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21世紀は個人情報商品化の時代であるとは?


#1995年、IT革命の衝撃#

1900年代は労働力が商品化される時代だった。
翻って2000年代は個人情報が商品化される時代である。

のっけから小難しいことを書いてごめんよ。
要するにだ。
昔の人たちは仕事をしてカネを稼いだが、最近はスマホで自分のアレヤコレヤを差し出してカネを稼いでいるってこと。

どういうことか?

まず昔の人たちは放っておこう(笑)
1995年からITが急速に普及し、同時に機械化の波がおとずれた。機械化は雇用を徐々にだが確実に縮小させ、雇用からあぶれた人々は、日銭に事欠くようになる。そこまでいかなくとも、所得が減少した世帯はすこぶる多い。
 

#自分売却オペ、現代の見えない身売り# 

そこで彼らがすがったのが急速に普及してきたITだ。ここではITをインターネットと置き換えてもらってかまわない。
インターネットで個人情報を売却し、日銭の足しにするようになった。

この「自分売却オペレーション」はほぼ無意識に行われていて、ほぼほぼ誰も気づけない。
個人情報の商品化はなかなか気づけない代物なのだ。気づけない理由を探っていこう。



#自分売却オペの具体例、安くなる訳#

ここで「自分売却オペ」の具体例をあげてみよう。 
読者がオンラインで検索エンジンを利用して言葉の意味を調べたとする。
従来は辞書で調べていたのだから「1000円」ぐらいはコストがかかる。1000円払って「言葉の意味」を買っていたのだ。
ところがどっこい検索エンジンでは、言葉の意味を無料で買える。
では「言葉の意味、1000円分」の対価はいったいどこに消えたのか?

     1000円札
   →→ 
読者    辞書
   ←← 
   言葉の意味、1000円分

  「頭の中」 1000円分
   →→ 
読者    検索エンジン
   ←← 
  言葉の意味、1000円分

そこで「自分売却オペ」である。現代の身売りである。
検索エンジンを利用することで、読者は「頭の中」をIT企業に売却したのだ。 
1000円札の代替を、売却してつくるためである。
読者がどういった言葉を知りたがっているか、という「頭の中」を売却したのだ。
あの言葉が知りたいという「頭の中」を1000円で売却し、その1000円で「言葉の意味、1000円分」を購入したことになる。
2つが相殺されるので、表向きは「タダ」だ。だが実際には水面下で「頭の中」を売却している。
読者は気づかないうちに「個人情報を商品化」して売却しているのだ。

これが自分売却オペの具体例だ。
あくまでざっくりとした理論と計算だが、ここではそれぐらいがいい。



#自分売却オペ、気付けない訳#

このように、読者は、いつの間にか頭の中などを売却して商品化しているのだ。
他にもスマホ位置情報、キュッシュレス決済、スマホ位置情報、ネット通販、スマホ位置情報など自分売却オペの具体例は枚挙に暇がない。

「オンラインで従来よりもなぜか安く買えるようになった」と思う時は、往々にして自分売却オペが行われている。

例えばネット通販は、リアル店舗で買うより同じモノが安く買える。時に驚きの安値でだ。
この時には、読者の「いつ、どこで、だれが、何を、どのように欲した」系の「自分売却オペ」が行われているのだ。
この個人情報の売却分だけリアルより値引きがなされている。だからネット通販は安くなるのだ。



#かくして個人情報は商品化された#

だが「自分売却オペ」は、得てして「値引き」やら「無料化」という形であるため、なかなか「オペ」すなわち「作業」の存在に気づけない。
先ほどのネット通販の例ならば、何を購入しても料金が発生しマネーを支払う。そのため、いかんせん「自分売却オペをして、財布があたたかくなった」という感慨はいだけない。
だから厄介なのだ。
もし、自分売却オペにより、リアルマネーが財布に入ったならば、個人情報が商品化されていることに気付きやすい。 
あまつさえキャッシュレス決済が普及しだしたため、輪をかけて気付きづらくなっている。 

かくして読者の個人情報は、静かに、だが確実に商品化されているのだ。
これが2000年代に入り始まった「個人情報商品化」の概略である。


つづきは後日の講釈にて。


   



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