僕の生い立ちと関心そしてビジョンについて

自己紹介

こんにちは、来年は地球をまるごとデジタル化し、アバターを通じて国際交流ができるミラーワールドの作成を目指している長崎勝信こと
かっつーです!

簡単に自己紹介させていただくと、
 小中学生のときにインドネシアで4年ほど過ごし、その後高校生活を水球に捧げ、高校三年生のときにめぐり合わせでシリコンバレーに行に行きました。その地での志の高さに感化され、テクノロジーに興味を持ち、その中でも特にメタバース技術に強く惹かれて今イワケンラボにいさせてもらっています!現在慶応経済3年で、クラスターでのプランナー、マーケティングインターンを約2年ほど行っておりました。

イワケンラボ1年間振り返りトークで話したことがイワケンラボ内で、非常に反響があったことから、せっかくだからNoteに書こう!と思い下記にその内容を書かせてもらいます!!

トークテーマ


なめらかなXRとその敵


 今年一番の衝撃はなめらかな社会とその敵という本に出会い、その本を読んで、自分の中に小さい頃からあったもやもやが解消したことです。
そのもやもやとは、国境であったり、自己と他者であったり、貧富であったり、戦争であったり、陸海空であったりと「境界」をめぐる様々な対立や不公正な出来事のことです。
 本書ではその様々な対立や不公正な出来事が生じさせている境界(本書では)を全て打ち消すことはできず、その膜を維持したままなめらかになるように社会システムをテクノロジーを用いて作りましょうという未来への提案書がなめらかな社会とその敵という本でした。

小さい頃から抱いていたわだかまりについて、自分の生い立ちを詳しく説明しながら紐解いていきたいと思います。

小学生~中学生時代

 僕は小学校5年生のころ父の仕事の転勤でインドネシアに引っ越すことになりました。小学校5年生から中学校2年生が終わるまでインドネシアで過ごすことになりました。インドネシアでの生活は何もかもが新鮮で、自分の思春期をインドネシアで過ごせたことに本当に誇りを持てるほど楽しい毎日を過ごしていました。

インドネシアでは基本的にドライバーさんが車を運転してくれて、お家にはメイドさんがいて家事のお手伝いをしてくれます。そして、マンションの下には25mプールが2つもあり、毎日25度~30度の温かい南国の太陽に照らされながらプカプカと泳ぐことが出来ました。そして、テニスコートが何面もあり、バスケットコートやジムなどすべてが無料で使えるまさに楽園のような生活をしていました。

そんな一方で、インドネシアには目に見えてわかる貧富の差も存在していました。道路ではほぼ常に渋滞が起きているのですが、車がストップしているとき、腕のない男性とボロボロな服を着た少女がお金を恵んでほしいと車まで寄ってきます。そんな貧しい人たちを見ていられなかった僕は、車のカーテンを閉めて現実逃避をして寝ていました。
片や表通りでは新興国アジアの元気あふれるビル群があり、片や道路一つ挟めば教育水準も低く、貧しい生活を強いられている人々がそこにいました。
思い返せば、そんな貧富の境界線を身体性を持って実感していた小中学生でした。

貧富の格差以外にも、明確に覚えているのは小学校6年生の頃にある疑問を持ったことです。

「自分ってどこまでが自分なんだろう?」

 自分という存在の範囲はよくよく突き詰めていけば、多くの学問を股にかけるほどの難解な概念です。生物学や脳神経科学、哲学、人工知能、ロボットなど自分という存在範囲を巡って様々な研究がなされており、その解明がテクノロジーや多くの学問に応用されています。(全ては理解できていないです。)
僕が感じ取ったのは、よく人からの視線を感じるとか、後ろに気配を感じるとか、体を動かせる範囲とか、赤ちゃんと親からの教育など、ごく身近なことでした。それらが原点となって自分という境界線について疑問を持つようになります。

他も色々な思い出がありますが、小中学生をインドネシアで過ごし、日本に帰国すると国境という存在の違和感を感じるようになります。その境界線をまたぐだけで貨幣が変わり、人件費が大幅に変わり、言語が変わり、法律が変わり、制度が変わり、マナーや常識が変わり、人種や自他を分ける顔の形が変わり、遺伝子レベルまで何もかも変わってしまうことを意識するようになりました。本来地続きなはずの同じ地球の中でも全く違う世界が存在していたことに気づきました。

高校生時代

 高校生の最初の頃、エヴァンゲリオンに熱狂していました。エヴァンゲリオンが大好きすぎて部活で初号機を目指して筋トレしたり、試合にエヴァの漫画を持って行って読もうとしたりする(監督に没収される)ほどエヴァが好きだったんですが、どうして好きだったんだろうかと考えた時に碇シンジやゲンドウに少し共感していた部分があったからなんだと思うんですね。
 どこに共感したのかというと、ゲンドウが秘密裏に遂行していた人類補完計画の思想です。それは人類を補完することによって人と人が融合した世界を作ろうとしていたところなんですね。このエヴァの人類補完計画をなめらかな社会とその敵の言葉で表すなら「フラット」な世界です。 フラットな世界とは国境や自他などの境界線がなくすべてが融合し消えてなくなってしまった世界です。


