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【宮城・仙台ワーケーション】仕事・交流・運動・食事のベストバランスが教えてくれた「都市型ワーケーション」の目指すべきもの

私が大学時代を過ごした仙台市で実施された宮城県のワーケーション企画ナイスナイスワーケーション」に2泊3日で参加し、素晴らしい企画を満喫させて頂きました。
そして、仙台のような大都市が目指すべき「都市型ワーケーション」の1つの方向性を垣間見せてくれた滞在でもありました。

ナイスナイスワーケーションはどんな企画?

宮城県内外から17名のモニターが参加し「健康を追求するワーケーション」というコンセプトのもと、運動や食事、睡眠などの健康アドバイス実践、そして参加者や運営スタッフの皆さんとの交流など、体と心の両面から健康へと導く仕掛けが満載でした。

プログラムは11/20(日)夕方からのスタートでしたが、私は早めの新幹線で懐かしい仙台の地に向かいました。
東日本大震災の直後、まだサラリーマンだった私は、毎週末のように「ボランティアバス」に乗って、金曜日の夜に東北に向かい、日曜日に戻るという生活をしていました。(宮城だけでなく、岩手、福島にも)
その後、課長職に昇進するなどして仕事が忙しくなり、なかなか行く機会がなかったため、約10年ぶりの仙台訪問でした。すっかり様変わりした市内中心部や、変わらずに美しい東北大学周辺の街並みを自転車で巡りながら、しばし青春の日々の思い出を振り返ることができました。

その後、宿泊先の「ダイワロイネットホテル仙台西口」にチェックイン。
ここがとても素晴らしく、仙台でのワーケーション滞在にオススメの環境でした。

いよいよプログラムスタート!

夕方から、中心部にある百貨店「藤崎本店」の「ケヤキカフェ」に集合し、3班に分かれてプログラムがスタートしました。

簡単な自己紹介の後、栄養に関するミニセミナーを聞きながら、宮城県産の野菜を中心とした、ヘルシーで美味しい夕食を頂いたあと、各班ごとや全体での交流会で大いに距離を縮め、笑顔の絶えない初顔合わせでした。

初日の夜に「地獄」が待っていた

しかし・・・、その楽しい夕食会の後に、地獄が待っていました。。
全員で「JEXERライトジム仙台」に移動した先に待っていたのは、まさかのバーベルを使った筋力トレーニングプログラム「BODYPUMP」😅

BODYPUMPの不意打ちに苦しむ参加者たち

バーベルの重さに悶絶しながら、慣れないトレーニングに取り組むモニター参加者たちからの苦悶の声が聞こえてきました。

それでも、何とかプログラムを乗り切り、最後は全員で記念の一枚。

前列左右のマッスル男子がインストラクターのお二人

このあと、ボロ雑巾のようになった体を引きづりながらも、ジムにある大浴場とサウナを使わせて頂き、もうひと絞り気持ち良い汗を流した面々は、夜22時過ぎに宿泊先のホテルへと戻りました。

2日目の朝も「エアロビクス」からスタート

翌朝はAM6:40にホテルロビーに集合し、AM7時から「エアロビクス」へ。
案の定、起きて来ない参加者がチラホラいて、それも後でネタになるような、仲の良い雰囲気の中で2日目がスタートしました。
参加者や事務局、さらには宮城県の観光課の職員さんも一緒に体験すべく、前日の夜に配布された健康的なジュースだけを飲んで、ジムに向かいます。

30分間のエアロビクスの後、お風呂(とサウナ)に入った後に解散→仕事という、部活の合宿のような朝でした😅
ホテルに戻り、サラダで健康的な朝食を頂いた参加者たちには、新たな発見や気づきもあったようです。

日中はしっかりワーク!

今回の宮城ワーケーションでは、平日の日中8:30~18時までは、各自が自分の仕事をできる時間として確保されている点も素晴らしく、行政のモニターツアーでありがちな「観光地を引き回される自己満足ツアー」と一線を画す内容で、ワーケーターの実情に寄り添った時間配分でした。

ちなみに今回は、一緒に参加されていた方から、国分町にあるコワーキングスペース「enspace」さんをご紹介いただきました。

ただ、ワーケーションなどで行った先で、ドロップイン利用が可能なコワーキングスペースを探すのはなかなか大変です。
そんなときは、こちらの「TeamPlace」などで検索してみるのもオススメです!
ワークスペースの写真や、コミュマネさんの自己紹介なども充実しているので、ワーケーション先で人のつながりを広げるのにも最適です。

ホテルで室内ワークするも良し、コワーキングやカフェに行くも良し、一部の時間で観光するも良しという感じで、参加者の自律性を重視した時間配分が素敵だなと思いました。

私としては今回の訪問を機に、神奈川や横浜で経験を積んだ「起業家支援」のスキルを、仙台・宮城でも活かせればと思い、東北大学のスタートアップ支援施設や、ビジコン入賞者が作った企業などを訪問し、意見交換しながら過ごさせて頂きました。

それぞれ仕事を終え、夕方になると、再び「ケヤキカフェ」に集合して、「睡眠」や「姿勢」に関する健康セミナーで学習しつつ、宮城県の海の幸を生かした夕食を頂きました。

ホタテのグリルも、しらすパスタも美味しかった!

