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脱サラ後、主夫とライターを兼業して満7年経過しました。/寄稿先:「美術展ナビ」「美術手…

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脱サラ後、主夫とライターを兼業して満7年経過しました。/寄稿先:「美術展ナビ」「美術手帖」など。/『名画BEST100』(永岡書店)『モネへの招待』ほか、各種雑誌、ムック本などで執筆を担当。趣味はメタル、ライト文芸、プロ野球(中日ドラゴンズ)・陸上長距離・F1・将棋鑑賞など。

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超絶技巧系展覧会で鑑賞がはかどる5つの視点とは?【鑑賞力向上のヒント⑤】

ここ10年ほど、絵画や工芸の展覧会を中心として「超絶技巧系」という新たなジャンルが盛り上がっています。 ちょうど2023年も、現代の工芸作家を中心に、超絶技巧系の工芸作品を幅広く集めた「超絶技巧、未来へ! 明治工芸とそのDNA」が開催中。僕も三井記念美術館で開催された東京展を見に行ったのですが、年々レベルアップするその内容に舌を巻きました。 こうした「超絶技巧系」展覧会では、恐るべき緻密さで制作された作品、写実を極めたリアルな表現力が見事な作品、意外すぎる素材で表現されて

    • 日本の「洋画」鑑賞は近代西洋美術の巨匠と見比べると楽しくなる【鑑賞力向上のヒント④】

      9月16日から、東京ステーションギャラリーで、戦前から続く伝統ある「洋画」の公募展団体「春陽会」の画家たちをクローズアップした展覧会「春陽会100年 それぞれの闘い 岸田劉生、中川一政から岡鹿之助へ」が開催されています。 日本全国で50以上の美術館や団体などから作品を集め、梅原龍三郎、岸田劉生、木村荘八ら、戦前を中心とした著名な洋画家60名以上人の作品が一同に介した、非常に力の入った展覧会になっていました。 ところで、同じ近代以降でも、横山大観や平山郁夫、東山魁夷などの日

      • 「色彩に着目して絵画展を楽しむ」(上級編)【鑑賞力向上のヒント③】

        こんにちは! 今回は、前回の記事「色彩に着目して絵画展を楽しむ」【鑑賞力向上のヒント②】の続編として、展覧会で「色」に注目しながら展示を楽しむためのヒントをいくつかお送りします。 ★前回記事「色彩に着目して絵画展を楽しむ」(初級編) https://note.com/karubi7799/n/nb65c9a5450d6 今回は少しだけマニアックになりますので、後半部分は購読者のみ限定公開とさせていただきますね。 着眼点④:反対色に注目する さて、「色」のチェックに慣

        • 「色彩に着目して絵画展を楽しむ」【鑑賞力向上のヒント②】

          絵画の展覧会で、何をどう見たらいいのか漠然としてわからない・・・。 けれど、せっかく美術館に来たのだから、どうにかして一つでもいいから気づきを持って帰りたい・・・。 そんな時は、ぜひ絵画の「色」に注目してみてください。 絵画展を真面目に見ようとすると、筆使いや構図、絵画技法、絵画テーマの読み解き…といった要素を掘り下げなきゃいけないのかな…とつい思ってしまいがちですが、これらは結構難易度が高いんです。時としてある程度の専門知識が必要となる場合も出てきますから。 ですが、

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          NHK主催の展覧会は「映像資料」に注目

          残暑厳しい折ですが、カレンダー上ではすでに芸術の秋が到来。2023年も、シルバーウィークとともにスタートした大型企画展がいくつもあるようです。どれを見に行こうかな?などと、目移りして仕方がないですよね。 ところで、みなさんは、次はどんな展覧会に行こうかな…と展覧会を探す時、「主催者」をチェックしたことってありますか? 常設展やコレクション展といった、その美術館の館蔵品をテーマに沿って見せるような展示の場合は、その美術館が主催者になることがほとんどですが、首都圏・関西圏で開

          NHK主催の展覧会は「映像資料」に注目

          1枚の絵に17秒以上とどまってみる【鑑賞力向上のヒント①】

          こんにちは。今日から『アートな読み物』に参加させていただくことになったフリーライターのかるびと申します。 2016年に脱サラして以来、ブロガー時代を経てアートを中心とした分野でライター業をやらせていただくようになって数年が経過しました。勉強や取材活動を重ねるなかで、アートの「鑑賞力」を磨くにはどうしたらいいのか、どうやったらもっと楽しく、効率よくアート鑑賞の満足度を高めることができるのか、ずっと考えてきました。 そこで、今回からしばらくの間、これまで僕がアート業界の諸先輩

          1枚の絵に17秒以上とどまってみる【鑑賞力向上のヒント①】