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大人になっても知性を成長させられる~大人の知性の三段階

一言でいうと

大人の知性を発達段階に応じて、三つに分けたもの

活用シーン

人の成長、組織の成長

内容

ごくごくシンプルに言うと、大人の成長段階は次の三つと考えられるとした。

ロバート・キーガンとリサ・ラスコウ・レイヒーは著書『なぜ人と組織は変われないのか』の中で大人の知性の三つの段階を明らかにした。

環境順応型知性(ソーシャライズド・マインド)
周囲からどうみられ、どういう役割を期待されるかによって、自己が形成される。
帰属意識を抱く対象に従い、その対象に忠実に行動することを通じて、一つの自我を形成する。
順応する対象は、主に他の人間、もしくは考え方や価値観の流派、あるいはその両方である。

自己主導型知性(セルフオーサリング・マインド)
周囲の環境を客観的に見ることにより、内的な判断基準(自分自身の価値基準)を確立し、それに基づいて、周りの期待について判断し、選択を行える。
自分自身の価値観やイデオロギー、行動規範に従い、自律的に行動し、自分の立場を鮮明にし、自分に何ができるかを決め、自分の価値観に基づいて自戒の範囲を設定し、それを管理する。こうしたことを通じて、一つの自我を形成する。

自己変容型知性(セルフトランスフォーミング・マインド)
自分自身のイデオロギーと価値基準を客観的に見て、その限界を検討できる。あらゆるシステムや秩序が断片的、ないし不完全なものだと理解している。これ以前の段階の知性の持ち主に比べて、矛盾や反対を受け入れることができ、一つのシステムをすべての場面に適用せずに複数のシステムを保持しようとする。
一つの価値観だけいだくことを人間としての完全性とはき違えず、対立する考え方の一方にくみするのではなく両者を統合することを通じて、一つの自我を形成する。


私なりの要約はこんな感じでしょうか。

①環境順応型知性

自らの意思というより、自分の所属する組織における命令に従う、その価値観を疑いなく受け入れるタイプ。ちょっと嫌な言い方すると、典型的なサラリーマンタイプと言えるかも。全体の1~3割程度の大人がここに居るそうです。

②自己主導型知性

周囲の状況を観つつ、自分のアイデンテティを確立するタイプ。周囲の状況をそれなりに取り込んで、自分なりに消化し、その中で自分はどうあるべきかを考えることがでいる人、と言えるかもしれません。現状と自分自身の価値観をある程度バランスできる層かもしれません。これが全体の6~7割程度だそうです。

③自己変容型知性

自分が常に正しいと考えるのではなく、様々な意見を容認し、取り入れ、統合することができるタイプ。違った価値観もしっかりと受け入れられつつ、そういったものも融合して自分の価値観としていく、まさに自己変容を常に続ける人。ここに向かって成長を始めている人を合わせても、全体の1割未満だといいます。

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