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まどか☆マギカと若手起業家の闇落ち物語の比較

以前から、私は若手起業家が非常に厳しい結果になってしまうことについていろいろnoteを書いている。


それはなぜかというと、ビジネスというのはとても難しいが、世の中は「若手」「起業家」というだけで下駄を履かせ(≒VC等が過剰な資金を与えたり、メディアが過度に持ち上げてしまう)ことで、

①結局ビジネスの本質を見誤ったり

②成長性がない分野なのにそこで何とか事業をやろうと過度に注力したり

③社会貢献だとかSDGsだとか安易なテーマで採算性の低いビジネスを主軸にしてしまったり(結果従業員の給料も安い。共感だけで安く働かせる、インターンを使いつぶす等もある)


④持ち上げられたことで自分の実力を過信してしまい、組織としての力を強くすることを怠ったり(右腕を育てない等)

⑤自分が進めていることは正しいことだと思いこんで、他人の指摘を聞き入れない

といった事象を引き起こしていることは、世の中にとっても、VC界隈にとっても、何より若者経営者自身に対してもよくないと思っている。

※特に④だが、これで結果として、自社の競争優位性を高めることに失敗することは多い。例えば食品業界であれば業界慣習の利益率などをあまりに考慮しないで強気の値付けなどをする。それを自社の魅力はカバーしきっていると信じているからだ。数件の成功体験があるとそれを特に助長させる。しかしその稀有な成功体験が厄介だ。これは主に、経営者同士のつながりやメディア効果で獲得できた大企業とのラッキーパンチだったりする。結果として経営者一人がこの事業を抱え、周りの社員が取引の内容や交渉のところをまったくわからず、何かミスがあってもカバーしきれない)があることで、他の会社に対して同じ提案プレゼンをしてしまうが、ラッキーは2度は起きない。グロースするには、業界全体の動向を見据え、先ずは小さなビジネスでつながりを創り、少しずつ取引を続けながら拡大する方がいいのだ。いきなりビッグビジネスを取引できるのは表向きいいことだが、いい結果を残さないとすぐにゼロになる可能性もあるのだ。組織としてしっかり取引が拡大できる体制を作っていかないと大企業からの信頼度も高まらない。実績としての数字も上がらない。となると、大企業の担当者が変わったらまず継続しない。

そういった若者経営者もネットで多くの人と交流したり、経営塾などに入ってしっかり学びあって研鑽しているなどの反論もあるかもしれない。
しかし、少なくとも私が通っていた某経営塾の中にいる人も、他の某経営塾に通っている経営者たち(経営者だけでなく経営層とかもいる)も、特に④⑤の理由で全く事業も本人の経営者としての資質も成長していないことをよく見る。少なくとも私が通っていた某経営塾では、自分の右腕をしっかり育てろとか、従業員の意見を広く聞くために、自分が耳の痛いことを言ってくれる仲間を作れとか言うていたが。私もなかなかそこまでできる人間ではないにせよ、従業員を抱える身となっては、その人たちの生活を守るためにも、常に他者の声を聴かなければならないと思う。

しかし、若手起業家の一部の人はそうはいかず、闇落ちしていく。私のよく見ていた経営者も、ついにそういう闇落ちした言動が目立ってきた。

闇落ちにもいくつかパターンがあって

①利益を徹底的に追求するあまり無茶な指示を従業員に課す→従業員が離れる

②安易なビジネスに走り、理念とかけ離れているので従業員が離れる、応援者が減る
(たとえば、行政の補助金などにべったりのビジネスに頼るようになる。地方創生系でこの手のタイプをいくつか見てきた)

③いわゆる情報弱者向けのビジネス・PRなどを行い、既存取引先や応援者が離れる(たとえば、食品界においては、農薬や化学物質の危険性を過度にPRして自社商品を売る、不動産や金融界においては将来の不安を徹底的に煽り全く元本保証もない・将来的の収入が不確実な物件を売りつける、など)

④自分を過剰にキラキラ魅せる、サービスでなく、自分がすごいからというPRをするようになる

というパターンがあるなと分析している。

こういった考察をしていったとき、私はふととあるアニメを思い出した。

それが、魔法少女まどか☆マギカである。

さて、この題に引き寄せられた読者の皆さんはまどマギを良く知っている人が多いだろう。

ちなみに私はリアタイで見ることができなかったので、その後評判聞いていろいろ探して、いきなり見てしまったのが第3話なので、本当にうわあああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああーーーーーーーーーー!って感じでおしっこちびりそうになったので、その後断続的にしか見ておらず、結局歯抜けでしか見ていない(第1、2、4、5、9話と10話は見た。あと劇場版)。

