気になったとかいうところがあれば、どうしてなのかを自問(自分に聞いてみる)。うまくまとまらなかったら、周りの人に聞いてもらうといいかも。同じ本を読んだ人がいれば、その本のおしゃべりをすると、自分がどう思ったのかが見えてくることがあるから、そんなときはメモメモしておこう ♪

書き言葉」と「話し言葉」と言われますけど、話すことの方が書くことよりも少し楽なように感じます。話すといっても、発表のような一方的ではなく、相手がいて対話形式だと、相乗効果でモヤモヤしていた自分の感じ方がハッキリしてくることもあります。話すことで、自分の考えが固まっていくことって、大人でもあるのではないかな。


③感想文がどう評価されるかおびえてた。


(私の学校では「読書感想文」は必須の課題だったので・・・💦)

「コンクールに出す」と変に気負わなくて大丈夫。自分の感じたことをそのまま書けばいい。他の人と同じところもあるだろうし、違うところもあるかもしれない。違う考えをしていても、結果はおんなじになることもあるし、違うところがあれば、どうしてなのかその理由を考えてみると自分だけのもの(オリジナル)になる。

課題をちゃんと期限に提出できればOK!


④他にもやることがあって、本選び→読む→感想をまとめる→下書き→作文用紙に書く、という一連の作業時間がかかるから。


全て1から始めるというのは、なんでも時間がかかるもの・・・日頃から学校や家で学習したり話題になっていることをきっかけに、自分のアンテナに引っかかったものをテーマに本を選ぶこと。日頃から気にしていることは、比較的考えもまとまりやすい(かも)。友だちとの事で悩んだことがあれば、その経験が活かされるし、話題やニュースになっていることだと、周りの人に感想や意見をもとめることもできる。他のやることと関連付けるのもアリかも。

やっつけ仕事で「とりあえずできた!」でもいいけれど、文字で書くことの本当の大切さは「考える」こと。書くためには書く内容(書きたいこと)を考えて、言葉を選ばないといけません。自分の関心・興味があることだと考えやすいし、思うこともみつけやすい(かも)。そういう意味で、本を選ぶときに全く関心も興味もない本を選ぶと・・・ホントに書けません。


以上、初めにも書きましたけど、これは小学生の私へのアドバイスです。 中高生になると、少し事情が変わってきます。 


子どもが1人で課題(宿題)をちゃんとできるようになるためには、声掛けや確かめなど、ある程度はまわりの大人の手助けが必要な場合も多いです。読書感想文についていえば、日頃から日記を書いたり、作文の時間が頻繁にあるのであれば、書くことに対してはハードルは低いと思いますが、本を読んで「考えを文字に書く」ことは、低学年(1・2年生)には結構大変だと思います。できれば、一緒に本を読んで、その本のお話をいっぱいしてあげること、そのお話しをメモしておくといいのではないかとおススメします。


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「感想文」つながりということで・・・


「読み聞かせ」や「お話の会」では、読後に子どもたちに感想を聞くことはありません。感じ方はそれぞれで、個人のもの。それを評価なんてできません。子どもの読書と大人の読書の違いもあります。

この本の主人公、綴(つづり)は読書感想部を立ち上げようとしている高校2年生。家庭に事情はあるものの読書家であることはもちろん、読んだ本のとても個性的は感想を顧問(仮)の直山に読んでもらうことに喜びを感じています。  

原作は小説投稿サイト「エブリスタ」ですが、河出書房新社からシリーズ出版化されています。

学校図書館の選書で、漫画やライトノベル(携帯小説)は受け入れをしないという館もあります。それぞれの学校図書館の選書基準があるのでしょうから、一概にはいえませんが、今の子どもたちは携帯・タブレットで無料の投稿された小説や漫画なども見ています。中には自分で創作しているかもしれません。                                           読みたい本(物語)がそういうサイトにしかないのであれば、そこで楽しんで本は手にしないかもしれません。図書館に読みたい本がなければ、本を借りて読むこともしないかもしれません。
「お小遣いで買うような本は学校図書館には置かなくてもいい」と言われる先生がいらっしゃいます。「大人を読んでほしい・この本ならいい」という本だけの学校図書館・・・子どもにとって魅力あるんでしょうか?
もちろん学びに必要な本、知識の本は欠かせません。図書館は利用者によって資料を収集・保管・整理する場所です。学校は学ぶところなのでそのための本は必要です。それとともに、自由に読みたい本を読めるように保証してあげる場所でもあります。                      司書は本と利用者を結びつけるのも仕事です。そのために利用者のこともよく知らないといけません。                      学校図書館は大人が押さえつけた価値観ではなく、いろいろなものに触れることから自分の価値観を育てる場所だと思っています。


サイトでの原作小説が大幅に加筆修正されていますが、本になっても原作の夏目漱石の「こころ」と新見南吉の「てぶくろをかいに」の本の紹介は変わっていません。(私も思わず、原作を読みなおしたくなりました💦)

そういえば、何がきっかけになったのかはわかりませんが、以前、中学生で夢野久作の「ドグラ・マグラ」を読みたいと相談を受けたことがありました。

好きなことにアンテナを張っておくと出会える本があります。色々な本との出会い方もありますね。


ダラダラと書いてしまいましたが、夏休みも後半。のんびりしていましたが、私もそろそろいつもの生活にもどらないといけません・・・

投稿はまたぼちぼちです。




 


















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