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小泉八雲に恋して

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松江移住して出逢った小泉八雲、へるんさん。漂白の旅人からつながるご縁についてまとめていきます✨
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菊理媛と柿本人麻呂

菊理媛と柿本人麻呂

荒川裕二さんの『スサノオと行く生と死の女神、菊理媛を巡る旅』を読みました。出雲移住(大根島)のきっかけとなった、縁ある友だちから借りて、一気読み。そこには、わたしの島根移住にまつわるキーワードがいっぱい。それがすべて、つながっていたのです。

3年前に島根移住を決めたのは、素戔嗚が祀られている埼玉県の川越氷川神社境内に、柿本人麻呂の祀られている「柿本神社」もあり、俳句を詠む言葉の神さまということで

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八雲の妻セツ~出雲のご縁は摩訶不思議

八雲の妻セツ~出雲のご縁は摩訶不思議

小泉八雲沼にハマれば、奥さまの「セツ」小泉節子さんに目を向けずにはいられないでしょう。 

ラフカディオ・ハーン(小泉八雲)と、「ツインレイ」(魂の片割れ)と感じてしまうほどの、運命の出会い。

セツは、時代が大きく変容する幕末、慶応4年(1868)2月4日に松江藩の上級士族小泉湊の家に生まれました。その年には、明治維新という時代背景。小泉家と稲垣家との約束で、セツは稲垣家の「お嬢」と呼ばれ養女と

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紀行というより巡礼旅の途中

紀行というより巡礼旅の途中

私の人生そのものが「巡礼旅」だった。そう気づいたのは、小泉八雲の『日本の面影』を読んでからでした。

神社が好きで、巡るようになったのは6年前に脳梗塞になってから。古事記などの日本神話で八百万の神さまの存在を知り、神楽を見たりするのが好きでしたが、それだけが巡礼に値するのかというと、もっと広い意味なのだな、と感じることがありました。

2020年、緊急事態宣言が出たタイミングで、東京生まれだった私

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椿は夜な夜な歩きだす?~へるんの椿考

椿は夜な夜な歩きだす?~へるんの椿考

小泉八雲(へるんさん)の『日本の面影』は明治時代に日本に来訪し初めて書かれ翻訳された文章ですが、松江に住んでいる私が読んでも、新鮮で非常に面白いのです。

なかでも『日本の庭にて』では松江に住んでいた自宅の庭で起こることを、俯瞰の愛で観察していて、知識としてだけでなく、とってもあたたかな気持ちになれるので、何度も読み返してしまいます。

欲望のない「非情」と呼ばれる草木から、今の季節に庭や神社で色

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八雲に出逢ってしまった

八雲に出逢ってしまった

それは突然だった。恋のような。

実は、大根島に移住してから、1年経っていたのですが、松江の有名人小泉八雲に興味を持つことがありませんでした。

わたしはインタビューをしてその人へ一句をお渡しすることをしているのですが、その活動の時にどうしても、その方を「雪女」の季語で表現したかったんですね。

今まで私が聞き知っていた怖い「雪女」。そうではなく、もっと温かい愛を詠みたかった。たまたま見つけた「雪

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