ただ、物語の本質と、その裏のストーリーはいろいろ知ることとなり、結構戦慄した。

以下、wikiからの引用になるが

【魔法少女の持つソウルジェムは魔法を使用するたびに穢れが貯まり輝きが失われる。全く魔法を使わずにいたとしても肉体の維持のため少しずつ濁って行き、濁りきるとソウルジェムはグリーフシードに変わってしまい、魔女が生まれる。グリーフシードはそんなソウルジェムに溜まった穢れを移し替えることが出来るアイテムであり、ソウルジェムからグリーフシードへ穢れを転嫁することで魔法少女は再び魔法を使えるようになる。魔法少女は濁りを回避するために、定期的に魔女を倒さなければならないという仕組みになっている。】
【第8話でさやかのソウルジェムは絶望で濁りきり、杏子の目の前で魔女と化す。そしてこのさやかの魔女化をきっかけに、魔法少女の魂は憎悪や絶望などの暗い情念が蓄積することでも穢れを溜め込み、濁りきると魔女を孵化させることが明らかになる。キュゥべえの正体はインキュベーターと呼ばれる地球外生命体の端末であり、魔法少女が魔女となることは彼らによって仕組まれたことであった。キュゥべえたちの種族の目的は宇宙の寿命を延ばすことにあり、魔法少女たちが希望から絶望へ相転移して魔女となる際に、その感情が熱力学第二法則に縛られない莫大なエネルギーを発生させるため、そのエネルギーを搾取するために魔法少女は生み出されていた。第9話で杏子はさやかを元に戻そうとするが、いったん魔女化した魔法少女を戻すことはできず、魔女化したさやかと共に命を落とす。】



ほんっとあの白いやつクズだな!!!


まあ、何がいいたいかというと、まどマギは魔法少女がいろいろ絶望して魔女になる物語なんですが、
『最近の起業家は、キラキラと起業した後、過度にVCやメディアから持ち上げられて周りの声聞かなくなって、またそのビジネスモデルや経営手法が稚拙なせいで世の中の荒波乗り切れなくて、もしくは既存競合他社に失敗してるのに、世の中に勝手に絶望して闇堕ちしていわゆる自然派とか闇の方のビジネス落ちしてる感』
があります。その辺で、変な共通項を見出してしまいました。

まあ、若手起業家である彼ら彼女らは魔女と戦っていないですが、ビジネス界でいろいろ戦っているうちに、
・売り上げが思わしくない
・利益が出ない
・従業員集まらない、採用してもすぐやめる
・最初めちゃチヤホヤしていた銀行やVCが手のひら帰したように利益出せ利益出せとしか言うてくれなくなった
・競合他社いっぱい出てきて後だしのくせに資金調達上手くしてうちらより伸ばしているし、そいつらの方がキラキラしているように見える、、、

そんな感じでソウルジェムが濁っていく感じですね。一部の人はハナから濁っているというか最初からグリーフシードような人いましたけど(特に飲食系と不動産系)。

そして、結果彼ら彼女らは闇落ちする。それまでは、むしろ他の業界慣習魔女とかを倒すためにビジネスをやるのだ!とか、なんなら「世の中の魔女を生み出す仕組みを失くす」ために頑張ると息巻いていたはずが、いつの間にか既存他者や世の中のルールを魔女として扱い、それを糾弾していく。いや、それ元々の世の中を捉える知識や経験が極薄だっただけだからね、、、?

私が心配なのは、本来なら起業するにしても
元々の世の中を捉える知識や経験
・企業のお金と自分のお金に関するリテラシー
・資金調達に関するリテラシー
(たとえば、クラファンとか使うなら企業のための運転資金として集めるのは下策とか)
・従業員採用や教育、育成
・自分自身を省みる手法

などをしっかりと身につけておかないと、失敗する可能性が高まってしまうし、失敗した時に闇落ちして、その後の人生でよくない仕事にしか行かなくなってしまう恐れがある。

ちなみに私が起業塾を奈良県桜井市からの委託事業で行ったときは、『失敗をしないように考えておくビジネスのルールなど注意するべきことは何か(マーケティングの観点から)』『ソーシャルビジネスであっても稼げるためにはどうするべきか』『失敗した後でどのように自分のことを反省して、どう立ち直るべきか(ゲスト講師として、ラーメンなんでんかんでんの川原ひろし社長に失敗談とそこからの立ち直りのテーマでの講演を依頼した)』などのテーマを主軸に行った。

キラキラ闇ビジネスの人たちはその内輪経済で回っているように見えているが、実際多くの人が火の車であるし、見栄と虚勢と自己満足の世界だったりする。前述の私が所属していた経営塾にも、そういう人が多数いた。まあ、その経営者を塾に招き入れていた人そのものが闇ビジネスの経営者だったのだが(その後塾長から追放されていたが、その事実を隠して別の団体を立ち上げ、相変わらずうわべだけの言葉で経営者とつるんでいる)。


願わくば、●ーダレ△グループは、これから起業している人、起業した若い人に失敗を防ぐための学びの場を作ったりしてほしい。そういうことをやっているように見えない。若い個人が新しいことに向かって自分で何かを創り上げていくことは素晴らしいことだが、ドン・キホーテのようになることだってある。そこを指摘するのはVCや金融機関の役割だったりするのだが、そういった声より、政治主導の表面上のベンチャービジネス育成とか起業支援という声が高まっているのを危惧しています。

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