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詰襟に七三

スーパーの入り口付近に
千歳飴が並んでいる。
もうすぐ七五三。

いやいや今日は七三のおはなし。
男子の髪型。

近頃、若い男性の七三分け
とんとお見かけしなくなりました。

分け目をつくらない髪型が主流。
分けていても今風のはちょっと違う。

分け目ハッキリクッキリで、
髪の毛を左右になでつけたような
昭和の七三スタイルとは
明らかに別物。

学生さんもサラリーマンも

床屋さんではなく
美容室(サロン)に行く人も
多いようですね。

昔は
七三=真面目、信頼の証
でした。

仕事きっちり公務員
信用第一の銀行員
お堅いイメージの象徴でした。
当然、お見合い写真も背広に七三分け。

ポニーテールなんて
論外!

小学生でも七三に分けている
おぼっちゃまもいましたが、
中学生になるとき
あるいは高校入学時、
七三デビューする男子が多かった気がします。

坊主頭の中学生から憧れの七三高校生へというパターンもありました。


卒業アルバムにも
詰襟に七三がズラリ並んでいました。

ただ、当時の風潮として
卒業したら、急にロングヘアーになる輩が多かったです。
校則のゆるい高校では詰襟に長髪くんもいましたが。

ベルボトムのGパンに長髪。
(当時はロン毛という言葉はまだない)
足元は、なぜか下駄履きの人も。

バンカラ要素もミックスされていました。
(1970年代の話と思ってください)

バンカラといえば
かまやつひろし(吉田拓郎作詞作曲)
『我が良き友よ』の中にも

〽️下駄をならして奴がくる
 腰に手ぬぐいぶらさげて
 学生服にしみこんだ
 男の臭いがやって来る
 アー夢よ よき友よ
 おまえ今頃どの空の下で
 俺とおんなじあの星みつめて何想う

という一節があります。

一説には
下駄を好む人は水虫率が高い
とも言われていました。

若者はいつの時代にも
目立ってナンボの奇抜なファッションを好む傾向があります。

バンカラとは対極の最先端のモード系。
それかと思うと
ジーンズをわざわざ破いてみたり
ストーンウォッシュ加工したり。
古着を着て個性を出したり。
目立ち方も人それぞれです。

この頃、
きれいめという言葉を
よく見聞きします。
好感度は高いけれど
覇気がないというか
攻めてない気がしますね。

この夏、道ですれ違った若者が
『シャイニング』の双子の姉妹をプリントしたTシャツを着ていました。

娘(30代)にLINEで報告したら、

 それ、別に珍しくないョ
 GUとかで普通に売ってる
 ヤツでしょ

と返信がありました。

奇抜なようで奇抜じゃない
若者のファッション。

時代は変わった。