そして解散後に、一部の有志で食べに行った「牛たん料理 閣」の美味しさに驚愕しました!😆
ふっくらな「たん焼き」も最高ですが、ローストビーフのように仕上げた「たんタタキ」は、まさに絶品!!「トマトサラダ」も含めて、「これを知らずして仙台を語るなかれ」と思えるほどの体験でした。

全員が「お酒は控えめに」しつつ、セミナーで教わった「お酒と同量の水を飲む」ことを意識しながら、最高の牛タン料理を堪能させて頂き、2日目の夜も更けてゆきました。

良い企画には「前」と「後」にも工夫が満載

今回のワーケーション企画の特徴として、3日間の滞在の前後1週間が、「プレ期間」「アフター期間」に設定され、事務局から支給された「体組成計」「脈波計」「記録用アプリ」を使って、毎日の体重と体脂肪率の測定、脈拍の状態、音声読み上げによるメンタル状態の測定などが行われました。
体重などの測定を「半ば強制的に実施」させられることは、参加者にとって「測るだけダイエット」の効果があったと思います。

全員に配布された「体組成計」と「脈波計」

また、ワーケーションプログラムで定番になりつつある「参加者と事務局が入ったLINEオープンチャット」もきちんと準備され、全体用と班ごとのものが、良い感じで併用されていました。
これにより、日中にそれぞれが別の場所でワークしている間も、互いの状況をシェアし、励まし合うことで、健康を目指すモチベーションを落とすこと無く過ごすことができていました。

LINEオープンチャットで日中も交流

いよいよ最終日の3日目

最終日の朝も、同じく早朝に集合してジムへ。
この日は、格闘技系プログラムである「BODYCOMBAT」で汗を流します。

人生初(?)の「まわし蹴り」に挑む参加者たち

全員が前日までのトレーニングによる筋肉痛に悶絶しながらも、この激しいプログラムを最後まで走り切りました。

そして3日目も、日中の時間は思い思いの場所で仕事をしつつ過ごしました。

最後の夜、仙台牛を使った美味しいディナーを頂きながら、3日間を振り返ったコメントを全員が順番に語り、笑いと共感の中で、プログラム終了となりました。

仙台牛は絶品でした

「ナイスナイスワーケーション」が教えてくれたこと

今回の参加者は20代から私のような40/50代までバラエティー豊かで、職業も会社員、フリーランス、経営者など多様でしたが、多くが「普段の運動習慣がなく、食事にもあまり気を使えていない人」という印象でした。
プログラムの初日の、バーベルを使ったかなりハードなエクササイズでは、「インストラクターに殺意を感じた(笑)」という参加者もいましたが、最後には、全身筋肉痛の体を引きずりながら、「自分では進んでやらなかった体験ができて、良い機会になった」と振り返っていたことが印象的でした。

かく言う私も、ここ数年の巣ごもり生活の中で体重が激増し、健康への漠然とした不安を抱えながら生きてきた一人でした。
そのため、このワーケーションプログラムへの参加を決めたときから、「これを機にダイエットしよう!」と心に決め、出発の2週間前から食事をコントロールし、自宅での晩酌はやめ、ストレッチやジョギングなどの軽い運動をはじめることができました。
その結果、体重は順調に低下しており、この習慣は今後もしばらく継続できそうだと感じています。

体重は順調に減少中

今回のような「健康管理を目的としたワーケーション」は、特に大企業にとって、平日に仕事をしつつ、従業員の体と心の健康状態を改善すると同時に、地域に行って越境学習的な経験を積むプログラムとして、非常に市場性があり、未病改善に貢献する素晴らしい手段であることを実感しました。
都市型ワーケーションの1つのスタイルとして、私の地元の横浜でも、大いに参考にさせて頂きたいと思います。

仲間と一緒に汗を流せば、つらくても楽しい

最終日の夜に行われた「振り返りの会」では、多くの参加者から、「参加してよかった」や「会社員でもワーケーションができるんだと気づいた」など、多くのポジティブなコメントが寄せられていました。

最後の振り返りでは、全員の心が1つになったような雰囲気

ちなみに「一番印象に残ったことは?」という質問には、多くの人が「バーベル」と回答していました(笑)

あの苦しさも、きっと良い思い出になるはず?

一方で、参加者から出た改善要望として、「仙台・宮城で実施する必然性が感じられなかった」という指摘がありました。
確かに、朝食用のサラダやドリンク、また夕食時の食材などは、宮城県の地産地消のものでとても美味しかったですが、きっとそれは全国どこでも入手できる食材や料理だったと思います。
今後は、牛タンやずんだ、せりやホヤなど、仙台らしい食材を生かしたディナーメニューを提供することで、より一層「ご当地感」を演出できるのかも知れません。

美味しい食事は、その土地を訪問する理由になる

宮城県主催で3日間行われた「ナイスナイスワーケーション」は、日中のワークタイムをしっかり仕事に充てつつ、朝と夕方以降にプログラムを入れるという、とても時間密度の濃い企画内容でした。
これはまさに、仕事と食事とアクティビティ(運動)と宿泊の場が集約され、最小限の移動時間で構成できる「都市型」ならではのワーケーションの1つの方向性を示した姿であると感じました。

最後に全員で記念撮影♪

最後の記念撮影で見せた参加者さんたちの笑顔が、今回の企画への満足度を示していると思います。
私は今後も、これまでに参加させていただいたワーケーションツアーを通じて得た知見を生かし、関係人口づくりを目指す地域の皆さんのお役に立てるよう、ワーケーションの普及促進に力を注いでゆくつもりです。
日本全国で、働く人々がナイスな時間を過ごせることを願いつつ、地元・神奈川県でのワーケーション推進も頑張ってゆきたいと思います。


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