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私は大切な全てのものを失わずに済むことが確定した!


6/22(木)🌧

結局、この部屋に来てからそのままになっていた荷物の中身をゆっくり見ることもなく過ごして来た。それがこれまでの私の人生だった。それくらい忙しい日々の連続だった。しかし、それが人によっては人生というものではないだろうか?


この1ヶ月で激変したこと。

それは、信じられないくらいiPhoneを使いこなすようになったということ。人間恐ろしいものだ。必要に迫られれば何でもやってしまえるようになる。

📞FE YMさんから電話が入る。

「残念なことをお知らせせなあかんのです」
「え」まさか。。。
「◯◯引越センターは外れたんです」
「どういうことですか?」
「◯◯引越センターはピアノを別料金にしかできないので、どういうことかと言うと、基本パックには入れられないので今回の件には加われないと。そうすると、3社の中に大手1社が入ってなあかんという役所の条件をクリアできなくなる」
「は、はい」それで?
「FKさんがまたやってくれて、それやったらもう1件どこでもいいから入れてくれればそれで何とかしますって言ってくれたんです」
「ああ!そうですか!」
「これでなんとかなります」
「ありがとうございます!」
「いや、FKさんにお礼を言うべきですよ。役所の方針を曲げてまで、カルマさんが切羽詰まっているからと言ってやってくれたんですから」
「本当にもう言葉がありません」
電話でFE YMさんと契約の段取りを話し合う。
「先勝やから午前中の方がいいでしょ?」
「ありがとうございます!」

そうだ。引越ししたら、YMさんとFKさんを招待して、新しい部屋でご馳走させてもらおう。ぜひ、そうさせてもらおう。

ビクターは何とかなる!

床さえ抜けなければ。
心配事の9割は何でもないはずだ。心配はないだろう。

私は大切な全てのものを失わずに済むことが確定した!

そのとき、ふとピアノの上に目をやると、元妻が作ったオブジェがあることに気づく。何だ、奴もここにちゃんといるじゃないか。これも忘れずに持っていこう。

👿しかし、債務整理、壊れた精神のことなど、まだまだ問題は山積みのままだ。

💩拘留期間中ずっと中に何らかの生ものが入ったまま部屋の中に放置され、異臭がこびりついて取れなかった鍋の臭いがかなり取れてきた。ネットで調べ、重曹を試してみたところ効果がなく、コーヒーの淹れカスで試してみたところとても効果があった。

📅カレンダーに登録していた出所日を毎年の繰り返しイベントに設定する。こうしておけば毎年思い出すことになるだろう。

隣の駅まで🍸ジンと日本酒を買いに行く。歩いて行ったが、今日は足の調子がいいようだ。

河原でぷん宛てのLINEのメッセージを書く。

💬住所はまたおくるけん 今はPPNがじぶんを許せんのでよう送らん インスタを見てみんなが離れてるのを知ってさらにそー思うた みんながこわがるのは当たり前で ぷんとまんまっちゃんにどんだけ迷惑をかけたかと思うと住所なんかとーてー送れん でもぷんとまんまっちゃんとはLINEとかでこうして繋がっちょるけん問題ないと思ーとー 刑務所でもそうかんがえとった あたらしい場所でいろいろしてからゆっくりいろいろ始めていこうと思ーちょる またあえると思ーちょる 何かあったら まんまっちゃんにも相談でけるし心配ないと思ーちょる 社長にも心配してもろうてことばがない あり得ないええしとである だからPPNはかってに安心しとーけんど恥ずかしくて礼も言えんのである ぷんやまんまっちゃんは恐らく心配してくれてるんじゃとーもーけんど今はなぜかこうやって実際に会うよりもLINEとかでしゃべってるほーが気がらくなのである

夜は人気が少なくて落ち着く。まるで世捨て人のようだ。そして何か物音がするとびくっととする。

新しい土地で物足りなければ、自分で稼いで沖縄へ行けばいい。そしてどうしようもなくなれば、そのときはまた市役所に相談するしかないのかも知れない。しかし、そうなると今度こそはビクターを手放さなくなるかも知れない。やはり、がんばらなければ。。。

兄キとは連絡をとりたくないので、土地の件は弁護士に相談することにしようか。

しかし、よく考えたら、土地を兄キが買うとなると、その時点で私の新しい住所を兄キが知ることになるのだろう。そうすると、いつかぷんや元妻にその住所が知れる可能性はある。結局そういうことも含め、それが縁というものなのだろうか?

ここには思い出があるとかないとか、そういった次元をとうに超えてしまっている。

刑務所にいるときは、それは全くわからなかった。私のしでかしたことは、原因がどうであれ、理由がどうであれ、それほどとんでもないことだったのだ。もうここにはいられないし、早く出て行きたい。新しい地に行けば、まずはいったん救われるだろう。多分。。。

近くには教会もあった。これから本当の、自分との対峙、限りない自己との会話が始まるのだろう。


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