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「自分がされて嫌なことは人にしない」は結構通じないよねってはなし。

夫が、娘を迎えに行った保育園で年長クラスの子から

「変なおじさ〜ん!変なおじさんがきた〜〜!」

とからかわれたらしい。

夫はそれなりに不愉快だったようで、ぷりぷりしながらその出来事を話してくれた。

でも保護者という立場から怒ることはできず、なんとなく言われっぱなしになってきたようだ。

「今度言われたら大人としてちゃんと言おうかなと思う。」

と言っていたのでなんと返すつもりか聞いてみたら

『君らのお父さんがそんな風に言われてたらどう思う?』

と咎める予定だという。


私はこの『自分だったらどう思う?』はわりと悪手だと思っている。


「自分がされて嫌なことは人にしない」

幼少期からよく言われてきた言葉のひとつだ。

けれどこれは簡単にひっくり返せてしまう。

「だって私それされても全然嫌じゃないもん。」

サプライズが好きな人もいればサプライズの存在自体を憎む人もいる。

中学時代、仲良くなりたい女の子に積極的に話しかけにいったら

「あの人馴れ馴れしくてなんか苦手」

と言われてしまった私は自分がされて平気なことは人も平気だと限らないことは早々に学んだ。

嫌なこと嬉しいこと全て人によって違う。

なので私は「自分がされて嫌なことは人にしない」論者ではない。

私は

「自分がされて平気なことでもその人が嫌がることはやめましょう」

を提唱している。

それを踏まえて夫には、

「君らのお父さんがそんな風に言われてたらどう思う?」

ではなく

「自分らそれおもろいと思ってんの?全然おもろない上にそんなこと言われたらおっちゃんちょっと悲しくなってしまうわ〜。やめてくれる?」

と返答することを提案した。

(「それやめてくれる?」だけでもいいと思う。)

「『君らのお父さんがそんな風に言われてたらどう思う?』って言うても君が嫌がってるって通じないよ。

『僕のパパも変なおじさんやも〜ん!』言われたらオシマイや。

予想不可能な相手の感想を聞き出すんじゃなくて、ただ自分が不愉快だと感じたってことを伝えたらいいよ。」

なるほどなぁ…と珍しく反論せず受け入れて聞いてくれた。

夫が「変なおじさん」と言われて不愉快だったことがその子供たちに伝わるかというのと、子供たちが「人が嫌がることはしない」人間かどうかはまた別の話だけれど。

世の中には「人が嫌がることが楽しくてしょうがない」という人間もいるから。

ヨソの子のことまでは夫のように実害がない限りそんな何も言わないけど、私の子には「自分が平気でも人が嫌がることはできれば積極的にはしない方が良い。自分が楽しくて人が喜ぶことをした方が自分にとっても色々といいことがある。」という私の人生においてはそれで成立しており、私という小さい人生体験で把握できているこの仕組みは教えておこうかなあと思う。

ブログでも色々考えたことを書いています。



しかし、今回は保育園で保護者相手だからまだいいけど公園でホンモノの変なオジサンにそんなこと言ったらどういう目に遭うかわからないよなあ。。

なので、体格差のある大人にふざけてそんなこと言わない方がいいってこと自体は先生経由でも教えてあげた方がいいんじゃないかな…。

まぁ子供らも「言うても言い返してこなさそうな空気の人」を選んで言っているとは思うけど、見誤ることもあるから…。


読んでくださってありがとうございます!