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#8 本が増えていく一方なんです…(stand.fm配信用原稿)

(これは、stand.fmに開設した「kazの研究室ラジオ」の配信用原稿です。音声配信については、以下のstand.fmの僕のページから聴いていただけます)

01 あいさつ・番組紹介

(この番組は、とある地方の私立大学で教員をやっている僕、kazが大学教員や研究者としての視点から、日々の生活や、いつも考えていること、たまに学問的な関心や学術的なことなどをマイペースに発信していく番組です)

02 本編:研究者はとにかく本が増えていきます…

・僕は基本、大学の研究室で仕事をしているのですが、研究室を見渡すと、壁側は書架、いわゆる本棚がズラッと並んでいます。

・で、その本棚が本でいっぱいになってきて、新しい本を買ったりしても並べる場所がない…という状況が迫ってきています。

・もちろん家にも、一室、ズラッと本棚が並んでいる部屋があるのですが、そこはもうすでに本があふれかえっています…

・研究分野にもよるでのしょうが、僕のような教育史・歴史研究を含む、人文学系の研究者は、基本、本に囲まれて仕事をし、本に囲まれて生活をしているという人が多いと思います。

・以前の配信でもお話しましたが、基本、歴史研究は文献資料がないと研究ができないので、出版された本や学術雑誌なども研究活動に欠かすことができません。

・研究の世界では「学際的な研究が大切」といわれて久しいのですが、自分が寄って立つ専門領域だけではなく、隣接する領域、広くとらえれば関係のありそうな領域のことも、ある程度知っておく必要があります。

・なかでも教育というトピックは、社会のさまざまなところとかかわりの深いものですから、単純に教育史や教育と関係のあることだけを知っていればよいというわけではなくて、社会のさまざまなことにアンテナを張っておくことが大切です。

・そんなわけで、読まないといけない本や「読みたいな」と思うような本が山ほどあるので、それをどんどん買っていくと本棚があふれる…ということになるんですね。

・さらに、研究の世界、というより出版の世界には「献本」という文化もあります。

・献本というのは、本を出版した人が、お世話になった人や「この人に読んでほしい!」という人に対して、出版社や著者本人からその人に対して、本を寄贈するという文化です。

・特に研究の世界に身を置いていると、仲の良い研究者や一緒に共同研究したことのある人、自分の研究を読んでくれている人など、周りにいるいろんな人たちが毎年いろいろな本を出版します。

・その出版された本が「献本」という形で送られてくるんですね。

・献本で送っていただく本はどれも興味深いものばかりなので、非常にありがたいものなのですが、これでまた一層、本が増えていくんですね。

・しかも、そうやってどんどん増えていく本は基本、「仕事」に使うものですから、古本屋に売ったり廃棄したりということは、まずしません。

・なので、増えることはあっても減ることはないので、「本が増えてきたなぁ」と思ったら、「そろそろ本棚を買うかぁ」という気持ちになって、ますます本が増えていきます。

・でもね…退職される先生とかの様子を見ていると、早めに調整しておかないと、引っ越しとか処分とか、本当に大変そうなんですよ。

・本って、かさばるし、重いし…

・でも、研究に関わる本って、まだまだほとんどデジタル化されてないですから、電子書籍で代替するわけにもいかないんですよね。

・研究者は一生、本に囲まれた生活をしていく生き物なのかもしれませんね。