 小さい頃から抱いていたわだかまりである境界をすべてなくしてしまう方向性に共感していたんですね。 最終的にシンジは人類補完計画を未完に終わらせて、他者とのATフィールドがある世界を望みました。そのあとシンジがどうしたのか、どうやって境界がありながらも対立が少ない世界を構築していくんだろうという疑問が残こり、またわだかまりは心の片隅にまだひっそりと溜まったままでした。

シリコンバレーに行く

 高校生の途中では、そんなもやもやすら意識しないほどに水球に打ち込んでいたんですが、その水球を引退した後に運が良かったのとめぐり合わせに恵まれて、シリコンバレーに行くことが出来ました。GoogleやFacebookの本社で中のエンジニアの方と話すことが出来、シリコンバレーではテクノロジーを使って世界を変えよう!という志に感化されました。そこからテクノロジーに非常に関心を持つようにもなりました。

大学の入学とともにコロナ

 そんな様々な境界を維持しながらも対立が最小化された世界を作るためにはどうしたらいいんだろうという疑問を抱えたまま大学に入ると、コロナが世界を席巻しました。
そんなコロナ禍で家に引きこもっていた僕は何を血迷ってか親のお金でQuest2を購入し(もちろん何も言わずに)、VRの世界に感動して、インターネットの3次元化を予感しました。そして大学に行っている場合ではない、VRの企業でインターンするぞという決心をつけ休学することにしました。(もちろん何も言わずに。後に激おこされる話はまた別で
するとその後Facebookがメタへと社名を変更し、本当にこのメタバースの未来が来ることを確信しました。
メタバース業界が勃興していた一方で世界ではウクライナとロシアが戦争を起こし、更に最近ではイスラエルとハマスとの対立が激化してきています。(2005年から繰り返されてるけど)

ここで、今まで持っていた自分の境界に対する関心が蘇ってきました。
上記のような国家同士の対立やインドネシアでも体験した貧富の格差であったり、国境という存在の違和感、自分ってなんなんだろうという疑問などが複雑に混ざり合って自分の中の大きな関心ごとになっていました。

今年の衝撃

 そんな中今年の春頃に出会ったのがこの「なめらかな社会とその敵」という書籍でした。

本書籍では、正義と正義が衝突した際に発生する摩擦が最小化されたなめらかな社会を構築するための啓蒙書です。その社会を実現するために貨幣システム、投票システム、分人民主主義、構成的社会契約論など様々な提案を行っています。しかし、これらは今すぐに実装できるものではないです。そのため、今できることとして本書籍の著者である鈴木健はメディアを作ろうと考えました。別の正義があることや、その正義の良さを発見し尊重するためにはメディアや教育が必要であると考えたんですね。それが今のスマートニュースです。 

ビジョンについて


そしてここからが自分のやりたいことです。
世界の境界をなめらかにしたい!

そのためにはどうしたらいいのか。
政治、メディア、教育はすべて重要で三位一体の関係にあると思います。
僕は政治家になるつもりもないですし、教育は不満はありますが力不足もあり僕が立ち上がっても構造的にすぐには解決しそうになさそうです。さらにテキストや動画、AIによるメディアはすでに多くあり、自分ができることはなさそうです。
一方でメディアにも色んな種類があります。メディアといえば大体新聞やニュースメディア、テレビなどを思い浮かぶかも知れませんが、僕が着目したのは

「地図」

というメディアです。

ここで地図の歴史と国家概念の誕生を少しだけ紹介します。
中世から近代にかけて国境という概念が普及していきました。
それは測量技術の発達による「地図」の制作と活版印刷技術による地図の普及によるものが一つの要因だとされています。
地図という媒介を使って国境という認識を得るようになったんです。

つまり地図が国境という概念を普及させていったんですね。

現代で我々が認識している世界は近代では自明なものではありませんでした。世界を一つの社会として位置づけたのは近代的な地図の作成とグーテンベルクの活版印刷技術によって伝搬したおかげだったのです。近代的な測量が行われる前までは、宗教的に想像された地図が流通していました。それ自体は決して否定されるものではありません。地図は彼らにとっての認識上の世界を表していたメディアだったのです。

地図の普及が人間と世界との関係のあり方を根本から変えていったんです

 地図というメディアが現実に先立って世界を変えていったのであれば、その地図を現実よりも良くして、認識上の境界線をなめらかにすることができれば、世界をなめらかにできるのではないかと考えるようになりました。

そして、自分の好きな技術であるメタバース技術を使って地図を更に3次元化した地球全体のデジタルツインメタバース(ミラーワールド)を作れば国境を意識しながら、国境をアバターを使って身体性を持って超えることができ、世界をなめらかにできるのではないかと考えました。

ミラーワールドというメディアでありSNSを通じて、認識上の国境をなめらかにしていきたいと思います。

このように、来年は地球をまるごとデジタル化したデジタルツインメタバースを土台を固めるように挑戦的に実装していきます。
それ以外にもハッカソンに参加したり、ビジコンに参加したりも積極的に行っていきたいと思います。 来年は実績を意識したインパクトある活動を意識していきます!!
イワケンラボの皆さんにもユーザーテストであったり、実装の相談など色々するかも知れませんが、その際にはどうぞよろしくお願いいたします🙇‍♂  来年もよろしくお願いいたします!!

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