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タバコの吸い殻清掃費用はタバコ製造企業が負担 スペイン


スペインの道路や海岸には、喫煙者によって毎年数百万本のタバコの吸殻が捨てられている。スペインは新たな環境規制を公表し、タバコ製造企業がタバコの吸い殻の清掃費用を負担しなければならないとの判決を下した。

この新規制は、廃棄物の削減とリサイクルを推進するEU全体の取り組みの一環として出されたもので、使い捨てのプラスチック製カトラリーやプラスチック製ストローの使用禁止も含まれる。ガーディアン紙によれば、この措置は2023年1月6日から施行される。

たばこ製造企業はまた、消費者に対して、公共の場に吸殻を捨てないよう注意喚起することも義務づけられた。

清掃の仕方や、タバコ製造企業が負担する費用の詳細などはまだ明らかになっていない。カタルーニャ地方で「ゼロ・ウェイスト社会」を目指すレゼロの調査によると、市民1人当たり年間12〜21ユーロ、総額10億ユーロのコストがかかると試算される。

タバコ製造企業は今後、こうした清掃コストを製品価格に反映することで消費者に転嫁すると予想されるが、価格の上昇も禁煙に向けたインセンティブになり得るだろう。

スペインでは2021年に、525のビーチを禁煙にするなど、公共の場での喫煙を削減する試みも行ってきた。しかし毎年、何十億本ものタバコの吸殻が路上に捨てられており、タバコの吸殻は、スペインでは最も一般的なゴミの一つとなっている。

タバコの吸殻は、分解されるまでに約10年かかる。またその過程で、鉛やヒ素などの有害物質を放出する。

非営利の環境擁護団体オーシャン・コンサーバンシーによると、吸殻はペットボトルやビニール袋に次いで海洋汚染の代表的なもので、毎年、約50億本のタバコが海に捨てられているという。タバコが分解される際に発生する有害物質は、海の生物に致命的なダメージを与えている。

スペインでプラスチック製カトラリーの使用が禁止に
有害な廃棄物をなくし、リサイクルを促進することを目的としたスペインの新たな環境規制には、気候に悪影響を与えるいくつかの製品の使用禁止も含まれている。

使い捨てのプラスチック製カトラリーや皿、綿棒、発泡スチロール製カップ、プラスチック製ストローが禁止された。この規制は、使い捨てプラスチックを制限するEUの目標に沿ったものだ。フランスでも、ファストフード店での使い捨てパッケージの禁止が導入されたばかりだ。

(引用元)https://www.euronews.com/green/2023/01/04/tobacco-companies-must-pay-for-clean-up-of-discarded-cigarettes-in-spain

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