なぜ、人は独自のスマホケースを選ぶのか?
一言でいうと
自由がなければ疲弊する
活用シーン
組織マネジメント、人材育成、モチベーション
内容
1976年エレン・ラガーとジュディス・ローディンが行った研究
同じ老人ホームにおいても
・従順さや受け身の姿勢が奨励されるところでは入所者は気力も体力も急激に低下する
・一方、責任や選択権が与えられているところでは、健康で活動的な状態を保つところができる。
同様の傾向は刑務所でも診られた。
・備品を動かしたりテレビのチャンネル選びを許されるだけでも、健康問題が起こりにくくなり、騒動も少なくなった
ホームレスのシェルターでも
・自分のベッドや食べる鋳物も選べないところでは、職やアパートを探そうという気力が起こりにくくなる。
『思考のトラップ 脳があなたをダマす48のやり方』
デイヴィッド・マクレイニー (著),
人は自由を失うと気力を失う。
これは心理学の世界では割と有名で、マーケティングの世界でも知れ渡っています。三択のメニューを用意せよ、というやつですね。(逆に選択肢が多すぎると選ぶことを躊躇する)
とはいえ、学校や仕事において、人はルールでがんじがらめになりがちです。そんな中、学生ならスカートの長さを詰めてみたり、ボタンをあけてみたり。社会人ならスマホケースや、着信音で「選択肢」を楽しみ、何とかしのいでいる状況ではないか、と本書の著者は言います。
なるほど、たしかにそういった一面はありそうな気がします。
最近はとかくルールが多すぎます。
本来は、「道徳心」があればいいだけのことを、エビデンス(というかアリバイ)を残すために、仕事に生産性を生まないひと手間ふた手間をかけさせ、労働時間を増やす一方、時短という事で正規の就業時間を短く設定する。何の根本的解決にもなっていませんね。
ところで最近、中小企業の経営者の中で、「営業ノルマを取っ払ったら、社員のやる気がアップした」という話もちらほら聞こえてきます。いつまで、ルールで縛るマネジメントに頼るんでしょうね。
実は、「ルールで縛る(つまり罰則で縛る)」マネジメントは、不測の事態が起こった時に対処ができない”自信のない”リーダーがとりがちな戦略です。副作用は、イノベーションが起きないという事です。
私自身経験がありますが、二代目経営者や後継者はこういった手法にかなり傾倒する時期があると思います。しかしその後のシナリオはだいたい決まっていて、社員の反発や謀反が起こり、後継者がやる気を失い、ガタガタになってしまいます。まあ、そこで、間違いに気づいてやり直せればいいのですが、そのまんま会社を後にするなんてこともあるので、お気をつけて。
ワタシ、こんな本書いてる人です(^^)/
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